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高校生クイズに出た話⑨ 最終話

決勝戦で、あぶなっかしくもいち抜けを果たし、
幸先のいい決勝戦のスタートをきった私たち。
意気揚々と、次なる解答者S子へとバトンタッチする。

しかし・・・現実はそううまくはいかず
悪夢の沈黙状態が続いた。
私たちがわからない問題が続き、
同じステージで決勝を戦う
岡山の2チームと愛光高校がリールをくるくる。
私たちは椅子から立ち上がることもなく
蚊帳の外状態で愛光高校は順調に解答を続ける。
気付くとあっという間に二人が勝ち抜き、
全国大会へリーチをかけていた。
そして問題。
またもや微動だにできない新居浜高専。
あ、また愛光高校立ち上がってくるくるしてる・・・
終わった。。。

と思いきや。
隣の岡山チームが先に釣りあげて解答!
ありがとう、岡山!
そんなシーンが続く。
テンションだだ落ちのS子。
テレビに映せないほどの顔で呆然と座っている。
(案の定映っていなかった)

続く問題。
「電話はダイヤル。洋服はサイズ。
 サッカーはキック。バスケットボールはスロー。
 共通して上につく言葉は?」

・・・

珍しく全チームが沈黙。
そんな中 静かに立ち上がったのは・・・
われらがS子!!!!!
一人でもくもくと釣り上げる・・・

福澤「新居浜高専、答えをどうぞ!」
S子「フリー!」
福澤「せーーーかい!!!」

よっしゃ!
どうやら私たちにわかる問題と他校チームがわかる問題には
大きな差があるようだ。

頼りになるA子にバトンタッチ。
愛光に並んだ!リーチだ!
と喜んでいる間に、
岡山のチームが優勝チームを決める。
あぁ、もう助けてもらえない。

一騎打ちとなって迎えた次の問題。
A子立ち上がれず。
そんなA子を横目に愛光高校がくるくる~。
福澤「愛光高校、答えをどうぞ!!」
・・・今度こそ終わった。。。

と思ったその時。

ブブー!!

えぇーーーーー??!

もうどんな問題だったかも
愛光高校がなんて答えたかも忘れたけど
なんとココで・・・愛光高校まさかの後藤!!
じゃなくて 誤答!!!!

つまり

イッカイヤスミニナルワケデス。

一騎打ちになっているので
解答権は新居浜高専のみ。
いつも冷静なA子に、
さらに冷静になれる条件がついて次の問題。

「漢字の熟語、ウバからチチをとったら残るのは母。
 ではオヤジからチチをとったら残るのは何?」

って、耳で聞くと意外と難しいんですよねーこうゆう問題。
でもそこはさすがのA子。
もうちょっと番組の画のこと考えて、
焦りながらリールをくるくるしてもいんじゃない?
って思うくらい ゆ〜っくりリールを巻くA子。
福澤アナも実況の尺を持て余す。
魚をそっとバケツへ。

福澤「新居浜高専、こたえをどうぞ!」

A子「・・・親!!」

福澤「・・・正解!!新居浜高専レディファイヤー!!」

っっっっっしゃぁあああああ!
ほんまに優勝してしもた!
東京行きをゲット!!きゃぁぁぁぁ!
と、大騒ぎの私たちに福澤アナがひとこと。
「今の気持ちを誰に伝えたいですか?」
というお決まりの質問に
最後の問題の答えが「親」だったにも関わらず、
「有機化学のタブチ先生!!」
と大声で叫んだ私たち。
「誰やねん」と思ったことでしょう。
おもっきしカットされるよね、そりゃ。

そしてキャーキャー騒がしい私たちを
地元フリーペーパーの記者さんが取材してくれた。
「前日に予選を思い出し、当日は寝坊し
起きたままの恰好でヒッチハイクでやってきた子たちが優勝」
的な感じの紹介をされていた。なんだかな。。。

いやぁ~・・・しかし、ほんとにすごくない??
タブチ先生にももちろん伝えたいけど
行きしにヒッチで乗せてくれた人に伝えたい!!
というテンションで帰路へついた。
帰りももちろんヒッチで。
そして、この帰りのヒッチで、
またもや運命的な出会いを果たす・・・
の話はまた機会があればつづります。

地区予選でいろいろありすぎて
全国大会ではそんなに波乱はなかったけど、
このときに行った東京ではいっぱいおもろいことがあった。
(と26歳の私は書いていたけど、もうあまり覚えていない…)
また気が向いたときに番外編な感じで書こうと思う。

というわけで 高校生クイズに出た話 地区予選編 完。

長ったるい話、ご清聴いただきありがとうございました。

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