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投資詐欺の嘘を丸裸にするお金の基礎

割引あり

TwitterやInstagramでもはびこっている「投資詐欺」
皆さんも、きな臭い人たちから投資の話を持ちかけられたことはないだろうか?
投資詐欺の人間にかかわると、自分のお金はおろか人脈まで失う危険がある。今回は投資詐欺の実態とどのように防ぐかを解説しよう。

なお、こちらのnoteは一部有料で提供している。ただし、無料の範囲だけでも簡単な対策法を知ることができる。有料の部分は「金融」の細かい説明をしている。

それも、あえて「300円」という低価で販売する。投資詐欺に数十万円を払うよりは、対策法を300円で買った方が賢明だろう。興味のある方は、ぜひ有料ラインにも目を通してほしい。ただし、強制ではないので無料部分で十分だと思ったらわざわざ買う必要もない。では、投資詐欺の防ぎ方を具体的に紹介してみよう。

投資詐欺のパターン

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投資詐欺は大きく分けて2つの誘われ方がある。

  • 見ず知らずの人に声をかけられる

  • 友人・知人からの誘い

事前に対策法を把握しておけば、騙されてお金を奪われるのをある程度防ぐことができる。ここで細かく押さえてほしい。

見ず知らずの人に声をかけられる

SNSが流行っている今、見ず知らずの人に声をかけられるケースが増えている。皆さんの中にも、TwitterのDMで突然話しかけられたことがあるだろう。あいさつの一環と思うかもしれないが、この大半は投資詐欺への入口だと思ってよい。
特にFXアカウントには要注意である。だいたいの声かけのパターンはこちら。

まず、相手に対して「将来の夢」とか「給料」の話を振る。
続けて「投資に興味がないか」などと切り出してくる。
最近は「たくさんの人からDM来てますか?」みたいなパターンも多い。
はっきり言って「だから何だよ」という話である。
そして、ハッキリ言って「真っ赤なウソ」の投資の知識を披露するのが基本。

この人達が言っている投資の話はFP(ファイナンシャルプランナー)の資格さえ持っていれば「ウソ」と分かる。具体的な話は後述するが、彼らはFXや暗号資産の仕組みを全く分かっていない。「無知が自覚もせずに恥をさらしているだけ」なのである。

また、最近はマッチングアプリから詐欺話を持ちかけるケースも多い。出会いを求めて利用しているにもかかわらず、胡散臭い話に巻き込まれてしまう。マッチングアプリを利用するときは、こうしたアカウントにも注意しなければならない。

友人・知人からの誘い

見ず知らずの人から誘われるケースは、まだ対処しやすい方法といえる。そもそも知らない人を無視して文句言われる筋合いはないし、こちらから何も反応しなければいいからだ。

一方で、意外にも厄介なケースが「友人や知人からの誘い」である。特に信じていた人が投資詐欺やマルチ商法をやっていたら、心の底から落胆するだろう。LINEやSNSに突然連絡が来たら、投資詐欺の疑惑を持った方がいい。対策を施しておいて損はないのである。

他にも、連絡の段階では投資のことに触れず、会う約束をした日に直接話を持ちかけられる場合もある。ここで注意してほしいのが、すでに仲間が待ち構えているときだ。なぜか仲間のことを「師匠」と呼んでいるパターンが多い。正体不明な人を慕うことに、何のプライドも抱かないのが不思議であるが。

マルチ商法を広める輩は、2対1の構図で話を進めてくる。私はこの勧誘方法を何とも下劣で卑怯だと心から軽蔑している。この状態になったとしても、書類やタブレットには何も書かず、隙を見て逃げるようにしよう。頑なに首を縦に振らず、「興味ありません」の一点張りでその場を済ませるとよい。

無事に切り抜けられたら、友人や知人の連絡先を迷わずブロックしてほしい。こういう話を持ちかけるのは単なる「金づる」としか思われていない証。固執する必要はなく、とっとと切り捨ててしまおう。

投資詐欺への対処法

投資詐欺には守ってほしい対処法がいくつかある。誰がいつ被害に遭うか分からないため、しっかりと方法を押さえて実行してほしい。

基本的には無視一択

投資の話を持ちかけられても、基本的には「無視」しよう。そもそも儲け話があったとしても、それを第三者に教えるのがおかしい。普通なら、自分一人で儲かる方法を実践するはずだ。

