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ポップな女の子映画の走りかも

『アメリ』(2001年製作/121分/フランス)監督:ジャン=ピエール・ジュネ 出演:オドレイ・トトゥ『ロング・エンゲージメント』『ダ・ヴィンチ・コード』 マチュー・カソヴィッツ 『ウルフズ・コール』

パリ・モンマルトルを舞台に空想好きな女性アメリの日常と不器用な恋の行方をポップな映像とブラックユーモアを交えて描き、フランスのみならず日本でも大ヒットを記録したロマンティックコメディ。

幼い頃から空想の世界で過ごしてきたアメリは、そのまま大人になり、モンマルトルの古いアパートに1人で暮らしながらカフェで働いている。他人とのコミュニケーションは苦手だったが、偶然発見した宝箱を持ち主に返したことをきっかけに、誰かを少しだけ幸せにすることに喜びを見出すように。そんなある日、アメリは他人の証明写真を収集する不思議な青年ニノと出会い、恋心を抱く。

オドレイ・トトゥが主人公アメリを魅力たっぷりに演じ、「クリムゾン・リバー」など監督としても活躍するマチュー・カソビッツがニノ役で共演。監督は「デリカテッセン」のジャン=ピエール・ジュネ。2023年、ジュネ監督監修のデジタルリマスター版でリバイバル公開。

TVで『地下鉄ザジ』を観て『アメリ』の予告編がちょっと似ているかなと思って鑑賞。少女時代の感じは似ているがストーリーはそうでもなかった。引きこもりの少女が成長して恋をするというよな話で、似ていると思ったのはこれもTVで観たのだが、スティーブン・ダルドリー監督『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の人探しのシーンは似ていると思った。アメリは映像的にも斬新だから影響を与えたところはあるかもしれない。9.11ほどの大きな事件ではないが、ダイアナ妃の事故死というショッキングな事件があった年だった。

初公開時には女の子映画のラブストーリーだと思って見に行かなかった。今回は予告編で映像が斬新だったので興味を持ったのだ。いまだったらウェスト・アンダーソンという感じだろうか。ポップで内気な女子をヒロインにした映画は当時は斬新だったのだろう?ポップな女の子映画はそれほどなかったように思うが、そのきっかけになったかもしれない。

ただ今見ると少し飽きる部分があるとしたら、割と平凡なラブストーリーだったというところか?最初の幼少期から秘密の箱を見つけてからのテンポ良い展開は面白かった。石切のシーンも決まっていた。あと過去の映画に対するオマージュ(ゴダールやオードリ・ヘップバーン)とか、映画館にいる人の幸福そうな顔というのは映画好きにはたまらないシーンだと思う。アメリカ映画の運転手の脇見運転もなるほどと思う。

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