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(詩)おやすみ

おやすみ
やさしい星の時間たち
甘い砂糖菓子の妖精たち

ふたりはもう
おとなになったから

おやすみ
人知れず降りしきる
雨のしずく
都会の夜を哀しく満たす
古い歌のメロディー

ふたりはもう
こどもではなくなったから

ひとつのよるをさかいに
ほほえみと涙の境界を失い
夢とあきらめをやさしくつつみ

この星のありとあらゆる
いたみにもがきながら
流れゆく一瞬に
すべてをまかせる
すべを身につけ

ふたりは
ふたりだけでしか
ふたりでいる間だけ

きみといる今しか
見えない世界があった

やがては永久に
ぼくが失ってゆく
その風景たちを

今はただ抱きしめて
力の限り、この星の
すべてのいたみを
愛するように

きみにつぶやいている
「I LOVE YOU」
そして
「おやすみ」と

さようなら、少女のきみ
さようなら、少年のぼく
おやすみ、こどもの時間

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