『百人一首』本歌取り 17 やどかり 2024年1月2日 19:32 短歌の練習のために「百人一首」をサンドバッグ代わりに本歌取りをしました。「明日のジョー」にのせてどうぞ。『百人一首』はこちらのサイトから。 ちょっと差がつく『百人一首講座』 ターム名 | ちょっと差がつく『百人一首講座』 ogurasansou.jp.net 1仮免の仮庵(かりほ)の庵(いほ)の歌詠みはいつに塚本K点超えかうたの日「令和6年の抱負」 秋の田の 仮庵の庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ 【今回の歌】 天智天皇(1番) 『後撰集』秋中・302 秋の田の 仮庵(かりほ)の庵(いほ)の 苫(とま)をあらみ わが衣 ogurasansou.jp.net 2母は亡く還暦過ぎて母の日のカーネーションの赤の赤々「NHK短歌『親に、子に思うこと』」 春過ぎて夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山 【今回の歌】 持統天皇(2番) 『新古今集』夏・175 春すぎて 夏来(き)にけらし 白妙(しろたへ)の 衣(ころも)ほ ogurasansou.jp.net 3足疲れ山鳥の尾しだり尾の月影公園のダンボールハウス「自由詠」 あしひきの山どりの尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかもねむ 【今回の歌】 柿本人麿(3番) 『拾遺集』恋3・773 あしびきの 山鳥(やまどり)の尾の しだり尾の 長々し夜を ひとり ogurasansou.jp.net 4藤棚の向こうに富士の高嶺雪花木は茂り浦の裏庭「うたの日 藤」 田子の浦にうちいでて見れば白妙の 富士の高嶺に雪はふりつつ 【今回の歌】 山部赤人(4番) 『新古今集』冬・675 田子の浦に うち出(い)でてみれば 白妙(しろたへ)の 富士の高 ogurasansou.jp.net 5ビル街に濡れ落ち葉踏み へいタクシー! 上司吐く臭い夜は悲しき「映画短歌『パリタクシー』」 奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の声きく時ぞ 秋は悲しき 【今回の歌】 猿丸太夫(5番) 『古今集』秋上・215 奥山に 紅葉踏みわけ鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき 晩秋はメラン ogurasansou.jp.net 6銀幕の首都高の夢 通り抜け 湾岸の橋夜はふけゆく6映画通きみを誘つた特集は爆睡の夜よのタルコフスキー「うたの日『通』」 かささぎのわたせる橋におく霜の 白きを見れば夜ぞふけにける 【今回の歌】 中納言家持(6番) 『新古今集』冬・620 かささぎの 渡せる橋に おく霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける ogurasansou.jp.net 7月の島ふりさけみれば忘れたコトバ波に流され「うたの日 忘」三句目忘れました!波に流されたということで想像して見て下さい。 天の原 ふりさけ見れば 春日なる三笠の山に 出でし月かも 【今回の歌】 安倍仲麿(7番) 『古今集』羇旅・406 天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出(い)でし月かも ogurasansou.jp.net 8映画館午後の楽しみパッションを惰眠と共に浪費ぞするなり「映画短歌『ゴダールのパッション』」 我が庵は都のたつみしかぞすむ 世を宇治山と人はいふなり 【今回の歌】 喜撰法師(8番) 『古今集』雑下・983 わが庵(いほ)は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふな ogurasansou.jp.net 9「推しの子」はいざB小町親の色うつりけりなながめせしまに「うたの日 いざ」9花の色は秒殺に闇月眺めかぐやの君は彼岸の光「うたの日 秒」 花の色は うつりにけりな いたづらにわが身世にふる ながめせしまに 【今回の歌】 小野小町 (9番) 『古今集』春・113 花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしま ogurasansou.jp.net エゴサーチいざ言問はむ推しの子は炎上してもかける言なし「うたの日 いざ」(本歌)名にしおはばいざ言問はむ都鳥我が思ふ人はありやなしやと 在原業平10カルメンや遭うも逢わぬも地獄花知るも知らぬもミー&ケイゴダール『カルメンという女』 これやこの 行くも帰るも 別れては知るも知らぬも 逢坂の関 【今回の歌】 蝉丸 (10番) 『後撰集』雑一・1089 これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂(あふ ogurasansou.jp.net 11わたの原隠岐の島には名歌人暇なら告げよ参議篁(さんぎたかむら)『うたの日「暇」』 わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと 人にはつげよ あまのつり舟 【今回の歌】 参議篁(11番) 『古今集』羈旅・407 わたの原 八十島(やそしま)かけて 漕(こ)ぎ出でぬと 人には告げ ogurasansou.jp.net 12天津風荒野に響く銃声は早撃ちキッド刹那とどめむ『ビリー・ザ・キッド21歳の生涯』 