「リバイバル」というより5.60年代ロックに引導を渡したフェスティバルだった
『リバイバル69 伝説のロックフェス』(2022年製作/97分/G/カナダ・フランス合作)監督:ロン・チャップマン 出演:ロビー・クリーガー、ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、ゲディ・リー、シェップ・ゴードン、クラウス・フォアマン、ダニー・セラフィン、チャック・ベリー、ボ・ディドリー
音楽映画なんだけど『ウッドストック』のようなライブ映画を期待するとちょっと違った。企画から実際のライブまでエピソードを当時の出演者や観客(著名人)にインタビューで語ってもらい、どれだけ凄いライブだったかを音楽よりは言葉で説明するというような映画だった。その経緯が面白いと言えば面白いのだが。
やはり目玉はジョン・レノンの動向で当時はビートルズから離れつつあり、オノ・ヨーコとの関係で、彼女をメジャー路線にデビューさせるべくバンドをオールキャストで組んで、たまたまそのお披露目がビッグ・スターが欲しいというフェスティバルの意図と重なったという裏話的なものがメインとなっている。
そんな中でフェスティバルでは「ロックの復活」というビートルズ以前の50年代のスターを揃え、それと新世代のスターたち、はっきり言ってヨーコ・オノ・バンドはロックの破壊者だったかもしれない。そのぐらいオノ・ヨーコの存在感があるのだが、フェスティバルとしてはジョンレノン付きだから呼んだけどちょっとシラケたという感じだったと思う。
ラストのドアーズはなんで映像が撮れなかったのだろう。結果的にヨーコ・オノ・バンドのお披露目フェスティバルとなって、それを契機にジョン・レノンはビートルズを解散させるのだった。そういう意味ではロックの一時代(ビートルズ)が終わったフェスティバルとしては貴重なことだったのかもしれない。
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