わざわざ他人に教えるのは、誰かの財布を頼りにしないと生きていけないからである。すでに旨い話がないことを証明しており、勧誘で使う言葉は全て言い訳にしか聞こえない。

とはいえ、相手も最後の悪あがきをするために、現場ではさまざまな戦法をとってくる。迂闊に近づいてしまうと、周りを囲まれて逃げづらくなることも。特に多いのが、考える隙を与えさせないマシンガントークである(バカな人間ほど要らぬ情報をよく喋るため)

彼らは何とか引き出しを開けて、聞き手の気を引こうとする。相手のペースに飲まれてしまうため、できるなら話し合いの機会を設けない方が望ましい。

特に連絡を取っていなかった知人から誘いを受けても、やすやすと会いに行かないようにしよう。断りにくいのであれば、ブロックで無視を貫き通してほしい。

下手な知識でマウントを取ろうとしない

どうしても会わざるを得なくなっても、下手に知識で応戦するのは避けた方がいい。相手の詐欺歴が浅かったら効果あるかもしれないが、本当の詐欺師の腕はトークにある。上手く言いくるめられて不利になることもあるだろう。

自身がFPの仕事をしているとか、証券アナリストの資格を持っているとかであれば話は変わるかもだが。無駄なディベートをする時間も勿体ないだろう。そういう知識は無価値な詐欺師に向けるよりも、自身の仕事に生かしたほうが何千倍もお得である。

知識でマウントを取り、口論にでもなったら別のトラブルが生じる恐れもある。手を出されたら怪我のリスクもあるし、逆に危害を加えたらコチラがお縄になることも。わざわざ自分の経歴を汚す真似はしなくてよい

想定外のトラブルから身を守るためにも、何も言わずその場から立ち去ろう。YouTubeで口論している様子をアップする方もいらっしゃるが、普通の一般人が真似するメリットはない。YouTubeの稼ぎで生活している方は別だが、しっかりとノウハウを持たなければ彼らのようにはなれないだろう。

なお、個人的には詐欺撲滅YouTuberは心の底から応援している。ただ、自分に危害が加えられないよう気を付けてほしい。

「自分も騙される可能性がある」と意識する

投資詐欺師に騙されないためには「自分も騙される可能性がある」ことを常に意識しよう。そう、誰でも騙されることは大いにある。

この記事を読んだら、もう自分は騙されないと思いたくなるだろう。この考え方はまったくもって「逆」である。むしろ記事を読んだからこそ、騙される危険があると肝に命じてほしい。

このように思うことで「警戒心」が芽生える。中途半端に勉強して自信を持ってしまうと、油断に変わる危険性がある。油断はときに正常な判断を奪いかねない。下手な自信できな臭い話に応答した場合、知らず識らずのうちに投資詐欺の術中にハマってしまうのである。

勉強はもちろん良いことだが、その知識を過信しすぎないようにしよう。いくら勉強しても騙される人は一定数いることを知り、常に警戒心を持って生活してほしい。

株、FX、暗号資産について

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次にFXと暗号資産の基本的な内容を解説する。はじめに説明するが、これらの具体的な動向や構造については有料ラインで述べている。
これらの金融資産は動きにも一定の規則性が見られる。とはいえ、必ずしもその通りに動くとは限らない。

むしろ、本来の規則を無視して全く逆の方向に動く可能性も十分あるのだ。投資には「絶対がない」ということを押さえよう。そもそも投資詐欺師に預けたお金は投資には使われていないのが基本だが…。まずは、基本的な内容を書いていこう。

株式投資とは?

株式投資は株式会社が発行する株に資金を投じ、運用するスタイルである。そもそも会社が株を発行するのは事業に必要なお金を確保するため。

大会社が事業を行えば、何億もの大金が動くのは当然の話。ただし、当然会社の人間だけで大金を揃えるのは難しいだろう。そこで株主から投資してもらい、代わりに会社側から株を発行するのだ。以前は株券(書面)でやり取りしていたが、現在はネットで売買するのが一般的。

株式投資で収益を得る方法は、大きく分けて2つある。
それが「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」だ。

キャピタルゲインは株の売買によって得られる利益を指す。

例えば、1株1,000円の株を100株買った場合は10万円を投じることになる。仮に株価が上昇し、1株1,100円になったら100株で11万円まで上がる。

この状態で100株を売却すれば、1万円の利益を得られるわけだ。無論、手数料や税金分も控除されるが、とりあえず安値で買って高値の状態で売るという鉄則は理解できただろう。

