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短歌レッスン43

釈迢空短歌

釈迢空歌集

生活の拍子という釈迢空の短歌らしさが出ているうたでしょうか。今日も韻律と調べに注意したいと思います(いつも守られない)。

模範十首

今日は『笹井宏之歌集 てんとろり』から十首。

どれにしようかと考えているうちに眠ってしまった。ヤバい寝坊したと起きたら8時半。でもこれといった予定がなかった。今日は引きこもり覚悟だったんだ。

最近は「うたの日」仕様になっているから7時すぎるとそう感じるのか。もうすでに9時過ぎているがまだお題は出てない。それでは地道にやりますか。

仕切り直して、今日は『笹井宏之歌集』から十首。

ひとなつのおもいを接種しおえるときれいにとけていった注射器
本当は誰かにきいてほしかった悲鳴をハンカチにつつみこむ
ふたりがふたりであるということの彫刻を群青のこぶしが殴り続けている
(終戦)ぶらんこにひとつふたつと乗せられるつめたいあぶらぜみの肉体
(一日目)はじまりのことばがゆびのあいだからひとひらの雪のように落ちた
(かるいきず)いちばんに消えてなくなりそうだった星のひかりに頬を来られる
(南風のようなひと)バースデイカードをひらくひとときに向日葵畑から風が吹く
(かたととん)新聞を投函される音だけがうつつのようである午前五時
(きょうがその日です)いきてゆく 返しきれないたくさんの恩を鞄につめて きちんと
(わたしへ)次々と涙のつぶを押し出してしまうまぶたのちから かなしい

『笹井宏之歌集 てんとろり』

ちょっと最初のイメージとは違っていたのです。

えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい/笹井宏之

『ひとさらい 笹井宏之第一歌集』

それは、第一歌集を出した時は夭折していたのでその次点で遺稿集だったわけです。第二歌集はその後に出されたのでたぶん時間軸が逆になっているのだろうと。全体的に感情が素直な感じで、先の技巧的な歌とはあきらかに違う。秀作時代と言えばいいのか、寺山修司も初期は素直なうたが多かった

()はお題ですかね。その日に決めたお題によって短歌を作っていたのだと思います。自分で自分のお題を決めていたのかな。そう言えば、『短歌ムック ねむらない樹 vol.1』に「題詠世代」と出ていてなるほどと思いました。「題詠」による短歌の創作になれてしまって、自由詠では歌が出てこない。今のわたしの状態でもあります。

昨日のコメントで「廃棄処分の椅子」の必然性とか言われて、それはお題なのにそういうことを言われてしまうのか?と疑問に感じていたのですが、きっとあなたの歌が見えないということだったのかもしれないです。それを初心者に求めるか。いままだ研究中なのに。

ただコメント自体は嬉しかった。最近の傾向として批評するのは褒めなければならないという「人権」ならぬ「歌権」がある。そうそのコメントは「歌権」に反する旧世代のコメントだったのだろうと。

なんかそういう空気を敏感に感じてしまって、「うたの日」では批判的なものはお断り的な感情もある一方、そうした人たちもいる。だから公開歌会という危うい面と内輪的な面と両方あるのだと思いました。

『短歌ムック ねむらない樹 vol.1』は面白い雑誌で創刊号だったのか、いろいろ力が入ってますね。それはインターネット時代の短歌の模索というか、あきらかに旧世代『角川 短歌』のような保守的な雑誌とは違い若手の口語現代短歌が多い。

その中でも「ニューウェーブ」と呼ばれる前衛短歌に憧れをもちつつ大衆化していく道を模索した穂村弘のような世代と俵万智「サラダ記念日」以降の「ライトバース」と呼ばれる現代口語短歌の流れがある。そして今は圧倒的にその「ライトバース」派からの派生から来ている。私は「ニューウェーブ」を目指していた。それは結社的な秘密組織だったようで四人しか入れないそうです。

「ニューウェーブ」はどうでもいいんだけど(良くない問題でもありますが)、とりあえず「うたの日」は「ライトバース」派から派生した、俵万智路線が主流だということです。そのことに苛立ちをみせる「ニューウェーブ」残党もいるということです。ただ「ニューウェーブ」は4人だけの秘密結社であったので、実質はタリバンのような原理主義的な流派ということかもしれないです。原理主義と言っても過激な思想ではなく、短歌の理念を求めるという意味のような。

長くなりましたが時代は「ライトバース」なんです。

『20週俳句入門』

はやくも三週目です。最初は心構えなんで、そうやることもないです。まあ、やってもないし。名句を暗唱するというのは俳句の韻律を身体に覚え込ませるという体育会系の俳句作法ですね。この流れにNHK俳句の櫂未知子とかいて旧世代の主流派ですよね。短歌による「ニューウェーブ」は受け入れられない。

俳句の場合指針となるのが『歳時記』でそれを深く読み込んで模範としなければならない。ただ注意が必要なのは最初は真似でもいいんですが、そこまではプロを驚かせることはできない。類そうというやつが当たり前の俳句を良しとしない風潮があるのです。そのへんの「天秤のかけあい」のようなもので、バランスが必要とされる。最初はあまりバランスを考える必要もないのですが、投稿している内にどういう俳句が採用されるのかわかってくると思います。

それでNHK俳句は、長年投稿したけど一回も佳作にも入らなかった。それでよくよく考えてみたら、時代は「ライトバース」なんですね。だからタレントが作る俳句が指示される。タレント俳句は好感度が必要ですから、彼等は何が受けるかその辺は良く知っていて、バランスが取れているのだと思います

