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がま口でも愛を語れるサッチモ

"Ella and Louis"Ella Fitzgerald and Louis Armstrong(1956年/ Verve)

“ジャズの王様"ルイ・アームストロングと“ファースト・レディ"エラ・フィッツジェラルドによる究極のデュエット・アルバム。
二人が持ち味を発揮して、楽しさ溢れる極上のパフォーマンスを披露。バックは、オスカー・ピーターソン・トリオにバディ・リッチが加わるという超贅沢な布陣。
Side One
1. "Can't We Be Friends?" Paul James, Kay Swift 3:47
2. "Isn't This a Lovely Day?" Irving Berlin 6:16
3. "Moonlight in Vermont" John Blackburn, Karl Suessdorf 3:42
4. "They Can't Take That Away from Me" Ira Gershwin, George Gershwin 4:39
5. "Under a Blanket of Blue" Jerry Livingston, Al J. Neiburg, Marty Symes 4:18
6. "Tenderly" Walter Gross, Jack Lawrence 5:10
Side two
1. "A Foggy Day" Ira Gershwin, George Gershwin 4:32
2. "Stars Fell on Alabama" Mitchell Parish, Frank Perkins 3:34
3. "Cheek to Cheek" Irving Berlin 5:53
4. "The Nearness of You" Hoagy Carmichael, Ned Washington 5:42
5. "April in Paris" Vernon Duke, Yip Harburg 6:33
Personnel
Ella Fitzgerald – vocals
Louis Armstrong – vocals, trumpet
Oscar Peterson – piano
Herb Ellis – guitar
Ray Brown – bass
Buddy Rich – drums

今週(6月26日)の「ジャズトゥナイト」はルイ・アームストロング特集でした。サッチモという愛称はSatch Mouth(大きな口、がま口)からきていたのです。このジャケットだけでも大きな口がわかる通りの大口でトランペット(正確にはコルネット)を吹いていました。サッチモも以前紹介しましたが、それはトランペッターのサッチモで今日は歌手としてのサッチモ紹介です。

サッチモというとなによりもスキャットが有名です。歌詞を忘れたからといろいろ言われますが歌を楽器のように歌ったのだと思います。トランペットは歌のように吹いた。そのスキャットで有名なのがエラ・フィッツジェラルドです。彼女はサッチモの影響を受けたとか。このアルバムはそんなエラとサッチモによるアルバムなので悪かろうはずがありません。

サイドメンも一流どころですね。このアルバムが好評だったので"Again"も作られました。また「サマータイム」で有名なガーシュインのオペラ『ポーギーとベス』も吹き込んでいます。二人の相性の良さが伺われます。

全体的にしっとり歌った感じはエラに合わせているのかな。それでもサッチモのスローバラードも味があります。小編成のコンボなのも彼らのヴォーカルを引き立てています。そしてサッチモのトランペットもエラの歌を裏で支えるようで素晴らしい。

(ジャズ再入門vol.51)


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