「青騎士」第21B号作品紹介 その③
「青騎士」第21A・B号は、8月20日に2冊同時発売!
21B号から、掲載作品紹介その③をお送りします。どうぞ!
甘酒縞『英国浪漫戯画フォレストアイビー』
屋敷を訪れた男は、カトル・フック。オスカーに贋作の依頼を持ちかけた張本人でした。なぜかクインとも顔見知りな様子のカトル。なぜ今になってオスカーのもとに?
イギリスには「リステッド・ビルティング」という、歴史や建築の観点から後世に残すべき建物を指定し、保護するという制度があります。
カトルの目的は、「フォレストアイビー」をリステッドビルディングとして登録し、保護対象とすることのようですが、そんな話をオスカーが信用できるはずもなく、カトルを追い返してしまいます。
せっかくのクリスマスパーティーに水をさされた三人。落ち込むオスカーを気遣うクインとエヴィに、オスカーは自身とカトルの因縁の過去について打ち明けます。
大学で居場所を失い、絵を描けないスランプ状態に陥る原因となった出来事。オスカーを覆う闇の真実を知った二人の反応は…。
『英国浪漫戯画フォレストアイビー』は、単行本1巻が好評発売中!
読み切り作を収めたアンソロジー『若葉の狂詩曲』にも、甘酒先生の短編が収録されています。
郷本『ヴィトロ・アニマ』
「ミドリ」と名付けたヴィトロ・アニマを妻として迎え、ともに暮らす男性。仕事を失い、これまでの生活を維持することができなくなったことを理由に、無理心中を図ろうとします。
しかし、身投げは失敗。ミドリは保護施設に収容されることになりました。
自身の行動を反省し、ミドリを取り戻したいと願う男性は、ある場所へ相談に訪れます。
男性の相談に乗っていたのは、レオン&ハチのコンビでした。
自分たちが動くよりも、嘆願書のようなものを提出すればミドリを返してもらえるのでは、とアドバイスするレオン。男性は納得し、レオンたちの元をあとにします。
ヴィトロ・アニマを愛した男性の物語は、意外なかたちで結末を迎えることに。謎多きヴィトロ・アニマの生態。あらゆることが起き得るのです。
郷本先生の読み切り『遊星からの引っ越し』が、「青騎士」2A号に掲載されています。こちらもぜひお楽しみください。
オムニバス作品集『若葉の狂詩曲』にも短編が収録されています。
山内尚『デレ、それはやさしい夜』 ※読み切り
両親の不仲という問題を抱える主人公、大介。彼の心を支えてくれているのは、大好きな物語がつまった本の世界。いつかは自分でも小説を書いてみたいと密かに思っています。
登校中、小説に使えそうなフレーズを思いつき、スマホにメモを取っている大介のもとに、個性的なファッションに身を包んだ女性が現れます。
彼女の名前は、マダムK。商店街に不思議な店を構えていると周囲でも噂になっているようです。二人の接触を目にした大介の同級生たちは、マダムKの店へ潜入するよう、大介にけしかけます。
放課後、しぶしぶマダムKの店を訪れた大介。そこには、大介が愛する物語の世界に登場するような服や雑貨が並んでいたのでした。
大介の目に留まったのは、スチームパンク風のデザインのゴーグル。空想の世界が広がりそうなアイテムです。
マダムKとの出会いが、大介の運命を変えていきます。
今回の作品紹介はここまで。
大切な貴方と作る漫画誌「青騎士」21B号をぜひお楽しみください!