才女二人の想い出にソロ・ピアノ
"Alone,agein"1974年、ノルウェーで録音
オジョス・デ・ガト (Ojos de Gato)(カーラ・ブレイ)- 4:29
バラッド (Ballade) - 5:54
アンド・ナウ・ザ・クイーン (And Now the Queen)(カーラ・ブレイ)- 3:06
グラッド (Glad) - 5:08
ラヴァーズ (Lovers) - 5:34
ドリームス (Dreams)(アネット・ピーコック)- 5:57
エクスプラネーションズ (Explanations) - 6:48
ソロ・ピアノと言えばポール・ブレイ。このアルバムと『オープン・トゥ・ラブ』はセットになっているのです。別れたカーラ・ブレイとアーネット・ピッコクの曲を悶々と内省的に弾いているのです。ゲーリー・ピーコックとのデュオ作品もあるのですが、男二人で別れた女のことを語っているのはちとやりすぎ。
『オジョス・デ・ガト (Ojos de Gato)』(カーラ・ブレイ)
なんと言っても一曲目の剥き出しのピアノ線を弾く音から始まるこの曲の孤独感。「ガト」はガトー・バルビエリのことなのかな。感情剥き出しのガトーのテナーとは対極的なピアノの音です。アーネット・ピーコックの曲に"Albert's Love Theme"を『Paul Bley with Gary Peacock』でやっているのですが、そちらも複雑な三角関係を聞いているようで。
『バラッド (Ballade)』
「バラッド」もポール・ブレイのソロ・ピアノで弾くと「バラード」なんて間延びした甘い曲じゃなく、シビアな心を突き刺す愛の曲です。
『ドリームス (Dreams)(アネット・ピーコック)』
アーネット・ピーコックは元ゲイリー・ピーコックの妻だったけどポール・ブレイと一緒になってシンセサイザー・ショーとか二人でやっていたんですけど。シンセサイザーのオーソリティなんですけど、エキセントリックな女性で、UKロック畑に行ってしまいましたね。
(ジャズ再入門vol.22)