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5年越しのお参りへ

学生時代から強く影響を受け、師匠と崇めた人がいます。世界をまたにかけたコンテンツプロデューサー櫻井孝昌さん。最初に授業を受けたのは大学3年生の時のクリエイタービジネス論。二コマだけゲスト講師として授業をしていた櫻井さんの話がとてつもなく面白かった。

授業は寝てばかりの不真面目な学生だったのですが、あそこまで集中して聞いた授業はないです。櫻井さんが世界中を飛び回りながら、日本のポップカルチャーをプロデュースする話に聞き入ってしまいました。授業のやり方がうまいんですよね。聞く人を煽りながら、惹きつけ、釘付けにさせる。

世界一周に行くと決め休学した年も、クリエイタービジネス論は単位に関係なく忍び込んで聞いていました。そこで聞いた一言が、自分のその後の人生を変えてしまいます。

「日本の文化は世界では流行っているけれど、日本人がそこでビジネスができていない」

この言葉からインスピレーションを受け、「世界にある日本を見る」が世界一周のテーマになりました。この軸で動いた結果、MATCHAの設立に至ります。世界一周後、カタールの国際ブックフェアーに2週間アシスタントとして連れて行っていってくれたり、国際プロデューサー養成塾を手伝う等していました。自分がコンテンツ、プロデューサー由来の経営者なのは、櫻井さんの影響がとても大きいです。取材を軸に人と向き合うキレないという考えもそう。


2015年12月4日に、櫻井さんは不慮の事故で亡くなってしまいます。未だに悔やまれる辛い出来事です。今でも櫻井さんの影響を受けて人生が変わった人と、仕事をしていて出会うことがあります。ブラジルの山田大使もその一人。

そこから5年経った今、まだお参りに行けていないなと思ったんですね。二十歳を超えて親族以外のお墓参りに行くのは、今回が初めてです。IOEAの佐藤さんからお墓の住所は聞いていたので、自宅から一時間ほどかけて行ってきました。雨だったのですが、それはそれでいいかなと思い。

佐藤さんがGoogle Mapでピンを刺した住所をくれたので、迷うことなく行くことができました。駅から霊園まで20分ほど歩いたのですが、櫻井さんのことを振り返るいい時間になりました。


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霊園の前で、仏花を買いました。仏花も買うのも初めてかもしれない。命日の次の日だったのもあり、お墓には既にお花が添えられていたので、どこに置くか少し悩みました。気づいたら手を合わしていて、墓石に目をやりながらぼーっと立っていました。

人がいつ亡くなるかなんて本当にわからない。ふと話した会話が、最後の会話になるかもしれない。それは、自分自身にも言えることです。精一杯今を生きて、周りの人や目の前の出来事に全力に向き合っていきたいです。

「会社を上場させたら、また挨拶しにいきますね。」と一言言って、その場を離れました。

最後まで記事を読んでいだきありがとうございます。毎日更新をしているので、よかったらまた読んでもらえると嬉しいです。