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シン・現代詩レッスン44

キムジハ(やっぱカタカナ書きにする)は詩的暴力=風刺で独裁者を笑って闘うという詩人だったという。最初の代表作「五賊」は、韓国を日本に売った売国奴をウルサ保護条約(乙巳保護条約=日本と結んだ不平等条約)に調印した大臣を「乙巳五賊」と詠んだことから1970年代の現代版「五賊」を詩にしてパロった。

せむしのように曲がった腰、曹操のような細めの目
痰のからんだしゃがれ声で、うなりながら現われる
けむくじゃらの全身に、革命公約ぐるぐる巻きつけ
革命公約の帽子をかぶり、革命公約のバッヂつけ
痰をペッペ、キラキラ光るゴルフクラブを旗のように高く振り、
大喝一声、二つに裂けた蛇の舌先からスローガンがぞろぞろ

渋谷仙太郎訳「五族」

かなり描写力があるような。それだけ権力者を観察しているということだろうか。日本だとなかなかここまで観察出来ないかもしれない(今の総理大臣は影が薄い)。

緑のスーツで颯爽さを演出、そういうブレーンがいるのさ
百合の花のような清潔さ、その裏では各党の党首を手球に取り
TV時代のニュースキャスターは票になるといい
虚構の公約フリップで示し、その場限りの口約束
騙されるあんたが悪いのよ、みんなやっていることだもの
海外の有名大学だって卒業出来ちゃう
もともとあたいは帰国子女なんだから
選挙に勝てば官軍、雑魚たちはおだまり
それが政治というものそれをわたしはキャスターとして学んだの
わたしの代わりはいくらでもいるもの、花があるときに道筋付けなきゃ

やどかりの詩

都知事選があったので都知事になった。現総理大臣は印象が薄くて言葉にならない。ただ日本はまだ平和だからか逮捕されることもないのだろう。ヤバいのはそういうことで逮捕される国のロシアとか中国とか、まだ対岸のことなれど、日本も見習うかもしれない。アメリカはそろそろヤバそうか?

愚味なる国民よ、左様心得、そちへ下がりおれ、臭い臭い、ペッ、ペッ
さて、ゴルフでもおっぱじめるか

渋谷仙太郎訳「五族」

ここはそのまま引用できそうだが、決まり切った愚民のイメージは古すぎるかも。ペッ、ペッとツバを吐くのはそういうキャラの人なのか?当たり前ようにゴルフ会議。

賢者たる民衆は、変化しない私を選ぶ、
老いもせず、不老不死のアンチチェイジング
あとはお前が後継者だと甘い言葉を
ゴルフのたびに囁くだけさ

やどかりの詩

今の世間の感じを出したかった。老いは敵だ!

白銅土器、唐土器、日本花器、アメリカ花器、フランス花器、イタリア花器、
虎の毛皮をかぶせたテレビ花柳紋の匣にはいったソニーテープレコーダー、
べっこうの机の上にはミチェルカメラ、珊瑚の書棚のかたわらにRCA映写機、琥珀の筆立てにさしたパーカーの万年筆、ろうそくを灯したシャンデリア…

渋谷仙太郎訳「五族」

最初に登場する器は美術品だろうか?これもそれほど特徴的なものはなく、映画で見たようなイメージか?ミッチェルカメラとは?アメリカ製の撮影機だった。映像世界への憧れか?賄賂政治家。珊瑚の書棚とかパーカーの万年筆とか詩人が欲しいものだろうか?

NASAの勝負下着、パリのオートクチュール、日本ならイッセイミヤケね。そうしてスタイリストとお抱えコーディネーターのお陰でインスタ・バエの「蝿の女王」とは私こと。

やどかりの詩

これはフィクションであり架空の人物像をイメージしてます、と一応詞書が必要かも。「蝿の女王」は「蝿の王」の文学比喩。

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