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三浦透子はドライバーからすねかじりに

『そばかす』(2022年/日本)監督玉田真也 出演三浦透子

解説/あらすじ
物心ついた頃から、「恋愛が何なのかわからないし、いつまで経ってもそんな感情が湧いてこない」。自分に不安を抱きながらも、マイペースで生きてきた蘇畑佳純は30歳になった。大学では音楽の道を志すも挫折し、現在は地元に戻りコールセンターで苦情対応に追われる。妹の結婚・妊娠もあり、母から頻繁にプレッシャーをかけられる毎日。ついには、無断でお見合いをセッティングされる始末。しかし、そのお見合いの席で、佳純は結婚よりも、友達付き合いを望む男性と出会う…。

coco映画レビュアー

『ドライブ・マイ・カー』で注目された三浦透子主演の映画。『ドライブ・マイ・カー』のイメージそのままで、むしろ個性としては後退していると感じてしまった。それは『ドライブ・マイ・カー』ではドライバーという自立した女性であったが、この映画では実家にすがっている30独身女性なのである。

彼女の不幸は家を出れないことで、そこまでの物語であるとは思うのだがなんか何がしたいのかよくわからない主人公になっている。それは自立してないからでそれをこの映画では描こうとしたのかと思うとちょっと違うような感じを受けるのだ。

例えば元AV女優で自立しながら自分の意見を持っている女性と一緒に棲むことになるのだが、その後に結婚するからと彼女との共同生活を拒否してくる。そこが「シンデレラ」で結婚に拘らない女性をテーマにしながら彼女が理解していたと思った友達がつまらなそうな男と結婚することは意味がよくわからないのだ。元AV女優の気まぐれと言ってしまえばそれまでなのだが。

そして自立していくにもラストに彼氏らしき男になりそうな者が現れるのも、今までのストーリーは何だったんだと思うような展開だった。王子様は要らないのじゃないのか?

それに映画をカップルで見に行く奴は信用できない。そうだ。映画館が私がよく行く「ジャック&ベティ」だったのだ。そこだけは感動した。

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