天津風 雲の通ひ路吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ 【今回の歌】 僧正遍照(12番) 『古今集』雑上・872 天津風(あまつかぜ)雲の通ひ路(かよひじ)吹き閉ぢよ をとめの姿 ogurasansou.jp.net 13恋の誤差終われば落つる男女(みなの)川 恋ぞ果てて海に流れる『うたの日「誤差」』 つくばねの峰よりおつるみなの川 恋ぞつもりて淵となりぬる 【今回の歌】 陽成院(13番) 『後撰集』恋・777 筑波嶺(つくばね)の 峰より落つる 男女川(みなのがは) 恋(こひ) ogurasansou.jp.net 14社(むしろ)のおく大木語る誰ゆゑに修羅に乱れて我なくために『うたの日 「木」』 陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし われならなくに 【今回の歌】 河原左大臣(14番) 『古今集』恋四・724 陸奥(みちのく)の しのぶもぢずり 誰(たれ)ゆゑに 乱れそめ ogurasansou.jp.net 15きみがため四葉探しの白詰草ゆらゆら霞むハッピーエンドNHK短歌「ゆらゆら」 君がため春の野に出でて若菜つむ 我が衣手に雪はふりつつ 【今回の歌】 光孝天皇(15番) 『古今集』春・21 君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ 今年は ogurasansou.jp.net 16格差かな茨の監獄君と僕待つていろと今にみていろ「映画短歌『『クリード 過去の逆襲』」 立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとしきかば 今かへり来む 【今回の歌】 中納言行平(16番) 『古今集』離別・365 たち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む ogurasansou.jp.net 17五月雨に濡れても威厳マリア様大理石でも水に滴る『映画短歌「ゴダールのマリア」』 千早ぶる 神代もきかず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは 【今回の歌】 在原業平朝臣(17番) 『古今集』秋・294 千早(ちはや)ぶる 神代(かみよ)もきかず 龍田川(たつたがは ogurasansou.jp.net 18通学路可愛い人よ隣り合う夢から覚めて乗り越す路線「うたの日『可愛』」 住の江の 岸による波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ 【今回の歌】 藤原敏行朝臣(18番) 『古今集』恋・559 住の江の 岸による波 よるさへや 夢の通ひ路(ぢ) 人目(ひと ogurasansou.jp.net 19難事件みじかきあしの遅さにはパスカルも投げ出す迷宮や映画短歌 難波潟 みじかき芦の ふしの間も あはでこの世を 過ぐしてよとや 【今回の歌】 伊勢(19番) 『新古今集』恋一・1049 難波(なには)潟 みじかき芦の ふしの間も 逢はでこの世を 過ぐ ogurasansou.jp.net 20わびぬれば紫陽花見つめ難波なる陽がさし変わる紫陽花の色「うたの日 晴」 わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身をつくしても 逢はむとぞ思ふ 【今回の歌】 元良親王(20番) 『後選集』恋・961 わびぬれば 今はた同じ 難波(なには)なる みをつくしても 逢はむ ogurasansou.jp.net 今来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな 【今回の歌】 素性法師(21番) 『古今集』恋4・691 今来むと 言ひしばかりに 長月(ながつき)の 有明(ありあけ)の ogurasansou.jp.net 22嵐去り夏の草花恋はもえひともうきうき6月という 吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風をあらしといふらむ 【今回の歌】 文屋康秀(22番) 『古今集』秋下・249 吹くからに 秋の草木(くさき)の しをるれば むべ山風を 嵐とい ogurasansou.jp.net 23雨降れば喪服も濡れてフラメンコわが身ひとつの枯身に波紋映画短歌 月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど 【今回の歌】 大江千里(23番) 『古今集』秋上・193 月みれば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど ogurasansou.jp.net 24断ち切れぬ思ひ祈りて電話する神のいぬまに留守のまにまに「うたの日 電話」 このたびは 幣も取りあへず 手向山 紅葉のにしき 神のまにまに 【今回の歌】 菅家(24番) 『古今集』羈旅・420 このたびは 幣も取りあへず 手向(たむけ)山 紅葉(もみぢ)の錦 神 ogurasansou.jp.net 25寝てる間に襲う狼糾弾す人に知られて朝まで議論映画短歌 名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな 【今回の歌】 三条右大臣(25番) 