言い訳という言葉の万能さ

どんなに人間性を積み上げても一言で台無しされる経験はあるだろうか。

自分の場合は『言い訳』だ。


西川貴教さんのツイート。別に自分一人が何を思おうがどうでもいいだろうが、まあ随分信用突き落としてくれたなと。

なぜなら、了見の狭さが滲み出ているから。もっと言えば状況説明と言い訳の区別のついてなさそうところに馬鹿さを感じたから。

『全部』という言葉が装飾されている辺り尚更だ。


もっと言うなれば、確か学生時代のアルバイトでのことだったか。塾講師をしていたときに、説教事かと思い、トラブルが起こってしまった理由について説明したら、


『言い訳をするな』


この一言で片付けようとされたことがある。

『状況説明と言い訳が同じだと思っているのか』という言葉を反射的に塾長に突きつけたが、心の底から腹立たしさと気持ち悪さが同時に駆け巡ってきた。

それに似たものが彼のツイートから滲み出ている。

その気持ち悪さの正体をあえて言葉に現してみるなら、

・心の奥底では根性だけで全て解決できると思っている脳筋
・言い訳という言葉を使えば簡単に管理できそうという魂胆が見え見え
・どうすればできるようになるかを一つも与えない

書いた自分でも拒絶反応が収まらない。

これらが透けて見える『言い訳するな』という文言は聞き飽きた。


言い訳と状況説明を一緒にするな脳筋。


もしこれが区別できているならば、おいそれと『言い訳するな』なんぞ言わない。


ある意味万能な言葉でもある『言い訳』。なぜなら思考停止のまま状況をコントロールすることが簡単な言葉だから。

自分がどんなに成功しても『言い訳』と吐き捨てるだけの馬鹿な人間にだけはなってはいけないと思っている。


A.O.



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