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ロッテ・レーニャにしてみればニナ・ハーゲンは孫娘

Nina Hagen『Volksbeat [Explicit] 』(パンク/2011)


ドイツのメルケル首相が退任式でニナ・ハーゲンの曲、1974年の「カラーフィルムを忘れたのね」を選んだと話題になりました。

名前だけは知っていたけどそれまであまり聴いたことはなかったのですが、今回のことがあって聴いてニナ・ハーゲンにハマりました。ドイツ出身で演劇的パフォーマンスと言えばロッテ・レーニャと同じ。ニナ・ハーゲンの演劇性(パフォーマンス)は、ロッテ・レーニャに繋がっている。それがケイト・ブッシュとかビョークになっていくのだと思います。日本で椎名林檎かな?大衆演劇的歌謡(それに反体制的)として見れば、当時メルケル首相が憧れた歌として影響を受けたのもも頷ける。

一曲目はブレヒトの作詞にニナ・ハーゲンが曲を付けたようです。過激な反体制な歌詞とアジテーションは、ベルリン時代のブレヒト劇そのものです。ヴァイル曲「アラバマ・ソング」のユーチューブを見つけました。ニナ・ハーゲンは、歌っているだろうと思った。それは、まさに1920年代に反体制的なキャバレー・ミュージカル・ソングをやっていたクルト・ワイル=ロッテ・レーニャの世界です。

ニナ・ハーゲンのお母さんが東ドイツの女優で西ドイツに亡命したエヴァ・マリア・ハーゲンという人でした。当時の東ドイツの反体制的な女優だったようです。そんな母親を持つニナ・ハーゲンの音楽は、どこかダダイズム的なものを感じさせます。パンクはダダイズムですね。

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