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事業成長の最大化を阻む2つの要因

先週に引き続き、書籍「ブリッツスケーリング」において、自分に落とし込んで行きたい内容を書いていきます。おそらく直近1ヶ月〜2ヶ月は毎週土曜日は、この本のメモになるのではと。それぐらい骨太で自分自身に落とし込みたい内容が詰まっています。

前回は、事業成長を最大化する4つの成長要因について書きました。市場規模、ディストリビューション、粗利率の高さ、ネットワーク効果をどう事業設計上に取り入れるか?という話です。

今回は、事業成長の最大化を阻む2つの要因について書いていきます。


成長阻害要因1:プロダクトとマーケットの不適合

・プロダクトとマーケットが適合していれば急成長できるが、そうでないとスピードは遅くなり、いたずらにリソースを食うようになる。「プロダクトとマーケットの適合」(プロダクト・マーケットフィット)というコンセプトはベンチャーキャピタリストのマーク・アンドリーセンが発表した「重要なのはこれだ」という記事に端を発している。

・驚くほどうまく運営されていて、採用プロセスも整備されている、良いマーケティング戦略がある、社食の食べ物はおいしく、すべてのプログラマーと経営陣のデスクには 30 インチのフラットテレビがある──といったスタートアップでさえ、プロダクト・マーケットフィットがなければ、崖から真っ逆さまに転落していく。  残念ながら、プロダクト・マーケットフィットとは何かを定義するのは簡単でも、実現するのははるかに難しい。  

・しかし、こうは言える。スタートアップを始めるとき、プロダクト・マーケットフィットについて自らに問うべき質問はこうだ。果たして自分たちはこれまで誰も気づかなかった大市場を発見したか、またそこにアクセスできるほどプロダクトに独創的なメリットあるいはアプローチがあるか? 自分たちが十分に先行するまで、ライバルがこのチャンスに気づかずにいるか? 多くの場合、テクノロジー分野のような「ホットなマーケット」でそうした有利なチャンスを発見するのは難しい。

・独創的であり誰も気づかなかったほとんどのチャンスは、既存の支配的プレイヤーがマーケットの変化に適応したがらないから生まれる。

プロダクトがマーケットに本当に適合していると証明する唯一の方法は、プロダクトをユーザーの手に渡してみることしかない。そうではあっても、起業家は事前に研究ができるし、またそうすべきだ。できる限り早い段階でプロダクト・マーケットフィットを達成する可能性を最大化できるビジネスモデルを発見しなければならない。

ベンチャー界隈で、毎日のように聞く言葉がPMF(プロダクトマーケティングフィット)。プロダクトがしっかりとマーケットにフィットしているか?ユーザーが求めるものになっていて、かつビジネスとしてスケールする状態になっているかどうか。

インバウンド市場におけるプロダクト、PMFができているところは正直少ないし、今マーケットがゼロになっている状況。回復期に向けて、世の中からわかりやすい承認ではなく、ユーザーが絶対必要だと思えるものにより磨いていきたいと思います。


成長阻害要因2:事業スケーリング  

・スケールできるビジネスモデルであっても、業務を現にスケールできないなら意味がない。多くの起業家は「爆発的に急成長できるビジネスモデルを考え出すことこそ高度な課題だ」と考えるものの、オペレーションの拡張性という課題を無視しがちだ。

・A オペレーションの拡張性での限界  単に人の問題から、多くの運用上の問題が発生する。チームがたゆみなく完全に協調して仕事に取り組み続けてほしいといくら願っても、現実には組織の成長によってさまざまな問題が生じる。

・組織内コミュニケーションの爆発を避ける方法のひとつは、必要な人間が少なくてすむビジネスモデルを考えることだ。ある種のソフトウェアを採用すれば最小限の人員で大規模に運用できる場合がある。ワッツアップの創業者、ジャン・コウムとブライアン・アクトンは独創的なビジネスモデルを設計して主要な業務を急成長させながら、オペレーションの拡張性の問題を回避できた。

・ワッツアップのビジネスモデルはいわゆるフリーミアムで、最初の1年間は無料、その後は年額1ドルだった。営業、マーケティング、ユーザーサポートなどの間接業務にかかる人手を根本的に排除したモデルだった。そのためわずか 43 人の社員で毎月5億人のアクティブユーザーを運用するまで成長させ、フェイスブックによる買収に持ち込んだ。

・B 拡張性の障害──インフラストラクチャー  オペレーションの拡張性の阻害要因には、人以外にもビジネスのインフラストラクチャーがある。インフラがパンクしてしまえば、どれほど需要があっても無意味になる。この限界は企業のスケーリングに致命的だ。フレンドスターとツイッターというソーシャルネットワークについて考えてみよう。

・たとえばドロップボックスは、ユーザーのファイルを保管するためにAWSのストレージ・サービスを利用している。自ら大量のハードディスクを購入し、運用・管理するというインフラ上の障害を避けられるようになった。AWSはビジネスの競争優位性を得るために、運用上の拡張性を確保する方法を示している。

プロダクトがマーケットにフィットするだけでなく、しっかりとスケールする状況を作る必要がある。仕事増えれば社員を雇用するというのは、安易な発想で、外部のプロフェッショナルを変動的に活用していくなどの工夫が必要。

オペレーション上、またシステム上の拡張に関しては、走りながら同行するというよりも、事前に設計していくことが重要になります。


最後まで記事を読んでいだきありがとうございます。毎日更新をしているので、よかったらまた読んでもらえると嬉しいです。