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たったひとつの色が全てをダメにする

街中を歩いていて、もうホント残念な色に出会いました。

歴史的建造物のような風情を感じるレンガの建物。

そこに付いているひさし代わりのビニール。

鮮やかなオレンジ!

建物の雰囲気ぶちこわしでした。
ビニール屋根を付けるにしても、もうちょっと違う色にできなかったのかな。

色が悪かった2つの理由

このオレンジの何が悪かったのか。
2つ理由を挙げると

理由1 オレンジの色のイメージ
オレンジには、カジュアル・楽しい・陽気・大衆的といったイメージがあります。

趣のあるレンガ造りのイメージに合わない。

カジュアルな雰囲気の大衆食堂なんかだとオレンジでもいいのですが。

建物の品、お店の品を下げてしまうようなチープ感が出てしまっているのがとても残念でした。

理由2 外壁とのコントラスト

外壁のレンガは時間経過とともにやや色みが退色した濁色。

それに対してビニールはとても鮮やかで壁より一段と明るく見えてしまいます。

鮮やかな暖色はとくに目立つ色なので、存在感が出すぎていて。

レンガとビニールの不調和なコントラスト感といったら。

レンガの赤茶とオレンジは同系色なのですが、素材が違うだけに色の鮮やかさの違いが余計に際立っています。

提案するなら何色がよいのか

もしもひさしのビニールの色を提案できるなら、何色がいいか考えてみました。

色選びのポイントは「トーン」

歴史・伝統・趣のある建物に合わせるなら、落ち着いたトーンが良さそうです。

レンガの色よりワントーン暗めの色でご提案したいです。

暗いトーンだったら、えんじ色・ダークグリーン・ネイビーが候補。

えんじ色だったら、レンガと同系色でまとまりのある配色になります。
フレンチレストランのような印象になりそう。

ダークグリーンを合わせると、変化のある配色に。
レンガの色がより赤っぽく見えるでしょう。
イタリアンレストランみたいですね。

ネイビーだとレンガと補色の関係になります。
互いの色が引き立ち、リズム感のあるコントラストが生まれます。

別のところで見た建物で、イメージに近い配色がありました。

壁の色よりワントーン暗いネイビーの屋根とシャッター。
窓枠などの白い縁取りがアクセントになっています。

これだったら建物のデザインと配色に違和感を感じませんよね。

たった1色が全体のイメージを左右する

建物でもグラフィックでも、たった1色が全体のイメージを良くすることもあればダメにしてしまうこともあります。

建造物の色は規模が大きいのでとくに気をつけないといけません。

簡単に変更できないし、周辺環境への影響もありますから。

それを考えると色選びに慎重になりますが、だからといって個性のない色がいいとも言えず。

上に挙げた3つの提案色もそれがベストだとは言いません。

あくまで色だけを見て述べたまでです。

建物が何に使われているのか、周辺環境との調和
など総合的に考えると、別の色が候補に挙がる可能性もあります。

色はそれだけで単体で存在せず、素材や形をともないます。

全体を考えて色を選ぶことはひとつの答えがない分、難しくもありアイデアや個性の出しどころでもあります。

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