『後撰集』恋・701 名にし負(お)はば 逢坂山(あふさかやま)の さねかづら 人に知 ogurasansou.jp.net 26青春の十八きっぷ一人旅今ひとたびの時を忘れて「うたの日 旅」 小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ 【今回の歌】 貞信公(26番) 『拾遺集』雑集・1128 小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ 第 ogurasansou.jp.net 27溺れゆくナルキッソスの月影にわきて流るる幽けし光映画短歌 みかの原 わきて流るる 泉川 いつみきとてか 恋しかるらむ 【今回の歌】 中納言兼輔(27番) 『新古今集』恋・996 みかの原 わきて流るる 泉川(いづみがは)いつ見きとてか 恋( ogurasansou.jp.net 28心さえ卯の花腐し徒花と人目もくさも腐しと思へば「うたの日 徒」 山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人めも草も かれぬと思へば 【今回の歌】 源宗于朝臣(28番) 『古今集』冬・315 山里(やまざと)は 冬ぞ寂しさ まさりける 人目(ひとめ)も草も ogurasansou.jp.net 29キリストの十字架背負う民衆は折らばや折らむ独裁者映画短歌 心あてに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花 【今回の歌】 凡河内躬恒(29番) 『古今集』秋下・277 心あてに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花 秋 ogurasansou.jp.net 30初恋やすくふ網なし崖つぷち沈みゆく鯉うきものはなし「うたの日 鯉」 有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり うきものはなし 【今回の歌】 壬生忠岑(30番) 『古今集』恋・625 有明の つれなく見えし 別れより 暁(あかつき)ばかり 憂(う)き ogurasansou.jp.net 31朝ぼらけ灰色コカ・コーラを見るまでにアイツと君と飲み潰れた日映画短歌 朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に ふれる白雪 【今回の歌】 坂上是則(31番) 『古今集』冬・332 朝ぼらけ 有明の月と みるまでに 吉野の里に ふれる白雪 12月も ogurasansou.jp.net 32デニム干すジーンズ通りしがらみは流れもあへぬデニムマスクを「うたの日 デニム」 山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ もみぢなりけり 【今回の歌】 春道列樹(32番) 『古今集』秋下・303 山川(やまがわ)に 風のかけたる しがらみは 流れもあへ(え)ぬ ogurasansou.jp.net 33母重ししづ心なくキリストは花散る春の下僕なるらむ映画短歌 久かたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ 【今回の歌】 紀友則(33番) 『古今集』春下・84 ひさかたの 光のどけき 春の日に 静心(しづごころ)なく 花の散るら ogurasansou.jp.net 34あぜ道にかえる鳴く声夜の道忍び寄る跫(おと)ヘッドフォンの罠「うたの日 蛙」 誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松もむかしの 友ならなくに 【今回の歌】 藤原興風(34番) 『古今集』雑上・909 誰(たれ)をかも しる人にせむ 高砂の 松もむかしの 友ならなく ogurasansou.jp.net 35大鴉心も知らず屍をついばんでゆく想いも無きに 人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞむかしの 香ににほひける 【今回の歌】 紀貫之(35番) 『古今集』春・42 人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香(か)ににほひける 4月 ogurasansou.jp.net 36夏映画「孤独な声」の子守唄オールナイトが終われば夜明け映画短歌 夏の夜は まだよひながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ 【今回の歌】 清原深養父(36番) 『古今集』夏・166 夏の夜は まだ宵(よひ)ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿( ogurasansou.jp.net 37あぜ道にかえる鳴く声夜の道忍び寄る跫(おと)ヘッドフォンの罠「うたの日 蛙」 白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける 【今回の歌】 文屋朝康(37番) 『後撰集』秋・308 白露(しらつゆ)に 風の吹きしく 秋の野は つらぬき留めぬ 玉ぞ散 ogurasansou.jp.net 38忘らるる五月もすぎて六月のアナーキストは命も惜しくもあるかな映画短歌『5月のミル』 忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな 