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バブル(80年代)の頃のライブ映画

ストップ・メイキング・センス 4Kレストア』(1984年製作/89分/G/アメリカ)監督:ジョナサン・デミ 出演:デイヴィッド・バーン、クリス・フランツ、ティナ・ウェイマス、ジェリー・ハリスン


トーキング・ヘッズの伝説とも言われる、1983年12月ハリウッド・パンテージ・シアターでのライブ。デイヴィッド・バーンらによる躍動感溢れるパフォーマンスに、能楽からインスピレーションを得たというシンボリックな「ビッグスーツ」、エキセントリックなダンスとエキサイティングな演出が加わった、史上最高と称される圧巻の舞台だ。1992年から人知れず眠っていた本作のネガを執念で探し出し、サウンドはジェリー・ハリスン自ら監修した完全リマスター。

正しい音楽映画のあり方みたいな。この映画はライブだから説明なしに曲を聞かせてくれる。最近の音楽映画でいらいらするのは、曲の間にインタビューとか説明が入ってじっくり曲を聴かせてくれない。音楽は家に帰ってレコードやCDを聞けという感じなのか?音楽映画はあまり説明はしなくていいからじっくり音楽を聴かせてもらいたい。

デヴィッド・バーンは『アメリカン・ユートピア』を観て面白いアーティストだと思っていたのだが、トーキング・ヘッズはあまり聞いてなかった。テクノ・ポップにブラック・ミュージックのリズムを取り入れた感じなのか。最初ラジカセでギター一本で演奏する姿から徐々にバンドメンバーが増えて、サウンドも豪華になっていく演出が面白い。ラジカセってヒップホップのアイテムのようで、この頃のミュージシャンはラジオから影響を受けていたんだろうなと思った。

デヴィッド・バーンの音楽は憑依型で危ない薬でもやっているのかと思うぐらいにハイな音楽なのだがそのエネルギーなのかな、リズムがいい。会場でも後半は踊っている観客を写していた。こういう映像はライブ会場の熱気も伝わってくる。

ただ詩の内容はけっこう社会批判とかある感じでなるほどと思うがけっこう尖っている感じ。途中デヴィッド・バーンが抜けてトーキング・ヘッズからトム・トム・クラブになるのかとなるほどと思った(もっとポップなサウンド)。トーキング・ヘッズもトム・トム・クラブも80年代サウンドなんだけどそういうことだったのかと思った。

バブル時代の頃のサウンドなのかな。ディスコからテクノへ移行していく頃だろうか。そのリズムの中にレゲエとかファンクとかノリのいい音楽なんだけど、デヴィッド・バーンは演劇的なパフォーマンスでそれも映画に合っていたのかもしれない。

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