Slay the Spire アイアンクラッドカード評価 〜準備編:火力の分類〜

こんにちは。 VTuberの白鳥アオイです。
いつもYouTubeでSlay the Spireの配信をしています。

Slay the Spireのプレイ時間も1000時間を超えました。
(このゲーム、最終的にはA20心臓やタイムアタック、スコアアタックがエンドコンテンツとなって無限に遊べます)

そろそろ僕もアイアンクラッドのカード評価をしてみたいと思います。

ですがその前に、本記事では準備として火力の分類をしておきたいと思います。

3種類の火力

以下の分類は、僕の経験による大体の目安です。

1. ザコ用火力 3~6ターンで50~150ダメージ
2. ボス用火力 7~10ターンで300~600ダメージ
3. 心臓用火力 10~14ターン以内に750(800)ダメージ

(補足ですが、デッキが30枚ぐらいとすると、ザコ用火力の3~6ターンはデッキ1,2巡くらいと言い換えられます。同様に、7~10ターンはデッキ2,3巡くらい、10~12ターンはデッキ3,4巡くらいと言い換えられます。)

最初に、この分類は何なのかというのをすごくざっくり言うと、HPが50くらいの敵は大虐殺とかでサクッと倒せるけど、HP300とかある敵は悪魔化とかで筋力を上げてじっくり戦う必要があるよねってことです。
(この話はアイアンクラッド以外にも応用できると思います)

それぞれの火力で想定している敵は大体こんな感じです。

1. ザコ用火力 道中の通常敵(モー以外)、Act1エリート、Act2エリート

2. ボス用火力 Act2ボス、モー、Act3エリート・ボス、矛と盾

3. 心臓用火力 堕落の心臓

(Act1のボスは1と2の中間というか、若干の分類のしにくさがあります)

ザコ用火力

例えば、道中の通常敵は概ねHPが50~150の間に分布します。
さっさと倒せば被ダメージは抑えられますし、逆に戦闘が長引くとHP損失が増えます。
つまり、ザコ用火力に求められるダメージ量は低いですが、代わりに速さが求められます。

ザコ用火力で頼りになるカードが大虐殺です。

スクリーンショット 2020-10-22 20.14.42

20(28)点のダメージ、敵が弱体していれば30(42)点のダメージです。
(括弧内はアップグレード時)

このカードを1枚デッキにピックするだけでもザコ用火力、つまり3~6ターン(デッキ1,2巡)に50~150ダメージはずいぶんと容易になるでしょう。

ボス用火力

ボス用火力が必要となる敵はエリートやボスで、多少のHP損失が許される場面です。
また、これらの敵の傾向として1~2ターン目は攻撃が穏やかなことが多いです。
つまり、ボス用火力に求められるダメージ量は高いですが、代わりに時間的猶予があります。
(レプトマンサーが2ターン目に100点の攻撃を飛ばしてくるのは、このゲーム屈指の理不尽ポイントです。)

ここで、大虐殺はボス用火力や心臓用火力になるのか考えてみましょう。
HP300の敵(モー)を大虐殺で倒すには何ターンかかるでしょうか。

エナジーが毎ターン4使えるとしてその半分を攻撃に使えるとすると、大虐殺は1ターンに1回使えます。
(簡単に考える為に、不思議な力で毎ターン大虐殺が手札にあるものとします)

大虐殺+が28点のダメージですから300/28≒11で11ターンはかかる計算になります。

なるほど、結構いい線行ってますね。

では、少し条件をキツくしてHP500の敵(ジャイアントヘッド)を倒すには何ターンかかるか考えてみましょう。
今度は、500/28≒18で18ターンかかる計算になります。

ジャイアントヘッドと18ターン戦ったらこっちが先に死にそうです。
ザコ用火力としては超優秀な大虐殺ですが、ボス用火力としては少し力不足なようです。(それでも、かなり火力の足しになる方ですが)

さて、HP500の敵を倒す別のプランを考えてみましょう。
3ターンかけて筋力10を手に入れてからヘヴィブレード+で攻撃すると、HP500を削り切るのに何ターンかかるでしょうか。

ヘヴィブレード+は(14+筋力の5倍)点のダメージ、つまり64点です。
2コストなので毎ターン1回打てるとすると、500/64≒8で準備の3ターンと合わせて11ターンかかる計算になります。
衝撃波+を準備のターンに使っていれば500/96≒5で準備のターンと合わせて8ターンで倒せます。
これは大虐殺で殴るよりも現実的な数字でしょう。

この様に、敵に合わせて戦い方を変えないといけないのは当然ですが、カードピックにおいても、将来対峙するであろうボスや心臓を見据えなければいけません。

重要なのは、どれだけザコ用火力のカードを増やしてもボス用火力にはならないということです。
これは本当に大事なことで、ザコ用火力が十分ならボス用火力や心臓用火力に繋がるカードピックを心がけなくてはいけません

ボス用火力とザコ用火力の最大の違いは、ボス用火力には火力のスケールが必要だということです。
アイアンクラッドであれば、基本的には筋力を上げて筋力がよく乗るカードでダメージを出す必要があります。
あるいはレリックで火力を補うこともできるでしょう。

心臓用火力

心臓用火力は対心臓で要求される火力です。
基本的にはボス用火力よりも高いレベルのスケールが要求されます

しかし、心臓には弱点もあります
多くのプレイヤーを苦しめているであろう筋力バフからの連打攻撃ですが、これは同時に大きなダメージチャンスでもあります。

具体的には、青銅のウロコ炎の障壁まきびしが心臓にぶっ刺さります。
(静電放電は命と引換えなのでダメージ源としては少し使いにくいです。)

青銅のウロコ

青銅のウロコを持っている状態で10ターン目まで戦ったとしましょう。
必然的に心臓は連打攻撃を3回、単発攻撃を3回しています。
つまりトゲのダメージで心臓のHPは117点削れています。(高アセンションでは144点)

すごく簡単に言うと青銅のトゲには心臓で要求される火力水準を、ボス用火力程度まで下げてくれる作用があります

おさらい

ザコ用火力、ボス用火力、心臓用火力の三つを定義しました。

覚えておいて欲しいのは、ザコ用火力を増やしてもボス用火力にはならないし、ボス用火力がザコ用火力の代わりにはならないということと、心臓用火力を用意するのはマジで大変ということです。

次回からこの枠組みを使ってカードを評価していきます。

参考

オマケでこの枠組みによって、Slay the Spireのよくある負けパターンを説明してみたいと思います。

Act1エリートにボコボコにされるパターン
→ 最初に集めるべきカードはザコ用火力のカードです。これはブロックカードよりも先に集めるべきです。ザコ用火力を用意せずにエリートに突っ込むと死ぬか瀕死になるのは自明の理です。

道中敵なしだったのにAct2のボスにあっさり負けてしまうパターン
→ Act2のボスは、初めて明確にボス用火力が要求される場面です。大虐殺や焼身といったカードに恵まれて道中調子にのって筋力カードを集めないでいると2層ボスで普通に負けます。

なんでか知らんけど心臓に勝てないパターン
→ 防御水準が高く、ボス用火力の水準が低いデッキで、長期戦によってAct3を突破した時にありがちなパターンです。心臓の長期戦を許さない圧倒的な火力の前にジリ貧となります。
まあしかし、心臓用火力が虚しくも用意できなくて、心臓戦に散るというのはこのゲームで本当によくある負けパターンです。






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