【今回の歌】 右近(38番) 『拾遺集』恋四・870 忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな ほれた ogurasansou.jp.net 39老いし父惚けて出家ししのぶれど妻子忘れて尼僧求む映画短歌『それでも私は生きていく』 浅茅生の をののしの原 しのぶれど あまりてなどか 人の恋しき 【今回の歌】 参議等(39番) 『後撰集』恋・578 浅茅生(あさぢふ)の 小野(をの)の篠原(しのはら) しのぶれど あ ogurasansou.jp.net 七夕や夜雨(よさめ)ひとりの夢一夜ものや思へば朝は虹色「うたの日 夏」 しのぶれど 色に出でにけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで 【今回の歌】 平兼盛(40番) 『拾遺集』恋一・622 しのぶれど 色に出でにけり わが恋(こひ)は ものや思ふと 人の問 ogurasansou.jp.net 蜘蛛男風のうわさに立ちにけり糸を操り悪人退治映画短歌『スパイダーマン』 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか 【今回の歌】 壬生忠見(41番) 『拾遺集』恋一・621 恋すてふ(ちょう) わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思 ogurasansou.jp.net 42契りきなかたみに紐を結びつつ時の栞に夢一夜待ち「うたの日 七夕にかける願い」 契りきな かたみに袖をしぼりつつ 末の松山 波こさじとは 【今回の歌】 清原元輔(42番) 『後拾遺集』恋四・770 契りきな かたみに袖をしぼりつつ 末(すゑ)の松山 波越さじと ogurasansou.jp.net 43七夕の願いの心ムコリッタ今はものを思はざりけり映画短歌『川っぺりムコリッタ』43逢ひ見ての幼馴染は館(やかた)姫 天使ルシファー思はざりけり「旬短歌」 逢ひ見ての 後の心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり 【今回の歌】 権中納言敦忠(43番) 『拾遺集』恋二・710 逢ひ見ての のちの心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり ogurasansou.jp.net 44電子キー掟(おきて)の言葉なかなかに 神の四文字恨みざらまし「旬短歌」 逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし 【今回の歌】 中納言朝忠(44番) 『拾遺集』恋一・678 逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに 人をも身をも 恨みざら ogurasansou.jp.net 45あはれとも春夏秋冬時は過ぎ 姫は老婆となりぬべきかな「旬短歌」 あはれとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな 【今回の歌】 謙徳公(45番) 『拾遺集』恋五・950 あはれとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな ogurasansou.jp.net 46凡人の盆送りとて本を読み行方も知らぬ歌の道かな 由良のとを わたる舟人 かぢをたえ 行く方も知らぬ 恋の道かな 【今回の歌】 曽禰好忠(46番) 『新古今集』恋・1071 由良の門(と)を 渡る舟人(ふなびと) かぢをたえ ゆくへも知 ogurasansou.jp.net 47怨念は人こそみえね道成寺蛇姫閉じて欣求(ごんぐ)時雨 れて「映画短歌『幾春かけて老いゆかん 歌人 馬場あき子の日々』」 八重むぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋はきにけり 【今回の歌】 恵慶法師(47番) 『拾遺集』秋・140 八重葎(やへむぐら) しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は ogurasansou.jp.net 48ロケットの岩うつ波のニュース見て砕けてものを見つめる女「映画短歌『世界が引き裂かれる時』」 風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ 砕けてものを 思ふころかな 【今回の歌】 源重之(48番) 『詞花集』恋上・211 風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ 砕けてものを 思ふころかな 2 ogurasansou.jp.net 49給仕する店内冷房故障中客は消えつつものをこそ思へ49 御垣守(みかきもり)どこにも番人いて騒ぐ若王路王の子でなく路「うたの日 『若』」 御垣守 衛士のたく火の 夜はもえ 昼は消えつつ ものをこそ思へ 【今回の歌】 大中臣能宣(49番) 『詞花集』恋上・225 御垣守(みかきもり) 衛士(ゑじ)の焚く火の 夜は燃え 昼は消 ogurasansou.jp.net 50きみがため隠匿するは逃亡者どの道詰んだ穴倉映画短歌『パラダイス/半島』 君がため 惜しからざりし 命さへ ながくもがなと 思ひけるかな 【今回の歌】 藤原義孝(50番) 『後拾遺集』恋二・669 