残酷な現実と僅かな希望を信じて

コロナ禍によって多くの経済活動が衰退し、外出自粛やリモートワークの普及などによって自宅で過ごす時間が増えたことで、「家にいながらお金を稼ぐ」という意識が高まっています。

その最たる例が、YouTubeやサイト脇にありとあらゆる副業広告が流れていることでしょう。

「明日から毎日１万円が必ず入ってくる・・・」
「誰でも毎月確実に３万円を手にできる・・・」
「スマホ１台で隙間時間に１万円稼ぐ・・・」

などなど、枚挙にいとまがありません。

そして、家にいながらお金を稼ぐ方法の一つとして、今、FXなどの投機も大きく注目されています。

しかし残念ながら、この界隈こそ「詐欺が当たり前」という世界であり、至る所で投資、投機の右も左も分からない人達を、あの手この手の甘い言葉を使ってカモる言葉が毎日のように垂れ流されているのが現実。

もしかしたら、あなたもこれまでに高額のサロンやコンサル、自動売買、サインツールなどに手を出し、大きな損失を被った経験があるかもしれません。

残念なお知らせですが、この投資界隈はいわゆる「まとも」なコンテンツを揃えたサロン自体が圧倒的希少種であり、つまり、ほとんどが「搾取するビジネス」として運営されている。

そして、フォロワー数が多い＝優良という組み合わせは絶対法則ではなく、安易に信用したがために多額の負債を負わされる羽目になったという話も耳にします。

また最近では、「サインツールを使ってみんなで稼ぎましょう」といった意味不明な戯言が当たり前のように使われ、いわゆる情弱という人達が食い物にされています。

ただ個人的には、サロンやコンサルの金額が高額であること自体に問題があるとは思っていません。むしろ、それに見合った価値の提供を受けられるのなら、当然に支払うべき対価でしょう。

つまり、多くの高額サロンなどでは、ユーザーが支払った金額以上の価値の提供を達成できていないがために、後になってクレームや悪評といった形で露見するのです。

そして、また新たな何も知らない人達が食い物にされていく。

これが投資界隈のごくごくありふれた日常でしょう。

ではなぜ、ここまで多くの人達が食い物にされる「搾取ビジネス」が成立するのか。

それは、FX自体が持つ圧倒的な優位性によって、誰もが「１日でも早くたくさんのお金を稼ぎたい」という淡い期待を持ち参入してくるからではないでしょうか。

今の会社を早く辞めて独立したい。
FIREしたい。
FXでお金を稼いで悠々自適な生活を送りたい。

そのためにはお金が必要で、FXであれば実現できそうだと考えるのも当然。

なぜなら、私自身がそうだったから、その気持ちは非常によく分かります。

店舗を構える必要がない。
在庫を抱える必要がない。
お客様商売ではない。
対人関係を気にする必要がない。

などなど、「仕事」に密接するあらゆる要素をほぼ一切考慮することなく、

インターネット回線とパソコン

この２つがあればお金を稼ぐことができるのだから、魅力的に感じない方が難しいでしょう。

しかも、磨き抜かれた裁量トレード技術を持ち、FX最大の優位性であるレバレッジを活用すれば、数万円を数十万円、数百万円にすることは十分可能です。

しかし、多くの人というよりも「ほぼ全員」が夢と希望を持って挑戦するFXという界隈には、冒頭にも触れたように上手い話で言葉巧みに人を集め、刹那的な快感で麻痺させながらお金を搾取する集団や人物は確かに存在しています。

よく考えてみてください。

あなたがこれまで生きてきた中で、「簡単に手に入る」ものに価値はありましたか？
「誰でも一律」で手に入るものに価値はありましたか？

どこの誰が言い始めたのか分からない「相場の世界は９割が退場する」という言葉がにわかに現実となっているわけですが、９割＝ほぼ全員が退場するということは、「普通」のことをやっていてはダメなんです。

つまり、学校教育で逸脱することを許されず、平均という輪に収まることを良しとされた素直な日本人気質ではカモにされるということです。

この事実を踏まえれば、多くの人を引き寄せるキャッチーな言葉がどれだけ危険であるのかがよく分かるでしょう。

誰もが使えるサインツールで「本当に」長期的に勝ち続けることができると思いますか？

彼らは、短期的な成功を錯覚させるビジネスマンであって、長期的な視点で捉えた時に、「あなたが自分の足で立ち、普遍的なトレーディングスキルを身につける」ことなど毛頭考えていません。

月々の会費が入ってくればそれでいいんです。

上手い話には裏がある。

これは、どれだけ社会が進歩しようと普遍的な原理原則。

砂漠の中に突如出現した煌びやかなオアシスでの華やかな時間は、刹那の快楽であって、あなたがまた険しい砂漠に戻った時に助けてくれることは何一つありません。

ここまでの話を目にしたことで、トレード学習をどのように進めていけばいいのか絶望を感じたかもしれません。

しかし安心してください。

絶対数こそ少ないものの、この界隈にも圧倒的な価値の提供を実現している団体や人物は確かに存在し、それぞれ形は違っても「質の高いトレード技術を伝えたい」という崇高な使命感は同じです。

私自身、マルチタイムフレーム分析なら誰にも負けないという自負があります。

なぜなら、誰よりもそれを突き詰めてきたから。

残念ながら、私にはいわゆる「センス」という要素が絶望的に皆無です。

売れば上がり、買えば下がる。

何度自分に絶望したかなど、もはや覚えていません。

しかし、だからこそ、まだ勝てていない人の気持ちが分かるし、どうすれば凡人でも勝てるようになれるのかの道筋を示すことができるのです。

トレーディングとは生き方であり、自分のありのままの姿が映し出される鏡。

いつまでも己を磨き高めていく想いは変わりません。

長くなりましたが、誰かに依存することなく、人生を自分の手で切り開く喜びを、一人でも多くの方が感じてくれることを願って筆を置きます。

あなたが心から尊敬する誰かと出会い、トレーダーとして成功することを願って。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あをうし

※当内容は、特定の個人や団体を誹謗中傷するものではありません。