通常の売買とは異なり、株は「売り」から入ることも可能。

100株11万円の状態で売りを選択し、100株10万円で買い戻す。

この方法を採っても、同じく1万円の利益が手元に残る。
ただし、売りから取引できるのは「信用取引」のみである。

株には現物取引と信用取引の2パターンがあり、前者は自分の資産で売買する方法、後者が証券会社から担保を受けて取引するスタイルを指す。信用取引は自分の持つ資産以上の額を投資に使えるが、手に負えないほどの損失を招くリスクもある。取引方法も慎重に選ばなければならない。

もう一つのインカムゲインとは、会社から得られる配当金のことである。株式会社は利益に応じて、株主へ配当を出す。配当金をどのくらい出すかは企業の自由だが、当然多ければ株主からの信頼も厚くなる。

ただし、配当金は会社の経費にはならない。出しすぎるとせっかくの利益を削る行為に繋がるうえ、節税にも使えないのである。

とりあえず、無料部分のみ読んだ方は「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2種類あるのだと押さえてほしい。

FXとは

FXは何の略か、皆さんは知っているだろうか。

「Foreign Exchange」=外国為替証拠金取引
が正式名称である。

要するに、外国の通貨との交換比率をもとに投資するスタイルである。
2022年、日本は一時1ドル=150円を超えるほどの円安になった。
こちらは相対的に見て円の価格が下がったことを示している。

1ドル=110円のときにドルを買ったとしよう。
その後、1ドル=150円のタイミングで日本円を購入し直すと、
40円の利益が得られる。

あとは通貨をいくら購入したかによって、金額もその分高くなるという仕組みだ。

FXには複雑な用語も多く、何も知らずに手を出すとギャンブル化しやすい
おまけに株式投資であれば、一応企業は株主のために利益を出そうと取り組む。しかし、外貨の場合は仮に通貨安となっても、その動き自体が悪いわけではない。

通貨高も通貨安も国の産業にメリット、デメリットがあるため、どうコントロールしても問題ない側面がある。おまけに世界の政治も絡んでくるため、株式投資と比べて「読むのが極めて難しい」スタイルである。
なお、長期と短期でも考え方が変わるのだが、詳しい話は有料ラインで紹介しよう。

とりあえずは、ろくに勉強しないでFXに挑むとギャンブル化しやすいので、注意してほしいという情報だけを押さえればよい。

仮想通貨とは

「仮想通貨は詐欺だ!」と警戒する人もいるが、これは正しい理解ではない。仮想通貨もれっきとしたマネーのひとつであり、世界中で取引されている。

仮想通貨とは、ブロックチェーン技術を用いた電子マネーである。ブロックチェーンは取引の記録を自動的に処理できる技術を指す。各通貨に取引記録が刻まれており、容易に改ざんできないよう仕組まれている。
今では「暗号資産」という用語が公には正しい。(ここでは、そのまま「仮想通貨」で説明する)

この技術を俗にWeb3.0と呼ぶことがあり、中央の管理者に情報を集めずに契約を交わせる。

nanacoやSuicaも同じ電子マネーであるが、取引の記録はそれぞれ提供している中央の管理者(会社)が保管する。これまでのスタイルは、Web2.0と呼ばれていた。

ただし、Web2.0には大きな弱点が存在した。もし、会社がハッキングにあえば、大量のデータが外に漏れるリスクも高まるいう点だ。個人情報が世間にばらまかれる危険もあるため、会社も入念なセキュリティ対策を施さなければならない。

一方で、Web3.0の技術を搭載すれば、個人が各自で取引情報が含まれた電子マネーを保有できる。セキュリティ対策もブロックチェーンが自動的に行ってくれるため、保有者の負担もほとんどない。

とはいえ、現時点では取引所で口座を作って仮想通貨の売買を行うのが基本だ。そのため、取引所がハッキングされれば売買が停止する可能性は高い。最悪、引き出せないまま崩壊する恐れもある。最近だと、FTXの経営破綻でパニックになったのを記憶に残っているだろう。まだまだ発展途上の通貨といえる。

仮想通貨で代表的なものはビットコインである。ナカモト氏が構造を考え、世界初の仮想通貨として登場した。ビットコインの量はBTCで数えられ、2023年5月下旬には「1BTC=400万円弱」まで伸びた。