君がため 惜しからざりし 命さへ ながくもがなと 思ひけるかな ogurasansou.jp.net 51かくとだに八月の風記憶する灰燼の跡 夕凪の街『うたの日「八」』 かくとだに えやは伊吹の さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを 【今回の歌】 藤原実方朝臣(51番) 『後拾遺集』恋一・612 かくとだに えやは伊吹の さしも草 さしも知らじな 燃ゆる ogurasansou.jp.net 52旧作は古びるものと知りながらなほ慚愧するシン・シリーズは映画短歌『シン・仮面ライダー』 明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき あさぼらけかな 【今回の歌】 藤原道信朝臣(52番) 『後拾遺集』恋二・672 明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき あさ ogurasansou.jp.net 53祈りつつひとり寝の夜十字架は傾いたXとかを知る「うたの日『キリスト教』」 歎きつつ ひとりぬる夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る 【今回の歌】 右大将道綱母(53番) 『拾遺集』恋四・912 歎きつつ ひとり寝(ぬ)る夜の 明くる間は いかに久しき も ogurasansou.jp.net 54沖縄の外れまでは難(かた)ければ海を超えてか子とともに死す映画短歌『遠いところ』 忘れじの行末までは難ければ 今日をかぎりの命ともがな 【今回の歌】 儀同三司母(54番) 『新古今集』恋・1149 忘れじの 行く末(ゆくすゑ)までは 難(かた)ければ 今日( ogurasansou.jp.net 55宿題は絶えて久しくやらぬれど読書感想解説写し「うたの日『宿題』」55水槽の忘れて久しいカブトムシすえたにおいは僕たちの部屋「うたの日『かぶと虫』」 滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞えけれ 【今回の歌】 大納言公任(55番) 『千載集』雑上・1035 滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえ ogurasansou.jp.net 56あらざらむヒップホップのライムには未来に託すオペラ座の夜映画短歌『テノール!人生はハーモニー』 あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな 【今回の歌】 和泉式部(56番) 『後拾遺集』恋・763 あらざらむ この世の外の 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな ogurasansou.jp.net 57巡りあひてオペラ一緒に歌いましょうラッパーはバトル ハーモニーは嫌!映画短歌『テノール!人生はハーモニー』 巡りあひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな 【今回の歌】 紫式部(57番) 『新古今集』雑上・1499 めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半( ogurasansou.jp.net 58オキナワとヒロシマ・ナガサキ過ぎ征きてラジオ伝えるミカドのコトバ 有馬山 猪名のささ原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする 【今回の歌】 大弐三位(58番) 『後拾遺集』恋二・709 有馬(ありま)山 猪名(ゐな)の笹原 風吹けば いでそよ人を ogurasansou.jp.net 59安らかに戦争も平和の文字も待っているだけ月を見しかな映画短歌『続戦車闘争』 やすらはで 寝なましものを 小夜更けて 傾くまでの 月を見しかな 【今回の歌】 赤染衛門(59番) 『後拾遺集』恋・680 やすらはで 寝なましものを さ夜ふけて 傾(かたぶ)くまでの 月 ogurasansou.jp.net 60マイウェイ歌へば外れ遠野道亡き友ともにヒトカラの夜「うたの日『理想/現実』」 大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも 見ず天の橋立 【今回の歌】 小式部内侍(60番) 『金葉集』雑上・550 大江(おほえ)山 いく野の道の 遠(とほ)ければ まだふみもみ ogurasansou.jp.net 61いにしへの乗り継ぎ列車不通だよ台風直撃 足止め喰らふ映画短歌『台風クラブ』61八重桜見て六本木四面楚歌の不倫のふたり三角ひとり「うたの日『利己/利他』」 いにしへの 奈良の都の 八重桜 今日九重に 匂ひぬるかな 【今回の歌】 伊勢大輔(61番) 『詞花集』春・29 いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな いよいよ ogurasansou.jp.net 62夜をこめて反乱分子と騒ぐ虫四面三角楚歌の王と妾(わたし)映画短歌『さらば、わが愛 覇王別姫』 夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも 世に逢坂の 関はゆるさじ 【今回の歌】 清少納言(62番) 『後拾遺集』雑・940 夜をこめて 鳥の空音(そらね)は 謀(はか)るとも よに逢坂(あ ogurasansou.jp.net 63つくつくぼうし呪文で祓ふ破戒僧顔に小便静けさの森「うたの日『つくつくぼうし』」 今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを 人づてならで 言ふよしもがな 【今回の歌】 左京大夫道雅(63番) 『後拾遺集』恋・750 今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを 人づてならで 言ふよしも ogurasansou.jp.net 64朝帰り寝室に誰?