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マッドじゃない魔神の映画

『アラビアンナイト 三千年の願い』(2022/オーストラリア/アメリカ)監督ジョージ・ミラー 出演イドリス・エル/ティルダ・スウィントン

解説/あらすじ
古今東西の物語や神話を研究するナラトロジー=物語論の専門家アリシアは、講演のためトルコのイスタンブールを訪れた。バザールで美しいガラス瓶を買い、ホテルの部屋に戻ると、中から突然巨大な魔人〈ジン〉が現れた。そして瓶から出してくれたお礼に「3つの願い」を叶えようと申し出る。そうすれば呪いが解けて自分も自由の身になれるのだ。だが物語の専門家アリシアは、その誘いに疑念を抱く。願い事の物語はどれも危険でハッピーエンドがないことを知っていたのだ。魔人は彼女の考えを変えさせようと、紀元前からの 3000 年に及ぶ自身の物語を語り始める。そしてアリシアは、魔人も、さらに自らをも驚かせることになる、ある願い事をするのだった…。

coco映画レビュアー

「アラビアン・ナイト」かと思ったら、その物語(ナラティブ)研究者と「アラジン不思議なランプ」のジン(魔神)との出会いの映画だった。魔神はそれまで二人の姫に尽くしていく愛の物語に惹かれた研究者が魔神を愛する。現実世界の人間の進歩に魔神は耐えられずに滅んでいく。結局研究者の物語の中で生きていくという展開なのだが、最後はわかりにくかった。魔神の力を人間が得たということなのか?最後はシェヘラザードになった研究者ということでいいと思うが。最初からシェヘラザードの話を期待したのだがちょっと違う話だった。

監督が『マッドマックス 怒りのデスロード』のジョージ・ミラー。それでオーストラリア映画になっているのか?ただ激しいアクションを期待しても、ファンタジーだから裏切られることになる。純粋なファンタジー映画だと思えばいい。

シェヘラザードの話を期待していたのだが、最後がそういう展開だが、全体的には『アラジンと不思議なランプ』だった。原題は「アラビアン・ナイト」ではなく「三千年の願い」の方がだった。中国4千年の歴史じゃないが、『源氏物語』より古い。どっちかというと『今昔物語』か?


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