『悪い子バビー』(1993年/オーストラリア・イタリア合作/114分)
よくこんな映画が公開されたな。30年間も未公開だったのが頷ける映画だ。監禁部屋に近親相姦、動物虐待とマイナス面しかない始まり。主人公も見た目はキモいし、どう考えてもヒーロータイプではない。ただどこかしら才能を見出すのか音楽に対しては鋭い感性を持っていたようである。音楽というかパフォーマンス系のパンク・ロックなんだが。
カルト映画と言ってもいいかもしれない。それでも最後はハッピーエンドになるのだから不思議な映画だ。辛い失恋話もあった。これは裏返せばラブストーリーなのか?母親が息子を監禁するのも強すぎる母性愛だからかもしれない。でも夫が戻ってくると邪魔者扱い。愛に恵まれなかった引きこもりが愛を見出すという映画で現代的かもしれない。美しい愛とは言い難いが本人が幸せなたばそれでいいのだ。子供たちは心配。