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ボンドガールよりもボンドカーの好きな人は見てもよし

『007 スペクター』(2015/イギリス・アメリカ)監督サム・メンデス 出演ダニエル・クレイグ/クリストフ・ヴァルツ/レア・セドゥ/ベン・ウィショー/ナオミ・ハリス/モニカ・ベルッチ

解説/あらすじ
少年時代を過ごした「スカイフォール」で焼け残った写真を受け取ったボンド(ダニエル・クレイグ)。その写真に隠された謎に迫るべく、M(レイフ・ファインズ)の制止を振り切り単独でメキシコ、ローマへと赴く。そこでボンドは悪名高い犯罪者の美しい未亡人ルチア・スキア(モニカ・ベルッチ)と出逢い、悪の組織スペクターの存在をつきとめる。その頃、ロンドンでは国家安全保障局の新しいトップ、マックス・デンビ(アンドリュー・スコット)がボンドの行動に疑問を抱き、Mが率いるMI6の存在意義を問い始めていた。ボンドは秘かにマネーペニー(ナオミ・ハリス)やQ(ベン・ウィショー)の協力を得つつ、スペクター解明のてがかりとなるかもしれないボンドの旧敵、Mr.ホワイト(イェスパー・クリステンセン)の娘マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)を追う。死闘を繰り広げながらもスペクターの核心部分へと迫るなか、ボンドは追い求めてきた敵と自分自身との恐るべき関係を知ることになる――!

『007スカイフォール』と同じ監督のサム・メンデス。前作の方が面白かったかな。特筆すべきは、レア・セドゥがボンド・ガールだということか?この出演で人気が出たようだ。不機嫌なフランス女優というイメージで、その元祖がイザベル・アジャーニだった。

でもレア・セドゥの経歴を検索したら、あのゴーモン一族の令嬢だったという凄いお嬢さんでボンドガール役なんてやっていいの?と思ってしまった。フランス映画のお嬢さんが、007に身売りしなければならない悲しさのようなものを感じてしまった。それはハリウッドの軍門に下ることでもあるし。本編のストーリーよりそっちのほうが衝撃だ。

闇の組織が世界の指導者たちと結びつくというのは、なにやら今の統一教会に牛耳られている日本のようでもあり、その監視社会の中で、お荷物組織となったMI6のはぐれメタル的存在がジェームス・ボンドなのである。危機的な状況でありながら超人的な強靭さで抜け出す007であるのだが、そんなに強いのに今のポジションと思うことも。もっと他に活かす道があるだろうと思うのだが、ボンドは組織より女を取るというラストに納得してしまうのか?

それより最後はボンドガールよりもボンドカーで去っていく。ああ、こういう奴いるわ、と思った瞬間!

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