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①「海外進出・新規事業系」 改
[ 無料部分多め ]
こんにちは、Kiemaです。今回は「海外進出・新規事業系 改」ということで、網羅構造の中でも最も”重要”である当問題パターンについて解説していきます。
再掲 『McKinsey問題パターン』
①海外進出/新規事業系
②売上/利益減少系
③買収系
④公共系
⑤その他(DXなど)
①〜⑤の記事は公開済みです。
今回の記事は①記事を読まれた前提でのnoteとなっております。
全記事セットのマガジンでは個別に買うよりもかなりお得になっておりますのでぜひご検討ください。
以下はマガジン内で解説されている問題一覧です↓
![](https://assets.st-note.com/img/1717140776601-QyaIiK0E5O.png?width=1200)
②「売上/利益減少系」では
- McK問題パターン
- McKケース面接通過のポイント
に関しては無料で書いてありますので、ぜひご覧ください。
③「買収系(M&A)」は23卒ではMcKでほとんど出題されていませんでしたが、24卒では一次面接から出題され、思考時間も1分だったというお話を聞きました。
ファンドによる買収と事業会社による買収、どちらも1分以内に構造化/幅出しできるようにしておきましょう。
④「公共系」では例題を多く用いながら具体的に解説しております。比較的フレームワークを使いにくい公共系ですが、このnoteを読んでいただければ公共系への苦手意識は無くなるかと思います。
記事冒頭で海外進出/新規事業系が「最も重要」と述べたのには大きく2つの理由があります。
・他の問題パターンへの汎用性が高い(海外進出/新規事業系における論点構成は他の問題パターンにも応用できる)
・Mckの面接における出題頻度が高い
網羅構造の練習においては必ずこの海外進出/新規事業系から始めることをオススメします。
目次
Ⅰ. 海外進出・新規事業系 その他構造化方法の紹介
Ⅱ. 例題及び解答例
Ⅲ. おわりに
まず以下の例題を5分程度で解いてみましょう。
例題
クライアントはとあるアメリカのペットフード販売会社。この会社ではペットフードの生産から販売まで行っており、主に犬用と猫用の商品を取り扱っている。近年熱帯魚といった観賞魚のエサの市場が拡大しており、クライアントもこの市場へ参入するべきか悩んでいるとの相談を受けた。この相談に対し検討するべきことを構造的かつ網羅的に挙げよ。
解答例
今回は新規事業進出系の例題になります。海外進出/新規事業系の問題では検討するべき大論点は概ね決まっています。問題によって細かい論点や切り口は変わりきますが、大〜中論点に関してはフレームワークをベースに幅出しし、小論点などお題特有の観点が必要な箇所に時間を使えるようにしておきましょう。
大枠の論点構成としては図1のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1670217866442-GvOa3P0kl1.png?width=1200)
図1は何も見ずにスラスラ言えるよう、一旦暗記してしまいましょう。(脳死で使うのはアウトですが、インプットとして暗記してしまう、という意味です)
今回の例題もこの論点構成に沿って解説していきたいと思います。
[ 実現可能性 ]
海外に進出するにしても、新規事業を始めるにしても、「そもそもそれって出来るん?」という論点があります。この実現可能性については表1のように考えていきます。箇条書きの論点は代表的なものであり、問によってはこれ以外にも論点は発生します。
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・自社のリソースは足りるのか:基本的には人/モノ/資金面/ノウハウあたりを検討します。今回では特にモノやノウハウは重要になるでしょう。犬/猫のペットフードから魚のフードを扱う事となれば、原材料から作り方まで全く異なるでしょう。原料の調達先は確保できるのか、工場などの製造拠点は作れるのか(資金的に)、そこで働く従業員は確保できるのか、魚用フードを作るノウハウはあるのか、店頭に置いてもらえるのか、、などなど、色々と考えられます。ここでは図2のようにサプライチェーン(orバリューチェーン)を用いて整理すると綺麗に構造化できるでしょう。
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・株主の同意は得られるのか:クライアント企業が上場している場合には、株主の意向も気にする必要があるでしょう。この論点に関してはこれ以上深掘りする必要はありません。
ここまでが表1の内部要因の部分になります。外部要因としては、法的規制や政情的要因が挙げられます。事業内容や海外進出先によっては法的規制によりそもそも海外進出・新規事業が出来ないといったケースもあります。また最近のロシア・ウクライナ情勢のように、政情的要因によって特定の国への進出やそこでの経営が制限される場合もあります。今回で言えば食べ物を扱う以上、法規制などはありそうだと考えられます(実際ペットフード安全法というものがあったりするそうです)。具体的な法律まで知っている必要はありませんが、こういった法規制があったりするかもしれません、と仮説ベースで簡単に説明すると良いでしょう。
[ 収益性 ]
海外進出や新規事業が実現可能だと分かったら、次に気になるのは「で、それって儲かるの?」という点です。この収益性の論点では、利益とシナジーアナジーに分けて考えていきます。
・利益:利益は売上とコストに分けて考えていきます。
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売上→まず重要な点として、売上は需要側と供給側から考えていきます。ここでの基本事項は表2の通りです。
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図3及び表2を踏まえると、売上の観点において出てくる論点には以下のようなものが挙げられます。
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次にコストに関してですが、海外進出・新規事業系においてはまずイニシャルコストとランニングコストに分けるのが良いです。ランニングコストについては更にサプライチェーンで整理したり、固定費/変動費に分解して発表すると良いでしょう。今回の例題で言えば、以下のような追加コストが考えられます。
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以上が収益性の利益の論点になります。
次に、収益性のもう一つの論点である、シナジーアナジーについて考えます。
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海外進出系の場合には主に他地域とのシナアナを、新規事業系の場合には既存事業とのシナアナを検討します。具体的には表4, 5の通りです。
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アナジーに関しては、全てリスク検討の論点に組み込んでも良いかと思います。これらカニバリ、ブランド毀損などの発生確率が低いのであればリスク、ほぼ必ず起こるのならアナジーとイメージしておくと良いでしょう。
[ 実行戦略 ]
新規事業・海外進出が実現可能で収益性もありそうだと分かったら、次に実行戦略について考えていくことになります。実行戦略では参入方式と事業ポートフォリオ、経営体制に分けていきます。
参入方式については図5のように、自社で全てやるオーガニック的手法と、M&Aなど他社を巻き込むインオーガニック的手法に分けられます。
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