勉強ができるだけでは暮らせない。知性と社会性。ディレッタントとそのパトロン

長男は子供の頃から優秀で、有名な私立大学に進学しました。しかし、半年もすると「思っていた学問と違う」と大学を休みがちになりました。結局、大学は退学してしまいましたが、かといって就職するわけでもなく、「働く意味がわからない」と読書に没頭しています。

ディレッタントがここに爆誕している

ホームアートワード現代美術用語辞典ディレッタント
現代美術用語辞典 1.0
ディレッタント
Dilettante
2009年01月15日掲載

仕事としてではなく自分自身のために芸術や学問を「楽しむ人」を意味する。語源はイタリア語の「dilettare(楽しませる、楽しむ)」。ディレッタンティズムとは、そうした享受の仕方や態度を指す。日本語では「好事家」あるいは「芸術愛好家」などと訳されることが多い。すでにイタリアで17世紀に語句としての使用が確認されている。イギリスでは18世紀前半、古代美術愛好を唱えて設立された「ディレッタント協会」によって一般に広まった。「ディレッタント」と呼ばれる人々はおおむね、特権的な学芸知識と富を背景に芸術品を自由気儘に享受できる立場にあった。そのため啓蒙主義者や芸術家からの反発も受けやすく、しだいにこの呼称は専門家の学術的探求に対する素人の個人的な趣味道楽といった側面が強調され、蔑称的性格が強まっていった。より広義の「芸術愛好」という意味を持つ語としては「amature(アマチュア)」も使われる。

この長男こそディレッタント。現代の貴族。

就労体験や自立支援の講座を勧めましたが、本人にその気はありません。長男は大学中退後、収入を得ないまま20年以上の月日が経過しました。現在、夫婦ともにリタイア生活ですが、世帯で約400万円の年金収入があり当面の生活資金に困っているわけではありませんので、もう最近ではあきらめ気味です。

完全に貴族階級に生まれついたと言える。
衣食住が保証されて、自分のやりたいことだけやれる環境を揃えられ、ゆったりと知的好奇心を満足させている。
ディレッタントそのものだ。親はパトロン。

「長男の書籍代がけっこうかかっていますが、それをやめると、本当に自室から出なくなってしまいます。ある程度は認めてあげたいものです」(父親)

国立国会図書館までの定期買ってやれよ。
それか、地元の最大級図書館の近くに住めよ。この際。

と思ったら。

 「それも難しいと思います。蔵書がかなりありますし……」(父親)
「私たちがいなくなったら、いずれは一人で生活していかなければなりませんが、無理に一人暮らしをさせるのは……かといって、一人で不動産の売買は難しいのではないかと思います。」(母親)

これ本のコレクターになっとるな。完全に社会性が生まれつきないが勉強はできるやつ。
そして親ももう手の施しようがない。

この話の結論がこれ

■息子を90歳まで生きさせるため、父親92歳、母親95歳まで死ねない

もう死ねよとしか言えんな。生の価値が高すぎるわ

自分の子供がこうなったら

確かに打つ手はもうない。
なる前の対策しかあるまい。少なくともうちが裕福であると考えさせるのは非常に良くない。
働くより金をせびる方がいいと思えば自立などするわけがなく、ディレッタントを生産するだけだ。

こうなるやつの特徴がなにか。心当たりはあるが、それを明確に言語化したいものだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?