新規ドキュメント_2019-06-13_21

【謎】「男は?」と言う女

 みなさんには、どうしても理解できない存在がいるだろうか。私はいる。恋を中心に生きている女だ。彼氏ができたらそれが何より最優先。先約などお構いなし。キャンセルしてでも彼氏との時間を死守する。そしてそういうヤツは決まって、恋バナというものをするときに彼氏のことを「男」と言う。それが気に食わない。「男」とは何だ。「オス」としてしか見ていないような感じがして、気色悪い。
 では、なぜそんな理解不能の生き物についてしたためているかというと、「本能のサブタイプ」という概念と出会ったからである。これは、人間は何を最優先に生きるのかによって、3種類に分けることができるという考え方である。具体的には、自己保存・セクシャル・ソーシャルという3つの要素があり、これらが人間一人ひとりには必ず入っている。ただ、その割合は人によって異なり、大まかに3種類に分けられるということらしい。
 そして、面白いのがタイプによって交際を含めた人との付き合い方が全く変わってくるという現象である。私はエニアグラムというこれまた性格分析の概念について勉強をしているのだが、そのセミナーで偶然3種類それぞれが一人ずついたので大変勉強になった。感想をハッキリ言おう。同じ生き物とは思えなかった。
 まず、自己保存。このタイプは自分が健康で楽しく過ごせることを第一に考える。どちらかというと内向的で、自分の気持ちや考えと向き合って行動している。そのため予定の無い日に友人からお誘いがあっても、気乗りしなければ適当な理由を付けて断る。
 次にセクシャル。おしゃれで外交的、そして行動力がある。この行動力は恋愛において最も発揮される。好きな人ができるとその人以外は眼中になくどんな手を使ってでも意中の人を「オトそう」とする。そして恋をすることが好きなので、振られてもめげずに次の相手を探しに動く。
 そしてソーシャル。自分が属するコミュニティの調和を第一に考える。清潔感があり、気が利いて器用な人が多いが、悪く言えば八方美人でもある。予定は柔軟に動かし、組織に属してみんなで動くことに喜びを感じる。
 これを学んで私は2つのことに気付いた。一つは、自分が受け付けないタイプの女は大抵セクシャル優位である。二つ目は、自分が圧倒的に自己保存優位である、ということだった。なるほど、それは生き物が違うんだから理解できないのも仕方ない。向こうも恋に興味が薄い私を干物とでも思っているのかもしれないし、お互いさまということで処理した方が心の健康に良いだろう。ちなみに、講師の方が最後にこんなことを言っていた。
「この本能のサブタイプは、同じ人同士が結婚すると分かれにくいです。違ったらそもそもの価値観が違うようなものですから」
となると、私は内向的で自分の内側と対話しているような男性と付き合った方が良いことになる。そんな人、まず外に出なさそうではないか。私は自分の行く末が若干心配になった。

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