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『咎人の刻印』発売とその経緯。

2020年4月7日、政府が緊急事態宣言を発令したその日。
今までとは毛色が違う蒼月作品が発売した
吸血鬼と殺人鬼のバディが活躍するというダークファンタジーである。
版元は小学館さん、レーベルは小学館文庫「キャラブン!」だ。

既に蒼月作品に慣れ親しまれた皆さまは、ページを拡げてさぞ驚いたことだろう。なにせ、のっけから、主人公による殺人現場である(本当にすいません)。
本書が出版に至った経緯は、或る出来事によって、自身の原点を振り返り、元々何が書きたかったのかを思い出した結果、勢いのままに筆を執ったというものだった。
当初は、市場に出すことは考えておらず、同人誌としていつか発表出来ればいいなと思っていたのだが、蒼月を拾い上げて下さった担当編集者さんにその話をしたところ、いつの間にか商業出版することになっていた。

それは2019年の12月のことである。
担当編集者さんにお話をした時点では、冒頭の部分しか書いていなかった(1,3月に書き下ろし文庫が発売、その間、連載もあるという状態だったので)。
そこから、商業で出す話が発展し、急ピッチで商業誌用の企画書を作り上げ、既存の仕事を執筆しつつ、その合間に完成させたのだ(1月に)。
市場に出るとのことで、何回か改稿を重ねて今の形になった(当初はもっとギトギトしていた。今思えば、同人誌バージョンを世の中に出さなくて良かったと思う……)。

蒼月は元々、ライトノベル作家になりたかった。
エンタメ性が高く、個性極振りのキャラクターを描きたかったのである。
ところが、ライトノベル新人賞では残念な結果が続き、気付いた時には、自分がやりたかった雰囲気のライトノベルは旬が過ぎ、紆余曲折あって、一般文芸でデビューしたのである。
蒼月は昔から、天使とか悪魔とか堕天使とか魔法とか七つの大罪、そういう世界観が好きだった。一般文芸で少しずつ出していたのだが、やはり異能使いの苦悩が書きたいとか、極限異能バトルがしたいとか、技名とか呪文を考えたいとか、そういう気持ちが抑えられなかった。

結果、『咎人の刻印』が生まれたのである。

やりたいことを詰め込み過ぎたせいで、カルピスの原液のような作品になってしまった(原液を飲ませてごめんなさい)が、やり切った感もあって満足している。
ただ、やり切ったと言っても、御影と神無の話はまだまだ書きたいし(あの二人はコミュ力が高いので上手くいっているように見えるが、関係性はまだスタート地点に立ったばかり)、他にも書いてみたいジャンルがある。

少しずつ、色んなやりたいに挑戦して行ければと思うので、そんな蒼月を応援してやって頂けると幸いです。

よろしければご支援頂けますと幸いです! 資料代などの活動費用とさせて頂きます!