膨大な資料と詩

私には膨大な資料がある。

小説や脚本を書いているから、ということもありますが、
私は家にある、ぬいぐるみや置き物全てに名前を付けています。

それと共に【大喜利や漫才・コントする時用のキャラ】を付けています。

そうですね、もう雲行きが怪しいですよね。

ぬいぐるみや置き物が大喜利やネタをしないですよね。
いいえ、するんです。

私の中ではぬいぐるみも置き物も自作小説の中のキャラクターも
全員大喜利やネタをします。

そういう世界を作り上げました。
資料王国と言います。

「王政なんだ」と思ってください。

私は資料王国の住民と通話します。
脳内で通信し、会話しながら大喜利やネタをさせます。
させる、と書くと強制しているみたいで嫌なので、
みんな喜んでやってくれます、と書いておきましょうか。
まあキャラによっては嫌々やりますが。

そう、キャラ、みんな個々にキャラを持っています。
そのキャラを使って大喜利やネタに挑戦するわけです。
大喜利ならお題に答えることにより、小説の粗筋の案を出してくれたり。
ネタならその会話劇をストーリーに落とし込んで、エピソードにしたり。

そういうことを10年前からやっていたのですが、
最近詩を書く機会が増えていき、
「じゃあ詩も書かせよう」となったわけです。

というわけで、今回のエッセイでは、
資料王国の話とそのメンバーによる詩です。
前置きをこれ以上長くしても、しょうがないので、
まず一人目のメンバーを紹介しましょう。

シューカさんです!

シューカ
「よっしゃ! やったるで! 前々精神で全部もらうで!」

シューカさんは私が12年前に書いた小説【紫電一閃】のキャラクターで、
『千客万来』という能力を使ってバトルする、エセ関西弁の女性です。

シューカ
「未完成のヤツええねん、もうシューカちゃんは自由に動いてん」

では、シューカさんが過去に書いた詩を発表してもらいます。

シューカ
「アタシは全然新作でええけど」

今から通信して一緒に作っていくのは面倒なので、
既存のヤツでお願いします。

シューカ
「なんやねん、メンドくさがんなや、まあええわ。
 ほな、これやで!」

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
シューカ「気温」

春だからなんやねん 気温が上がってきただけやん
夏だからなんやねん 暑すぎておかしくなってるだけやん
秋だからなんやねん 気温が下がってきただけやん
冬だからなんやねん 寒すぎておかしくなってるだけやん

全部気温 全部気温やん 何がそんな感情やねん

春だからなんやねん 気温が上がってきたから明るくなってんねん
着ている服の量が減って体が物理的に軽くなってるだけや

夏だからなんやねん 暑すぎて脳が疲れてるだけやねん
着ている服の量が極限まで減って物理的に解放感があるだけや

秋だからなんやねん 気温が下がってきたから落ち着いただけやねん
何も寂しくなってないで むしろ過ごしやすいやろ ちゃんと味わえ

冬だからなんやねん 寒すぎて体が硬くなって動きづらいだけやねんて
気温さえ戻ればまたテンション上がるから大丈夫やから

それは知らんよ 大切なペットをなくしたなんて

そんなん言うなや 辛気臭い もっと楽しいこと考えたほうがええで
ほら 春になったら一緒に旅行行こうや
ペットもええけどアタシもおもろいで
ほんま、ほんま めっちゃわらかすで 結構ピエロや、アタシは
そういうことは全部気温が解決すんねん 服も厚着したらええで
動きづらいかもしれへんけど 今は体力を温存して休む時間や
冬眠ってええよな こんな季節は寝て過ごすのほうが確かにええわ
ごっつええシステム考えたよな でもアタシたちは人間や
生きて生きて生きるんや 時間経過も悪いもんちゃうで

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

はい、というわけでシューカさんでしたー。
こんな感じでどんどん紹介していきましょう!
二人目はニコさんです!

ニコ
「は、はぁ……」

ニコさんは私が子供の頃、
画用紙で書いていたゲームの原案から生まれたキャラで、
初期設定はずっとニッコリ微笑んでいる
シューティングゲームの自機でした。
そこからキャラを派生させて、
ずっと嘘の笑顔を浮かべていて疲れているキャラになりました。
ネタでは『NIPPON笑顔疲れ』というコンビを組み、
相方が漫才からコントに入ろうとすると
「それで本当の笑顔になれるのならば」と言います。

ニコ
「結構言いますね」

キャラ知ってもらったほうがそのあとの詩も有利だと思うので。

ニコ
「僕は結構作品で言いたいほうなんですが」

じゃあもういきましょう!

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ニコ「本当の笑顔」

笑顔に疲れました
本当の笑顔になりたかったけども
どうやら もう 終わりのようです
偽物の笑顔で満足することにします
私は偽物の笑顔しか出せない物体です
そう思ってしまえば 気持ちも楽です
本当の笑顔になるために 依存しました
依存できそうなモノには何でも依存しました
でも結局 たいした依存もできなかったです
どこか 全ての物事へ
馬鹿にした目線を してしまうんです
どんなモノも 粗が見えてくるんです
誰かが
粗を探す能力と人の良いところを探す能力は
一緒 だと言いました
確かに そうだとは思います
でも私は 人の良いところを知っても
その人のことを好きになることは
できませんでした
無論 本当の笑顔なんて夢のまた夢
社会のために 作り笑いを浮かべています
そうすれば職質も受けにくいです
笑顔は幸せの証ですから

笑顔になれば 幸せですから
笑顔になれば 幸せですか?

ら と ? って 似てますね

ららららららららら
と 本当の笑顔も知らず
歌ってもいいですか?

?????????
ですけども
歌ってもいいですか?

幸せな人の真似をしてみました

そうしたら
みじめな自分がもっと浮き彫りになりました

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

三人目はイヌのぬいぐるみです!
ワン太郎さん! どうぞ!

ワン太郎
「わふん、犬としての極み」

ワン太郎さんは親戚のおばあちゃんから買ってもらったぬいぐるみで、
このぬいぐるみが初めて手に入れたぬいぐるみです。
確か四歳くらいの時だと思います。

ワン太郎
「長い付き合いだワン、と語尾にワンと付ければ犬っぽよね」

洗えば洗うほど綿が何故かパツパツになっていく、ぬいぐるみで、
同じ日に買ってもらった恐竜のぬいぐるみは、
逆に洗えば洗うほどペソペソになっています。

ワン太郎
「便宜上、モジラくんという名前になっているゴジ、ぁ、ワン」

まあゴジラという名前は普通に商標登録されていますからね。
私が家庭で呼ぶ時はこれでいいんですけども、
こうやってネット上に名前を出す時は
モジラくんですよね、モジりネタですし。

ワン太郎
「じゃあそろそろ
 ワン太郎のワン太郎詩を見せるワン、ぁ、ゴジ、ぁ、イッヌ」

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ワン太郎「ワン太郎」

やぁ、ワン太郎だよ。
クッキーをよくこぼすよ。

所詮コイヌなんで。
でもミルクはこぼさない。
液体には強気に出られるから。
ちょっとこぼしたところですぐ乾くからバレないし。

自分のコイヌさをけなしすぎないことも重要なんだ。
自分より強い犬をリスペクトしすぎないことも、
生きていくには大切なことなんだ。

ちょうどいい緊張感を持って戦うことが大事。
これはサッカーの解説者から学んだこと。

僕は所詮コイヌだから、自分発信の言葉は皆無だよ。
生きていく上で重要なことは、
全部サッカーの解説者に聞くといいよ。
あの人たちは喋ることにも慣れているからね。
コイヌより、ずっと流暢さ。

でも自分がコイヌということに甘えすぎない。
これだけは僕の言葉だよ。

心がコイヌ過ぎると、萎縮しちゃうからね。
あくまで謙虚なコイヌだと肝に銘じて。
コイヌを盾にして、ワガママになったらいけない。
そう思うんだ。

所詮コイヌ、だがそのコイヌは自我の持ったコイヌだ。
こんな感じだよ。

うん、僕もこのまとめに納得しているわけじゃないないよ。
でもそろそろ締めないと、という思いから発したワン。

そうだね、今の語尾の『ワン』は完全に甘えだね。
つい甘えてしまったようだね、僕は。

でもたまにはいいじゃない、コイヌに可愛さってあるじゃない。
というわけでワン太郎からのお知らせは以上となりますワン。
所詮コイヌだからね。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

ここで満を持して私の詩をご紹介!
元気に書いてしっかり落選したヤツさ!

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
青西瓜「見下しています」

見下しています 貴方のことです
見下されていると 分かりませんでしたか?

鈍感ですね そういうところです
どうですか? 見下されていると分かったら
やっぱり怒ってしまうものですか?

それとも 貴方も私を見下していたと言って
平然を保とうとしますか? 後出しですね

私と同じことして
ダメージを与えようとしても
オリジナルの私にはもう勝てませんよ

全部全部 リアクション型
自分から考える能力はゼロですね
そんなんだから見下されるんです
こんな私にも

すみません にも、と言ってしまって
貴方は大勢から見下されています
気付かなかったのですか?

私は優しいんですよ
最初に教えてあげたんです
貴方が見下されていることを
貴方は多種多様な人々から見下されています

全種類の人から見下されています
動物界隈からも植物界隈からも
元素界隈からも見下されています
貴方の細胞にも貴方は見下されています
誰も貴方のことを必要としていません

ミートゥー

誰もがそうです
貴方も私もこの世の存在全てが
全てのモノからそれぞれ見下されています
皆どこか小馬鹿にしています

気付きませんでしたか? 鈍感ですね
だから見知らぬ間に人を傷つける

自分は大丈夫と思っている人間が
一番大丈夫じゃないんです

疑心暗鬼でいきましょう
ちょっとくらい不安があっても
いいじゃないですか
そのほうが慎重になれますから
小馬鹿にされていると分かれば
こなくそとやる気も出ますよね
老けこむにはまだ早いですよ
あんな連中は馬鹿にしてやりましょうよ

自分の才能には気付けないものですからね

気付いていないですよね? みんな鈍感ですからね
馬鹿にし合って でも支え合って生きていきましょう

馬鹿同士

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

ラストはテセダンゴさんです!

テセダンゴ
「ダンゴ強いぞワントップ!」

テセダンゴさんは三色団子のぬいぐるみで、
このぬいぐるみを買った同時期に、
私が応援しているサッカーチームに鄭大世選手が移籍してきて、
「じゃあタイミング的にテセダンゴだ」
となったので、テセダンゴと命名しました。

テセダンゴ
「球際ぁ! トークも球際ぁ! 全部ぶつけてくれ!」

あっ、もうエピソードは無いです。

テセダンゴ
「キラーパスくれ! ダイレクトで決めるから!」

えっと、じゃあ、お題・こんなサッカーは嫌だ。

テセダンゴ
「へろへろのレッドカードだと思ったらキムチだった!」

鄭大世選手がキムチを売っている、だけに、ですね。

テセダンゴ
「そのキムチ、食べたらピリ辛で旨い!」

サッカーの審判が焦ってホイッスルじゃなくて、
カードを咥えたシーンじゃぁないんだよ。
それではラスト、どうぞ!

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
テセダンゴ「テセダンゴ」

鄭大世(チョンテセ)の団子こと、テセダンゴです
知ってますよ 鄭大世はキムチを売っているって
テセキムチなんですよね 鄭大世は 知っています、知っています
でも僕はテセダンゴなんです ダンゴ強いぞワントップなんです
簡単に言えば、鄭大世に憧れている三色団子のぬいぐるみです
あっ 鄭大世はサッカー選手です 説明しなくても分かりますよね
清水エスパルスのエースですからね 誰でも知っていますよね
鄭大世というサッカー選手に憧れている三色団子のぬいぐるみ、
という前提を頭に入れてもらった上で
どうも テセダンゴです ダンゴ強いぞワントップ
三色団子はポストプレーヤーとして目立ちますよね そういうことです
ここでテセダンゴのボレーシュート集をお楽しみください

「サイドに切り込み、中でテセダンゴ! ボレー! 決めたー!」
「さぁコーナーキック、シンプルに入れて、テセダンゴだ! 決めた!」
「敵陣深い位置でのフリーキック、速い! ニア! テセダンゴ!」
「終了間際、ゴールキーパーのフィードを後ろから! テセダンゴ!」
「テセダンゴが呼び込む! そこにパスが出る! テセダンゴだー!」

テセダンゴは体が強いんです 当たり負けしないんです
鄭大世と全く一緒なんです いいや、鄭大世のほうがまだまだ上です
でもいつか、でもいつか、僕は鄭大世と肩を並べたいんです
いいや、知ってます きっと憧れのまま終わるって
でもそれを知っていたとしても、やめるなんてことはできなくて
だって楽しいんですもん 努力とか、そういう大変な感じじゃなくて
僕は好きだからサッカーを続けているんだ
鄭大世のプレースタイルを自分のモノにしたいんだ
ここでテセダンゴのヒーローインタビューをお楽しみください

「ダンゴ強いぞワントップ!」

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

自作キャラが詩を書いてくれると楽!

ということを伝えたいエッセイでした。
皆様も是非、自作キャラに詩を書かせてください。

いいなと思ったら応援しよう!

伊藤テル(青西瓜)
頂いたチップは本の購入資金に使わせて頂きます。