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たくさんのコーヒー屋が並ぶイベントへの残酷で率直な想い。

こんにちは、あおみどろです。
先日はコーヒーフェスに参加してきましたので、その際に感じた残酷さについて書いてみようかと思います。楽しかったイベントですが、楽しいことを書いても面白くないかなと思いまして、あえて辛くて残酷な面も公開してみようかと思います。コーヒー屋さんの裏話としてお納めください。

コーヒーフェスの概要

最近コーヒーフェスというのが全国で開催されるようになってきました。滋賀県のような地方でも徐々に馴染んできています。ぼくも今までに5回くらい参加しており、滋賀県だけでも結構な回数の開催がされるようになってきました。おおよそ、20店舗前後のコーヒー屋さんが軒を連ね、コーヒーチケットをもって3から5店舗くらいのお店のコーヒーを飲み比べるというようなイベントです。

今回は『COFFEE AND』というイベントへ参戦。

18軒のコーヒー屋さんと約40軒のそのほかのショップの方々と共に2日間熱いイベントを創り上げました。

ー準備中ー

コーヒー好きにとっては、まさに神のようなイベントで、準備段階から毎回わくわくしますし、ほかの出店者の方々との出会いにも心躍ります。

ですが一方で・・・・

残酷である

コーヒーイベントは非常に残酷でもあります。普通のイベントに出店すると、大体の場合、コーヒー屋さんは一軒です。だからコーヒーを飲みたい方は基本的にぼくのお店に来て、コーヒーを買ってくださいます。

ですが、コーヒーフェスではそうはいきません。みんなが欲しい、おいしいコーヒーは当然、どの店でも購入できます。

するとお客さんは、各々の店をじっくりと見ながら、全部のお店を見て回られます。そして自分が購入する店舗を決めて、そこでコーヒーを注文するのです。ですから当然、人気で行列のできるお店もあれば、お客さんがあまり来ないお店も生まれてしまいます。

ー音楽ブースもあったー

出しているのは同じコーヒーです。でも、そうは思えないほどの差ができるのです。もっと言うと、人気で行列を作るお店は行列が人を呼び、どんどん列が長くなる一方で、あまり多くの方に選んでいただけないお店になってしまうこともあります。

ここで重要なのは、イベントで人気のない店のコーヒーが不味いわけではないし、人柄が悪いわけでも、態度が悪いわけでも、知名度がないわけでもないという点です。

隣のお店に列ができて、ぼくの店にはお客さんが来ない。なんてことは往々にして発生します。そのため、コーヒーフェスはいつも闘いでもあります。前日から最初のお客さんが買ってくれるまでの時間は、心臓がなくなりそうなくらい緊張しています。

ーきれいな何かー

また、まるでお客さんに品定めされるように、目を向けられるという体験もなかなか他では経験することができません。目が合った瞬間の視線や表情だけで選ばれることもあるし、扱っている商品に興味を持っていただくこともあるし、決め手は総合点なのですが、選ばれなかったときの悔しさ、喪失感は結構大きなものがあります。

就職活動でお祈りメールを送られる感覚に近いかもしれません。

それゆえ、選んでいただいたときの喜びは「ひとしお」だし、頑張ってよかったと思える場面もあるので、結局楽しいんだけどね(笑)
ただ特殊な環境である意味残酷であるというのは事実かなと思います。

選ばれる店であるために

ということで、選ばれるための努力が必要です。これまでたくさんのイベントに参加してきた経験をもとに、選ばれるための努力5選を紹介します。

1.店構え
これ重要。見た目って想像以上に重要です。人間もやっぱり初対面ではどうしても容姿を中心に判断してしまうように、判断する基準が少ないうちはどうしても見た目が大きな判断材料となってしまいます。だからこそ、お客さんが来たくなるような、そんな店構えを考えなければいけません。
別にすごくきれいじゃなくても、お店の個性が伝わるブースになればそれで充分ですが、気を抜いてはいけません。

ーぼくの店構え、まだまだだー

2.呼び込み
客引きみたいなものですが、イベントではお客さんからすると、どの店に行けばいいのか迷っておられます。だから自分のお店に来てくださいと、最後、気持ちの一押しをすることが大切です。この時、買ってくださいと言ったとしてもただの押し売りです。「こんにちは~」とあいさつしたり、「もっと近くでメニュー見ていいんですよ~」みたいな、気軽なコミュニケーションから入るようにぼくは注意しています。

3.事前にお客さんを呼ぶ
自分の友だちでも知り合いでもいいので、自分の店を目当てにイベントへ来てくださる方を確保しておくことも重要です。先述の通り、お客さんは人気な店を選びたくなる傾向にあります。ですから、絶対に来てくれるお客さんを確保しておくことはサクラ役としても重要です(笑)

4.あえて列を作る
ぼくはお客さんをお待たせしないことが重要だと思い、必死に効率よく提供していた時期がありました。でもイベントではあえて少しゆっくり間を作ったり、会話を楽しんだりすることで待ち時間を増やし、列ができやすくするのも結構効果的です。また、一人ひとりのお客さんとも密なコミュニケーションが図れるので、満足度も高くなる、と勝手に思っています。

5.ワンオペを避ける
これはぼくが全然できていないことです。ワンオペでは対応できるお客さんに大きな差が出ます。それは単純なマンパワーではありません。ワンオペでは列ができた時に、後ろの人の分まで注文を取ることができません。まだ注文をしていない人は、並んでいる間に心変わりして、列から離脱されることが多いです。体感本当に3割くらいの人にその傾向があります。だからこそ、一人は注文や、並んでくださっている方と会話するという役回りをすることにより、お客さんが離れるのを避けることができます。

ーこざかしそうな顔とサクラの友だちー

とかいろいろ戦略的なことを書いていると、こざかしいと思われてしまいそうですが、お客さんあってこそのお店です。そのお店を続けるために、ぼくが今まで試行錯誤してたどり着いたアイデアです。でも結局楽しいことが一番大事、これはぼくも、お客さんもです。

いろいろあるが結局楽しい

残酷なんてタイトルにしたけれど、ぼくはコーヒーフェスが好きです。特に出店者として参加する方がわくわくするほど、イベント出店は大好きです。上記の通り、時に、いやほぼ毎回悔しい想いはしますが、でも好きです。この悔しさがぼくらのお店の成長する原動力でもあるし、実際にイベントで切磋琢磨することで見えてきたこともたくさんあります。

これからも、もっといいお店を、作って見せます。
当店のコーヒー豆はこちらから👇
おやすみなさい。


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