薄氷の訪れ 続編



都会から引越してきた


正晴は
一瞬にして
人気者になった


というよりは
皆が
都会に憧れ

なぜ
こんな田舎町に来たのかが
気になっていた



親の転勤が理由という
とてもありきたりな理由であった


ただ
どんな理由であろうと
正晴は
女子からも
男子からも人気者であった



というのも
都会の青年

まさしく
シティーボーイと名付けても
いいぐらいに
爽やかで
ハンサムなのだ


だが、
正晴は裏の顔があった

そのルックスから
女子から人気があり
好意を持たれる事が多い為



女子の扱いに慣れていた


そして
年齢もまだ若いということもあってか
都会に住んでいた頃は

数々の女子たちと
身体の関係を持った遊びをしていた



そんな
正晴の裏の顔を知らないまま

この田舎町でも
一瞬にして
噂になり
人気者になるのだ



ただ一人
正晴が味わったことのない
人に出会う



その子の名前は


香苗


長谷川 香苗



香苗は特に
正晴に対して
興味が無いわけではないが
周りと比べると
そう感じてしまうほどに


正晴に対して
興味が無かった



香苗は
どこにでも居そうな


二つ括りの三つ編みをし
眼鏡をかけ
一見、大人しく
目立つような容姿ではなかった



だからこそ、
正晴は逆に気になってしまったのだ


なにが
正晴をそう思わせたのか



正晴本人も
気付いていない


そして
目が合う二人の視線


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