見出し画像

ダメおやじに出来た娘の映画

『フラッグ・デイ 父を想う日』(2021年/アメリカ)監督:ショーン・ペン 出演:ディラン・ペン、ショーン・ペン、ジョシュ・ブローリン、ホッパー・ジャック・ペン

解説/あらすじ
1992年、全米にショッキングなニュースが流れる。アメリカ最大級の贋札事件の犯人であるジョンが、裁判を前にして逃亡したのだ。彼にはジェニファーという娘がいた。父の犯罪の顛末を聞いたジェニファーは、こうつぶやく──「私は父が大好き」。史上最高額の贋札を非常に高度な技術で偽造したジョンとは、いったいどんな男だったのか? 父の素顔を知っても愛情は変わらなかった娘との関係とは? ジェニファーが幼い頃から「平凡な日々を見違えるほど驚きの瞬間に変えた」父との思い出を宝物のように貴い、だからこそ切ない日々がひも解かれていく──。

ショー・ペンが監督・主演で娘ディラン・ペンと共演したアメリカ映画。家族映画なのだがショー・ペンのどうしようもない父親だがチャーミングに描かれていると思うのは、その嘘まみれの生活は自分自身の虚栄「フラッグ・デイ」は父親が「建国記念日」が誕生日でアメリカ人の夢と挫折を象徴している。そのどうしようもない父親を見て育った娘はどん底生活から抜け出しジャーナリストになるという話。

ショー・ペンが駄目オヤジなのは、嘘や犯罪が自分自身の虚栄心を満たすためでもあるのだが、それと同時に家族(ここでは娘視点だが)と楽しみたいという気持ちがあるからある程度チャーミングに描かれている。それは「フラッグ・デイ」という特別な日が自分の誕生日でもありみんなで楽しむ為でもある日ということから来ている。いつまでも子供のような父親なのかもしれない。

ディラン・ペンの演技も反抗期の娘から大学を出てジャーナリストになるまでの成長していく演技を見事に演じている。実際の親子だから演技以上に親子愛を感じてしまうかも。こういう映画はミニシアター系なのかな。カサヴェテスのファミリー映画に似た所があるような感じなのは影響を受けているのかもしれない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?