たえだえにあらはなるはだ妻の痴態よ「映画短歌『フェイシズ FACES』」 朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに あらはれわたる 瀬々の網代木 【今回の歌】 権中納言定頼(64番) 『千載集』冬・419 朝ぼらけ 宇治(うぢ)の川霧(かはぎり) たえだえに あらはれ ogurasansou.jp.net ロープウェイ布団干してふかふかにカーゴは来ない君のストライキ映画短歌『コシュ・バ・コシュ 恋はロープウェイに乗って』 恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ 【今回の歌】 相模(65番) 『後拾遺集』恋・815 恨みわび ほさぬ袖(そで)だに あるものを 恋(こひ)に朽ちなむ 名 ogurasansou.jp.net 66でも月も欠けゆく姿闇の中遠吠え果てて歌は不変か「うたの日『でも』」 もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし 【今回の歌】 前大僧正行尊(66番) 『金葉集』雑・556 もろともに あはれと思へ 山桜(やまざくら) 花より外(ほか) ogurasansou.jp.net 67ケシの花咲く夜の夢とそれから明けて白百合の香(こう)映画短歌『それから』 春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ 【今回の歌】 周防内侍(67番) 『千載集』雑・961 春の夜の 夢ばかりなる 手枕(たまくら)に かひなく立たむ 名こそ ogurasansou.jp.net 68選べない心ならずもコウモリと道化て見せる背中から羽根「うたの日『見る』」68心にはいつも隠している刃(やいば)うき世に向ける歌あるならば「うたの日『いつも』」 心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな 【今回の歌】 三条院(68番) 『後拾遺集』雑1・860 心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな ogurasansou.jp.net 69あらし吹くスキャンダルにて消えていくヒロインたちの芸能墓場映画短歌『寝ても覚めても』69野分跡源氏亭はあれにあれ龍田の川に浮かぶ死体は映画短歌『ハズバンズ』 あらし吹く 三室の山の もみぢ葉は 龍田の川の にしきなりけり 【今回の歌】 能因法師(69番) 『後拾遺集』秋・366 嵐吹く 三室(みむろ)の山の もみぢ葉は 龍田(たつた)の川の ogurasansou.jp.net 70影さえもひとり先行く間がありて追いかける子ら秋の夕暮れ「うたの日『間』」 寂しさに 宿を立ち出でて ながむれば いづこも おなじ秋の夕暮 【今回の歌】 良暹法師(70番) 『後拾遺集』秋・333 寂しさに 宿を立ち出でて 眺むれば いづこも同じ 秋の夕暮れ 9 ogurasansou.jp.net 71黄昏れて国は傾きスキャンダルわがもの顔に秋風ぞ吹く映画短歌『コロニアの子供たち』 夕されば 門田の稲葉 おとづれて 芦のまろやに 秋風ぞ吹く 【今回の歌】 大納言経信(71番) 『金葉集』秋・183 夕(ゆふ)されば 門田(かどた)の稲葉(いなば) おとづれて 芦 ogurasansou.jp.net 72音に聞く木魚の木霊遺影にはくすくす笑い修正し過ぎ「うたの日『遺』」 音にきく 高師の浜の あだ波は かけじや袖の 濡れもこそすれ 【今回の歌】 祐子内親王家紀伊(72番) 『金葉集』恋下・469 音に聞く 高師(たかし)の浜の あだ波は かけじや袖の ogurasansou.jp.net 73やまなしの池の泥沼泡弾けクラムボンもたたずむだけよ映画短歌『ほつれる』 高砂の 尾の上の桜 咲きにけり 外山の霞 たたずもあらなむ 【今回の歌】 権中納言匡房(73番) 『後拾遺集』春・120 高砂の 尾(を)の上(へ)の桜 咲きにけり 外山(とやま)の ogurasansou.jp.net 74憂いたるハーメルンの笛吹は黒峠超えうたの子ら消え「うたの日 『笛』」 百人一首74番 「憂かりける(うかりける) 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを」の意味と現代語訳 百人一首の74番、源俊頼朝臣の歌「憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを」の意味・現代語訳と解説 evrica.me 75国葬も無関心な人々よ命は軽く秋も去ぬめり映画短歌『国葬の日』 契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋も去ぬめり 【今回の歌】 