小さな指標の数々

探偵小説では、無知の状態から始まり、手がかりをひとつづつ得ることで、読者は知ることに近づいていく。最後には小さな指標の数々が真実の開示につながり、それによって世界があるべき形に戻り、正義の鉄槌が下る。あるいは少なくとも、世界がついにはっきり見えるようになったという満足感が得られる。

レベッカ・ソルニット「わたしたちが沈黙させられるいくつかの問い」

自宅療養69日目。5:45起床。たっぷり寝たせいかスッキリとした気分の朝。天気は雨。気温も低めで涼しい。朝食、コーヒー、日記の投稿を終えて一服。音楽はロシアン・レッド。雨の朝はアコースティックな女性ボーカルがよく似合う。

室内を少し片付ける。昨日服とカバンを買ったので、その分古いものを捨てる。なぜオッサンが1人生きてるだけなのに、これだけの荷物があるのだろう。普通と比べてかなり少ないほうだが、それでもまだ多いと思ってしまう。

名のあるミニマリストたちのように、思い切って全てを捨てる方向へ舵を切ることも可能だ。ましてや今の環境ならなおさら。しかし植物だけでも大小合わせて20鉢くらいはある。これを捨てなければ他をいくつ処分してもさほど印象は変わらない。ひとまず様子を見ながら中身を入れ替えていくことにする。植物はまだまだ増やしたい。

買い物が下手だから余計なものが増える。いずれも安物で量販店で買うものだから思い入れも少ない。特に服は、シーズンによって同じ服ばかり着る。春先は長袖シャツ、夏はリネンシャツ、秋はパーカー、冬はトレーナーみたいな。あとはTシャツと長袖のTシャツも必要。

そうなると洗濯の頻度を考えて各5枚は必要になり、消耗品と割り切って定期的に処分するしかない。全部合わせれば30枚ほどはある。ミニマリストからは遠すぎるがしょうがない。もう一度佐々木典士さんの本を買いに行こう。

物事が自然によくなっていくことは少ない。何かアクションを起こすからその先に変化が生じる。ただ、アクションを起こすのに時間がかかる、気分が乗らない、どこから動けばいいかわからないなど、動きを阻害する要因は多々ある。なのでビジネス的な視点を持ち込んで、『疑う』ことから始めてみたらどうか。

自分、この未知なる存在を探索すること。一生かかっても終わらない気がするが、とにかく手をつけなければ。過去に何度もトライしては心が折れる、もしくは飽きてしまう、他の事に躍起になり忘れてしまうことが多かった。

その時の自分と今の自分は性質が違う。調査能力は上がっているだろうか。小さな指標は真実をあぶり出すことができるだろうか。考えるにも体力が必要だろうから、とにかくよく食べて寝て、時間がかかることを納得したままリハビリに励もう。



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