そういう自分の俳句や短歌の見極めが必要になってくる。投稿によって、自分を見失うなと、藤田湘子は書くけれどもそれは並大抵のことではないと覚悟が必要なのです。その分岐点が、例えばプロになりたいのか?アマチュアのまま楽しくやりたいのかということなんだと思います。「ライトバース」は今の風潮だということ。それはアメリカの資本主義社会と同じです。「ニューウェーブ」も方向性を失って、それは岡井隆の保守回帰にあるのだと思います。岡井隆『短歌入門』を読めばいかに原理主義的かわかると思います。

なんか持論ばかりになりました。そこが「ライトバース」に成りきれない理由でもありますが。それでは「うたの日」のお題は出たかな?10時半になってもまだ出ない。それでは、他の投稿先を探しましょうか?俳句の投稿も見ていきます。

「NHK俳句・短歌」のお題

NHK俳句は、
18日まで、高柳克弘選「氷または自由」。井上弘美選「左義長または自由」
12月2日まで、星野高士「寒卵または自由」。藤本佑樹「遊び、新年の季語を用いる」

NHK俳句は伝統俳句の「ライトバース」だから佳作まではその点を注意して、それ以上を狙うなら選者の俳句の傾向があると思います。高柳克弘は「ライトバース」で口語現代俳句で大丈夫だと思います。私もよく知らない人ではありますが。厄介なのは井上弘美の兼題(俳句ではお題を兼題と言って『歳時記』から持ってくる)ですね。「左義長」なんて都心生まれは初めて接する季語ですよね。日本の伝統行事なのです。このへんは伝統行事を意識しながら日常と重ねれば、たぶん応募作は少数なので佳作に入りやすいと思います。だけど基本はしっかり守る必要があります。定形(五七五)、韻律、イメージでも具体的な仕草とものを入れるといいと思います。「左義長」で五句きまってしまっているので残り12音で自分らしさを表現するのが課題かな?

「氷」ベランダのメダカも死んで薄氷

めだかを以前買っていたのですが、今は水草だけが生い茂る水槽になっている。もうひと工夫しないと類そう止まりですかね。こういう場合は歳時記を調べる。「薄氷」より「初氷」かな。この俳句は一物仕立てなんで初心者っぽいですよね。二物衝動の方が入選しやすいかも。

「左義長」
どんどの火燃え尽きるまで働いて

類想でありそうな句ですが、この季題は難しい。どんど焼きで攻めるのがいいかと思います。

「寒卵」
寒卵働け働けと夫(つま)はいう

これも二物衝動の方がいいかな。寒卵のイメージですよね。

「正月の季語」
凧あげてリアル空間糸切れて

こんなもんでしょう。

NHK短歌は、
18日まで、栗木京子選「放課後または自由」。笹公人選「鍋または自由」

「放課後」
ガチャガチャのキーホルダー揃うまでおかねを借りて ひとり帰る

「鍋」
おでん鍋好きなもの揃え作りすぎおでんパックを買えばよかった

もうひと工夫必要だな。韻文のリズムで。そろそれ「うたの日」だね。

「うたの日」お題

「うたの日」お題が出ていた。10分では作れないな。

「反省」
お騒がせ 反省猿は虐待を反省しろと通報する人

投稿するの無理だからこんな程度。でもこれが一番詠みやすいかもしれないな。無理題ってなんだ?また内輪の話題だった。

「反省」が16時まで伸びていた。さすがに投稿者が少なかったか?それでも投稿してくる人って、どういう人なんだろう?

「飲」
そっと吹く飲酒チェカーばればれで情け容赦もない運送会社

運送会社は事故防衛のためだから仕方がないのだ。昔のトラック野郎は昼食でもビールを飲んでいたという。こっちのほうが面白いかも。

改)一番星トラック野郎さけ厳禁免停チェッカーズ吹かせますよ

これがいいかも。でもポジティブシンキングのうたではないな。

「過」
守るべき交通ルールに従って超過勤務のトラック野郎

トラック野郎から抜け出せなくなった。ポジティブ短歌が出来ない。

「注意」
身を持って注意するかは知るべしそれがオレの生き方なんて

いまいちだ。ライトバースを忘れてはいかんよ。

「怪我」
怪我しても死なないぐらの体験は臆病者より後々役にたつ

説教しちゃだめ。ライトバースだってば。

ここ参考になります。

ライトバースについて:岡井隆「私の戦後短歌史」拾い読み
https://blog.goo.ne.jp/uh1960apple1999uh2005/e/575ada277c55ca8475e68fb37a72bc3f

岩田亨の短歌工房


今日は駄目そうだ。またどんまい路線復活か?

どうせ無理だからこれにするか?

一番星トラック野郎酒厳禁 免停チェッカーズ吹かせますよ

結果。やはり最低だった。どんまいじゃなかったけど。まあどんまい覚悟で上げたから仕方がないか。世代が違った。

トップ短歌

飲みすぎたあなたを背負う つらいって猫に言わずにぼくに言ってよ
『 飲 』 鹿ヶ谷街庵 #うたの日 #tanka http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=3142d&id=33

うたの日

甘い世界だった。トラック野郎とは隔絶の差なんだな。チェッカーズが良くなかったも。駄洒落だもんな。字余りだし。わざとだから、「アルコール・チェッカー」にしたかったのだけど長すぎたから。一応トラック・ドライバー経験者だから。

なんかさー。投票がおかしいの。コドモダマシイという人はみんなに♪付けているのに、俺だけ付けないの。そして、その人を見てみると何も書いてないんだ。きっとコドモダマシイという人が主催者なのかな。あんまりだと思わないか?排除されているんだよな。気づいていたけど。これもネタだと思って100までは続けようと思う。

http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=3142d&id=33


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