藤原基俊(75番) 『千載集』雑・1023 契(ちぎ)りおきし させもが露(つゆ)を 命にて あはれ今年の ogurasansou.jp.net 76バテレンのしじまの告解はイくイく神と沖つ白波「うたの日『イく』」 わたの原 漕ぎ出でて見れば 久かたの 雲ゐにまがふ 沖つ白波 【今回の歌】 法性寺入道前関白太政大臣(76番) 『詞花集』雑下・382 わたの原 漕ぎ出でて見れば 久かたの 雲ゐにまが ogurasansou.jp.net 77爆発も殺したいほどの男なら自爆テロと逢わずにいれば映画短歌『マリア・ブラウンの結婚』 瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ 【今回の歌】 崇徳院(77番) 『詞花集』恋・228 瀬を早(はや)み 岩にせかるる 滝川(たきがは)の われても末(すゑ ogurasansou.jp.net 78阿波踊りルンバで勝負浅草のサンバの会とちびくろサンボ「うたの日『ルンバ』」 淡路島 通ふ千鳥の 鳴く声に 幾夜ねざめぬ 須磨の関守 【今回の歌】 源兼昌(78番) 『金葉集』冬・270 淡路(あはぢ)島 かよふ千鳥の 鳴く声に いく夜寝覚めぬ 須磨の関守 ogurasansou.jp.net 79秋風にさまよひ歩きアル中のもういつぱいが硝子の世界映画短歌『アル中女の肖像』 秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさ 【今回の歌】 左京大夫顕輔(79番) 『新古今集』秋・413 秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけ ogurasansou.jp.net 80黒髪に卵パックする君のあと風呂そうじする温泉卵臭うたの日「卵」80黒髪を思ひ切るようあを染めて幸福求め海をみる君うたの日「辛」 ながからむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は ものをこそ思へ 【今回の歌】 待賢門院堀河(80) 『千載集』恋三・802 長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は ものをこそ思へ 冬 ogurasansou.jp.net 81フリークス夜通し騒ぎ胸騒ぎ鬼滅の刃有明の月映画短歌『オーランド・フリーク』 ほととぎす 鳴きつる方を 眺むれば ただ有明の 月ぞのこれる 【今回の歌】 後徳大寺左大臣(81番) 『千載集』夏・161 ほととぎす 鳴きつる方を 眺むれば ただ有明(ありあけ)の ogurasansou.jp.net 82軽トラの荷台に載せて収穫祭どこへ売るにも涙なりけりうたの日「車」 思ひわび さても命は あるものを 憂きに堪へぬは 涙なりけり 【今回の歌】 道因法師(82番) 『千載集』恋3・817 思ひわび さても命は あるものを 憂(う)きに堪へぬは 涙なりけ ogurasansou.jp.net 83戦争よ道こそなけれ瓦礫下弱い者から押し潰されて映画短歌『ヨーロッパ新世紀』 世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる 【今回の歌】 皇太后宮大夫俊成(83番) 『千載集』雑・1148 世の中よ 道こそなけれ 思ひ入(い)る 山の奥にも 鹿ぞ ogurasansou.jp.net 84マッチング見合いサイトで保険金誘惑結婚詐欺トレーニングうたの日「500週間あればなんとかできそうなこと」 ながらへば またこの頃や しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき 【今回の歌】 藤原清輔朝臣(84番) 『新古今集』雑・1843 永(なが)らへば またこの頃(ごろ)や しのばれむ 憂(う ogurasansou.jp.net 85路上にてパントマイムで日銭かなねやのひまさへストップモーション映画短歌『マルセル・マルソー沈黙のアート』 夜もすがら もの思ふ頃は 明けやらで ねやのひまさへ つれなかりけり 【今回の歌】 俊恵法師(85番) 『千載集』恋二・766 夜もすがら もの思ふ頃は 明けやらで ねやのひまさへ つれなかり ogurasansou.jp.net 86嘆けとて音楽室と思えども暗闇の先カナリヤ果てぬうたの日「音楽室」 なげけとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな 【今回の歌】 西行法師(86番) 『千載集』恋・926 嘆けとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな 昨日( ogurasansou.jp.net 87村雨の刃も血塗る上海を和人か漢か鬼畜米英映画短歌『サタデー・フィクション』 むらさめの 露もまだひぬ まきの葉に 霧立のぼる 秋の夕暮 【今回の歌】 寂蓮法師(87番) 『新古今集』秋・491 村雨(むらさめ)の 露もまだひぬ 槇(まき)の葉に 霧立ちのぼる ogurasansou.jp.net 88四面楚歌ガザに降る灰 神はなし 灰燼の天使みおつくしてやうたの日「天」 難波江の 芦のかりねの 一夜ゆゑ 身をつくしてや 恋ひわたるべき 【今回の歌】 皇嘉門院別当(88番) 『千載集』恋三・807 難波(なには)江の 芦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや ogurasansou.jp.net 89魂よ!