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宿仮俳句十月選句

佳作

十月や重く重くリュックかな

十一月の方が重い感じがするけど。師走が一番重いか?季語が動くな。

赤い羽根毟り取られた白い羽根

対句的表現だが意味が飛びすぎか?白い鳥の羽根を色付けしたというイロニー。

夕焼けや手紙を燃やすごときあり

毎日いい句だなと自分で感心してしまう。自己批評が甘いのである。

外界はもういいかい 秋の雲

口語の使用と一字空け。斬新だと思う。現代俳句では普通か?

観覧車振り返らずに秋の雲

秋のを付ければいいと思っている。秋の空でも変わらない。

どこまでも歩き続けて秋の雲

秋の雲が好きなんだ。

衣替え肉まんほくほく帰り道

あんまんでもカレーまんでもいいわけで。まあ、オノマトペを使いたかったのだろうな。

三体や深夜時間はヴァーチャル

「三体」はTVドラマ。それほど面白いとは思わなかったが。投げやり感が出ているか?

幸福論雨のコスモスぬかる道

ほれぼれするな。コスモスはありきたりな幸福論だがぬかる道。

囀りの朝 目覚めよ!金木犀

目覚めたら金木犀に包まれていた朝。

秋蝶よ氷結期には飛びたくて

赤黄男の真似っ子俳句。

自販機よ秋はやばやにホット缶

命令形の切れ字が多いな。「ホット缶」は「ほっとかん」との掛詞。

俳想も種無し柿や鐘ならぬ

子規のパロディか?

ゆく秋をサルベージせよ投壜通信

これはけっこう気に入っている。ほんと命令形が多いな。

木々にボンテージ歩道に道草

秋のライトアップを普通に対句表現。

早々と冬の階段降りゆく

これは写真俳句じゃないと平凡だな。

葦が棒芒の向こうは秋の空

これも平凡だった。秋の雲でもいいわけだし、これも写真俳句だったか?


収穫祭放浪者には足に豆

自虐的な句。

ゾンビ化かショッピングモールの芒が原

上の写真はこっちの句だった。

長き夜を瞑想せよと越冬あげは

これも写真俳句だった。



月餅や月食と共に反乱す

古代中国のことわざ的に。

月光が増すほど走る静電気

これはけっこう好きかもしれない。

時雨川冬の景色を映したまへ

これも写真俳句だったか?時雨を使ってみたかった。


ほとんど毎日俳句だった。こうして並べてみると命令形が多い。また後半は写真俳句だったな。

特選。

月光が増すほど走る静電気

これも写真俳句だった。

AIに批評して貰ったら季語と切れがないということだった。月光は季語ではないのか?静電気で冬のイメージだと思うのだが。中句で切れているじゃんか?まあ、電気でつながってしまったか?一物仕立てと思えばいいんでは?


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