見出し画像

(詩)この空の下で

何度も躓きながら
よちよち歩きでも
やっと歩けるようになった時の
何度もふらつきながら
やっと自転車に乗れた時の
空の青さはまぶしかった

何度も何度も
死にたいと思ったはずなのに
今こうして生きているのは
どうしてだろう

よちよち歩きの時も
自転車の練習をしている時も
本当はひとりぼっちじゃなくて
死にたい時も
本当はひとりぼっちじゃなくて
たとえば空の青さが
ちゃんと見ていてくれたように

よちよち歩きの時も
自転車の練習の時も
本当は自分の力で
出来るようになったんじゃなくて

死にたかった時に
それでも死ねなかった
死ななかった
やっぱりそれでも
生きようってしたのは
自分の気持ちじゃなくて
ふっと誰かに
救い上げてもらっていた
そんな気がしてならない

この空の下で
いつもこの空の下で
生きてた
生きてきた
生きていた
生きて、いました
この空の下で

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?