絶えてしまうは白い血が黒いダイヤに目が眩むから映画短歌『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』 玉の緒よ 絶なば絶えね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする 【今回の歌】 式子内親王(89番) 『新古今集』恋一・1034 玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの よわり ogurasansou.jp.net 90赤シャツを派手すぎと咎められ色は変らず還暦祝いうたの日「咎」 見せばやな 雄島のあまの 袖だにも 濡れにぞ濡れし 色は変らず 【今回の歌】 殷富門院大輔(90番) 『千載集』恋・884 見せばやな 雄島(をじま)の蜑(あま)の 袖だにも 濡れにぞ濡 ogurasansou.jp.net 91きりぎりす鳴くや交差する 路上の分離帯をこへ事故死の果に映画短歌『過去負う者』 きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝む 【今回の歌】 後京極摂政前太政大臣(91番) 『新古今集』秋・518 きりぎりす 鳴くや霜夜(しもよ)の さむしろに 衣( ogurasansou.jp.net 92暴力の夜が支配この国の人こそしらね理性ある朝うたの日「理性」 わが袖は 潮干にみえぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾く間もなし 【今回の歌】 二条院讃岐(92番) 『千載集』恋2・760 わが袖は 潮干(しほひ)に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾く ogurasansou.jp.net 93クリスマス家族を離れて戸を開くつねにもがもなMerry Christmasうたの日「自由詠」 世の中は 常にもがもな 渚こぐ あまの小舟の 綱手かなしも 【今回の歌】 鎌倉右大臣(93番) 『新勅撰集』羈旅・525 世の中は 常にもがもな 渚(なぎさ)漕ぐ 海人(あま)の小舟 ogurasansou.jp.net 94モスクワの冬は厳しく冬将軍 降る雪寒く大砲うつなり映画短歌『ナポレオン』 みよし野の 山の秋風 小夜ふけて ふるさと寒く 衣うつなり 【今回の歌】 参議雅経(94番) 『新古今集』秋・483 み吉野(よしの)の 山の秋風 小夜(さよ)ふけて ふるさと寒く ogurasansou.jp.net 95めいるかな無機質な夜めくるめくめいめいめると羊数えるうたの日「めい」 おほけなく うき世の 民に おほふかな わが立つ杣に 墨染の袖 【今回の歌】 前大僧正慈円(95番) 『千載集』雑中・1137 おほけなく うき世の 民(たみ)に おほふかな わがたつ杣 ogurasansou.jp.net 96朝市へ指さす先に霜降りの肉を買ひたし月夜の晩に映画短歌『市子』96燃え落ちる十字架背負ひカジモトはわが身捨てもノートルダムの鐘うたの日「ノートルダム」96夕陽みて時の矢放つクロノスはアキレスを撃つ我が身なりけりうたの日「矢」 花さそふ あらしの庭の 雪ならで ふりゆくものは 我が身なりけり 【今回の歌】 入道前太政大臣(96番) 『新勅撰集』雑・1054 花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは 我が身なり ogurasansou.jp.net 97音楽は我を主人に颯爽と粋がりつつも身もこがれつつ映画短歌『PERFECT DAYS』 来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや 藻塩の 身もこがれつつ 【今回の歌】 権中納言定家(97番) 『新勅撰集』巻13・恋3・849 来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや 藻塩(も ogurasansou.jp.net 98風そよぐ無人駅にて踊る君夏の終わりに島唄送る映画短歌『ジャム DJAM』 風そよぐ ならの小川の 夕暮は みそぎぞ夏の しるしなりける 【今回の歌】 従二位家隆(98番) 『新勅撰集』夏・192 風そよぐ ならの小川の 夕暮れはみそぎぞ夏の しるしなりける ogurasansou.jp.net 99サヨナラと戸締まりするや空っぽの人もうらめし二人の世界映画短歌『すずめの戸締まり』 人も惜し 人も恨めし あぢきなく 世を思ふゆゑに もの思ふ身は 【今回の歌】 後鳥羽院(99番) 『続後撰集』雑・1199 人もをし 人も恨(うら)めし あぢきなく 世を思ふ故(ゆゑ)に ogurasansou.jp.net 100日本を破壊せし怪ゴジラにも悪をしのび昔なつかし映画短歌『ゴジラ』 百敷や 古き軒端の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり 【今回の歌】 順徳院(100番) 『続後撰集』雑下・1205 百敷(ももしき)や 古き軒端(のきば)の しのぶにも なほあ ogurasansou.jp.net ダウンロード copy #記録 #うたの日 #映画短歌 #百人一首本歌取り 17 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート