5月29日「サクラダさん、わたしを憶えていますか ~ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』に登場する「サクラダさん」というキャラクターについての考察です。
前作と今作の簡単な説明
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は
6年前に出た『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編です。
前作は6年前のソフトですが、いまも好評発売中でロングランで非常に売れているソフトです。
話によると、売上ランキングで1位が「ティアキン」、3位が「ブレワイ」だったこともあったそうですね。
今作をプレイする前に前作をプレイして発売を心待ちにしていた方は非常に多かったと思います。
前作に登場したキャラの説明はどうするか?
ですが、それでも前作をプレイしたことはなくこの今作からはじめて触れる方も多くいらっしゃると思います。
前作から登場しているキャラクターたちと、主人公リンクやヒロインゼルダとの関係性について、前作を知らなくても理解できるようになっている必要があったと思います。
また、今作もおそらくそうだと思いますが前作も自由度が非常にたかく、クリアに際してゲーム内に登場するすべてのキャラに出会う必要はありませんでした。前作をプレイした人のなかにも「このキャラとは前作では出会うことが無かったなあ」という人も結構いらっしゃるはずです。
そのような方々のために今作ではゲーム内に人物説明が追加され、主要なキャラについての情報が補間される仕組みになっていました。
疎外感のコントロール
今作からやる人、前作をやったけれど会ったことがないキャラがいる人、前作をやりこみ登場する全キャラに会った人、プレイヤーの進行度はさまざまです。
キャラ全員がもしリンクのことを憶えていて、親し気に話しかけてきた場合、知らないキャラがいる人はかえって疎外感をおぼえてしまうことになりかねません。
かといって、全キャラが初対面のような反応を返した場合、今度は前作をプレイした人が疎外感を味わうことになってしまいます。
全員が素っ気ないと疎外感、全員が親しげでも疎外感、ということで、
そのコントロールとして今作では「前作と今作の間で親しくなった」という設定のキャラは親し気に話し、それ以外のキャラは初対面であるかのように話す、という調整がなされているようです。
奔走するゼルダ
前作のラストから今作のオープニングまでの間にゲーム内でも数年が経過しています。
ゼルダはすでに滅びた国とはいえ、このあたりを統治していた国のお姫様だったので荒れた城を整備してそこで暮らす選択肢もあったはずです。
しかしゼルダはこの数年間、荒れ果てた土地を立て直すために東奔西走していたということをキャラとの会話を通して知ることができます。
各部族と会い、各地の復興をすすめ、多くの亡くなった人への慰霊碑を建て、それらが一段落したあとも学校を建設してそこで「ゼルダ先生」として働く日々を送っていました。
前作「ブレス オブ ザ ワイルド」の細かいストーリーは明かしませんが、ゼルダとリンクはある理由で100年間動けない状態になっていました。ふたりとも容姿はかわりませんが100年という時が過ぎた世界に放り出されることになりました。
リンクは前作ゲーム中で知り合いを増やしていましたが、ゼルダ姫が解放されたのは前作のエンド後のことなので、その時点では彼女のことを知る市井の人々はごくわずかだったはずです。
今作がはじまるまでの間に彼女が世界中を奔走していたことは、どの村や宿場に行っても「ゼルダ様」の名前と姿を知らないものはいないこと、
多くの人々が彼女を慕っている様からもうかがい知ることができました。
知り合いとして登場するキャラ
今作で最初から知り合いとして登場するキャラは三種類にわけられると思います。
ひとつは100年前からの知り合いと関係者。ゼルダとリンクの100年前を知っている人もわずかながらいます。
ひとつは四つの里の関係者。四つの里は前作でも今作でも大きな比重を持っている場所で、さまざまなイベントが起こります。
たとえ前作で会わないままクリアしていたとしても、ゼルダと一緒に各地を回った際に知り合いになった、という設定のようです。
そして、もうひとつはその他の協力者たちです。防衛砦に集まった有志や、協力してくれる組織「エノキダ工務店」「シロツメ新聞社」の関係者がそれにあたります。
前作では顔見知りにすぎなかったキャラが「リンク様」と呼び掛けてくるなど、関係が変化しているのが面白いです。
初対面として登場するキャラ
カカリコ村では、前作から続いて族長の護衛を務めているゴスティンはリンクを憶えているのですが、その子供たち、幼い姉妹はリンクのことを憶えていない様子でした。
行商人のテリーなど、さんざん会った人も忘れたりしています。
サクラダ工務店の思い出
前作のサクラダ工務店関連はかなり大型なサブエピソードの連なりでした。
もしガッツリサブエピソードをクリアしていた場合、
・古い民家を買い取って自宅にリフォーム
・新しい村を建設するための支援、工務店新人のスカウト
・エノキダさんの結婚式に参加
と、顧客関係を越えたかなり濃密な付き合いになります。
いっぽうでこれらサブエピソードは横道も横道、ゲームの攻略にはほとんど影響しませんので工務店の面々に会ったことがない人もおおぜいいるかと思います。
サブエピソードにすぎないのでサクラダ工務店のメンバーはみんな初対面扱い…になっているかと思いきや、
さきほど「エノキダ工務店」関係者とは知り合いになっていると申したとおり、エノキダさんを筆頭に旧サクラダ工務店のメンバーのほとんどは今作で知り合い関係で始まるようになっています。
しかし、サクラダさんは……?
前作で工務店を引退して、エノキダ氏を後継に選んで旅に出たサクラダさんについては、幕間での知り合ったメンバーに含まれていないようです。
このため、サクラダさんだけは再会しても初対面のような態度で、知り合い関係を匂わせてすらくれませんでした。
こっちは行方知れずだったサクラダさんとやっと再会できた! とテンションが上がっているにもかかわらずずいぶんつれない態度をとられてしまいました。
ただ会話パターンはものすごい数あるようですので、シチュエーションや攻略タイミングによってはもしかしたら何かしらの反応を返してくれるかもしれません。
サクラダさんのつれない態度に傷心してイベントを後回しにしていましたが、進めてみようと思います。
ここまで読んでいただいてありがとうございました!