活動実績をワークシートで整理する方法(慶應SFCのAO入試対策)

慶應大学SFCのAO入試に挑戦するにあたって、志望理由書が大事だということはよく言われているところですが、自分がどのような活動実績を持ち、それぞれの活動がどの程度の価値があるのかということを理解しておくことも重要です。既に夏AOに出願された方も、面接対策や秋AOの準備のために、一度、活動実績を見直してみましょう。

活動実績の評価がなぜ重要なのかというと、AOの対策塾は、どの程度の活動実績がないと、そもそも勝負ができないというAOの足切りラインのようなものを、あまり教えたがらないからです。AOの塾は慈善活動ではありませんので、なるべく売上をあげるため、市場規模を大きくしようとします。そうすると、AO入試に興味のある人は、なるべく顧客としてお金を落としてほしいので、「こんな実績ではまず合格できない」といった厳しい言葉をかけることはなく、「頑張れば可能性はある」という勧誘をすることになります。AO塾が志望理由書の作成アドバイスに重点を置いているのは、志望理由書であれば、塾のチューターを使ってアドバイスし、クオリティを上げることは可能なので、それに対して受講料という対価を得ることには何ら問題がないからです。

ただし、どれだけ志望理由書の質を上げても、SFCの合格者をみると、ある程度、充実した活動実績を持っていることが前提としてあります。合否は相対評価なので、高校時代に高いレベルで頑張ったことがない人は、どれだけ志望理由書を頑張っても競り負けてしまいます。

このような厳し現実をAOに興味を持つ入塾希望者に突きつけてしまうと、見込み客が逃げてしまうため、そのあたりは曖昧な形にしたまま、志望理由書の指導が行われているという傾向はあるでしょう。

また、活動実績がある程度充実している人でも、その成果を羅列するにとどまり、そのプロセスでどのようなSFCが求める能力を発揮したのかを任意提出資料でアピールしきれていない、もったいないケースもあります。

このように活動実績と向き合うのを後回しにしたり、検討を深めなかったりするのを防ぐため、「活動報告書・活動評価ワークシート」というエクセルファイルを試作しました。下記リンクからダウンロードできます。

このワークシートは2つのタブがあります。1つは「活動報告書ワークシート」です。1つのシートで20個の活動内容を記入できます。この活動内容は、大会や資格といった活動報告書で特に記載欄が設けられているものも全部含めて記入します。

そして、各活動が、SFCの2021年度入学の募集要項p.33にあるA~Fまでの要素のどれに該当し、その該当の程度がどの程度高いのかを1~5で自己評価します。

また、各活動の成果を出すのに自分のどのような能力が発揮されたといえるのか、各項目(知的能力、思考力・想像力、指導力、自立性、協調性)を1~5で自己評価します。特に発揮された能力のみに数字を記入し、あまり関係ない項目については空欄でかまいません。

また、各活動の成果を得るまでに費やしたおおよその時間も記入します。たとえば、英検準1級を取得するのに500時間かかったのであれば、「500」と記入します。あくまで、その活動にどれだけの時間を注入したのかという目安にすぎませんので、感覚的なざっくりとした時間数でかまいません。

ワークシートの「資料枚数」には、その活動に関する任意提出資料に何枚程度割くことができそうなのかの見込みを記入します。

活動報告書ワークシート1枚には20個の活動を記入できますが、20個を超える場合、ワークシートのエクセルのタブをコピーして使って下さい。

もう1つのタブは、「活動評価ワークシート」です。「活動報告書ワークシート」で記入した各活動をひとつひとつ、質問にこたえる形で自己評価していきます。活動ごとにタブをコピーして使って下さい。この質問にしっかりと答えられるような活動は、任意提出資料などでしっかりと詳細をアピールすべきでしょう。また、志望理由のエピソードとして使える活動となるか否かも、この活動評価ワークシートの質問にどれだけ充実した答えを記入できるかという視点から判断できることになります。

実際に活動報告書ワークシートや活動評価ワークシートを使われた方は、使った感想や疑問点、改善点などをAO顧問のTwitterにDMして教えて頂ければ、参考にさせていただきます。

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