子どもの目を得る『ころころころ』
いろんな色の丸が、いろんな道を次々に転がっていきます。
時には速く、時には弾みながら。
シンプルなのに、リズミカルに転がる丸たちの動きが想像できます。
娘(1歳9ヶ月)はいつも一人で真剣にページをめくって見ています。文も覚えてしまって、階段を歩くときには「かいだんみち」と呟いたりします。
2012.9.7
元永定正『ころころころ』(福音館書店)
※10年後の私からのコメント
子育てをしてはじめて元永さんの絵本と出会い、すごく驚いた。「おはなし」とはまた違って、もっと原始的でもっと大きな世界の真理に生身で触れるような驚き。
周囲で何が起きていようとも、バスの時間が迫っていようとも、こんなコロコロはあちこちで起きていて、子どもはそれを見逃さずにしゃがみこんで見つめる。そんな子どもの視線に帰り、一緒に見つめることができる絵本だった。
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