心理学を離れるとしたら？
ラジオばっちこい心理学では、みなさまからのお悩みや日常の疑問に心理学者２人がお答えしています。
今回は「心理学を離れる時が来るとしたら何を悟って離れていくと思いますか？」というお便りをいただきました（ありがとうございます！）。
あおき コンサートステージの真ん中で「私ただのオタクに戻ります」って言って、マイクを置いていなくなる時はどんな時かってことですね。
岩野 ちょっと待ってｗ ただのオタクに戻りますってどういう意味だ？
あおき 心理学がなくなるわけですから、ただのオタクになるか、あるいはばっちこい心理学の心理学を置くわけですから、ただのばっちこいになるってことですよね。
岩野 ばっちこいが名詞として表現される世の中はおかしいと思うよ。
あおき 多分これ聞いてる皆さんはどういうことなのかっていうのを容易に想像ついてると思います。
岩野 じゃああおき君はただの何になるんだ？
あおき わたしはただのあおきですね。わたしはどこを切ってもあおきなので、心理学を置いたとしても多分あおきだと思います。
岩野 じゃあ俺の成分の大半は心理学でできてるって事なんだね。あおき君も俺もさ、そこら辺は共通してる気がするけど、単純に君さ、もっと面白いものあったら移るじゃん。
あおき あー、まあ私はそうですね。
岩野 確かに俺もそうだもん。その意味とか方向性は違うけど、今心理学が一番面白いからやってるけど、もっと面白いものがあったら移るんじゃないかなと思いますけどね。
あおき 飽きたらやめますね。面白いもの見つけるか、飽きた頃にはなんか違う面白いものがちょうど見つかっているかな。
岩野 俺は飽きる感じが今のところまだしないんだよ。いろいろ価値を明確化した結果、心理学が面白いっていうのがわかっちゃったから。
あおき ライフアズサイコロジーｗ
岩野 俺、気づきましたよ。私って心理学を調べて求めて喋るっていうのが一番楽しい。だから心理学を置くことがない。もっと面白いもんがなんかあればね～。あおき君はどうなの？
あおき 私はもう心理学を持ち続けてると思ってないですね。興味の対象がわりかし広いので、たくさんある中の一つは心理学ではあるけど、自分のメインのとなるコンテンツ、表現するものは心理学ではないと思ってます。たとえば、岩野さんの表現するものは心理学だと思うので、それを世に出す方法とかそっちの方に私は興味があるんです。だからもうすでに心理学ではないと私は思っています。
岩野 あおき君は心理学オタクではないって公言してるもんね。
あおき ほんとそんな感じです。仕事で心理学は使ってますし、心理士もしてるので、どっかでは活用するけど、自分は心理学者だと言い切らないなと思います。研究者ではありますけどね。
岩野 あおき君は心理学だけじゃなくて、いろんなものがたくさん入ってる袋みたいなのが興味の幅だもんね。
あおき 心理学は表現する形の一つであって、私の伝えたいものは心理学だけではないんです。教える方法とかも興味あるし、教育の仕組みだとか、それを研究するだとかが、自分としてはプライオリティが高いんです。
岩野 教育とかクリエイター的なところ好きそうだもんね。
あおき 情報伝えるとかね。っていう感じなので私はもう1/3くらいは心理学は置いてると思いますって感じかな。
岩野 ちなみに私もね、心理学でも、臨床心理学にそこまでもこだわってないので、心理学の歴史を喋ったりしてる。心理学歴史学者みたいな感じになって、そこそこ面白いんだけど、研究としてやるかっていうとそこまで一つのこと突き詰めるんじゃなくて広く浅くやりたいなって思うよ。
あおき そうなんだ、岩野さんはドリル型（一点集中型）だから、１つのことを突き詰めたいと思ってた。
岩野 だってさ一生かけてヴィゴツキー（心理学者）だけ調べるとかしたくないのよ。いろんなものが繋がってきてのストーリーが、横の糸として編み込まれるのが面白いわけだから。心理学の流れとして面白いみたいな、その流れを探して色々あがきまくった結果、面白いものを発掘できたらいいよね。
あおき マジ？みたいなもの発掘しそうですけど。「え？縄文時代の前の時代あったの？」みたいな感じのを発掘して、そこから考古学の世界へのめり込むのであったみたいなさ。
岩野 それさあフェスティンガーやろ。認知社会心理学者のフェスティンガーやろそれ。
注：フェスティンガーは社会心理学の研究ののち、考古学の世界に移ったのだ。
あおき 岩野さんはそっちでしょｗ 知らぬ間にドリルでついてたら、土器発掘して、ついでに温泉掘り起こしてたみたいなこととかありそう。
岩野 ないとは言えないのが人生の面白いところです。
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