そんな大金払えるはずがないと思うかもしれないが、取引所によっては0.01BTCなどと少数点以下での取引も可能。ビットコインの需要が高まれば、価格は上がる傾向にある。少しずつ私生活にも使われはじめており、注目度は高い。

しかし、気まぐれに上下することもあり、わずか1ヶ月で100万円程度なら簡単に下がるケースも珍しくない。旨い話だけ進めてくる投資詐欺師の声には耳を傾けず、投資する場合は自分で勉強してからチャレンジしよう。

ポンジ・スキームとは

ここまで読んでくれた方に、無料ラインの最後として「ポンジ・スキーム」の仕組みを紹介しよう。ポンジ・スキームは割と一般的な詐欺のスタイルである。名前だけは聞いたことがあるという方も多いはずだ。

ポンジ・スキームの定義と具体的な方法について詳しく取り上げていく。騙された人のお金がどのように使われているかを押さえてほしい。

ポンジ・スキームの定義

ポンジ・スキームとは、投資の運用を偽って多くの人を騙して出資させることである。アメリカの天才詐欺師と呼ばれた「チャールズ・ポンジ」の名から付けられた。

例えば「100万円を投資に使うから口座へ振り込んでほしい」といわれ、本当に現金100万円を詐欺師へ与えたとする。そこで詐欺師は「100万円の配当」という形でわずかな金額を配当として渡す

騙された側は実際にお金が振り込まれたのを見て「本当に配当金が入った」と錯覚を起こしてしまう。追加で出資するように促せば、詐欺師は多額の金額が手に入る。そのうちの一部だけ渡せばいいため儲かる状態が続く。

一方、多額のお金を出資している側は当然ながら手元の資金が尽きてしまう。しかし、詐欺師は「消費者金融からお金を借りれば大丈夫だよ」と借金を進めてくる。この悪魔の言葉により借金を負わされた挙げ句、高い利子が付いた状態で返済しなければならないという地獄の日々に迷い込むのだ。

そもそも投資は「余剰資金」で行うのが鉄則である。
自分でやるにしても、消費者金融からお金を借りる時点でアウト
しっかりと肝に命じてほしい。

あなたが詐欺に加担することも

投資詐欺の被害に遭ったとしても、まだ自分だけなら取り返しはいくらでも付く。すぐに撤退し、借金を負っていたとしても事情を説明して懸命に働いて返せば何とでもなる。

未成年や若いのであれば、素直に親を頼るのも1つの方法だろう。確かに借金の負担は決して軽くはないが、やりようによっては逃げ道をいくらでも作れる。そして「もう二度としない」と固く決心し、誠意を見せればやり直しは利く。

ただし、ポンジ・スキームの怖いのが自分の友人を巻き込んでしまうリスクである。ポンジ・スキームのひとつとして「友人を紹介したら報酬を支払う」というものがある。

実際はわずかな金額を上乗せされるくらいなのだが、騙されている側の心を動かしてしまう。あくまで善意で誘っているつもりでも、友人からすれば迷惑以外の何物でもないだろう。

友人を騙したら詐欺の被害がもう1人増えるし、たとえ友人が気付いても大切な存在を失ってしまう。どちらに転んでも、良いことは何一つないのである。

事情を知らなくとも、自分自身が詐欺に加担しているため警察のお縄にかかることも。被害額を返済しようと思っても、社会から信用されずに就職できない事例だって考えられるはずだ。

このような投資詐欺はあなたの経歴を傷つける要因になりかねない。決して騙されることのないよう、注意しながら毎日を送ってほしい。

第一部完

次の見出しからは有料ラインとなります。とりあえず、ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。

ちなみに、次の見出しで紹介する内容は以下のとおりです。

  • 詐欺師が誘うときに吐く「嘘」を明かす(レバレッジ、金利の計算)

  • FXの意外な仕組み。短期と長期で見えてくる世界

  • 金融商品取引法の解説。仮想通貨との関係性および罰則

  • 仮想通貨の投資は売買だけじゃない。本当の投資のやり方

興味のある方は、ぜひご購読いただきますと幸いです。
ただし、無料部分でも十分詐欺の被害に遭うリスクを減らせるかと思います。

次からは、より「専門的」に投資詐欺の実態を暴いていきます。投資の仕組みを確認し、防御をしっかりと固めてください。

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