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森薫『SCRIBBLES』(落書き集)出ます (その2)

「SCRIBBLES(スクリブルズ)」とは落書きのこと。
森薫さんは漫画を連載していく合間にも、手を動かして落書きを続けていてきました。今回書籍化する『SCRIBBLES』はそれらの落書きを本のかたちにまとめたものです。

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↑ここが森薫さんの仕事場(最新の状況)で、ここから右下の脇机に、たくさんの落書きが収納されています。

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現在収納されている落書きはおよそ100枚ほど。

なにかの拍子に、森薫さんが、ここに落書きを大量にしまっているのを見せてもらったときの《驚き》! いまでも覚えています。
編集「漫画原稿描きながら、こんなに自分用の絵を描いているの!?」
森「自分用ですよ! 自分絵ですよ!」
編集「自分用ってなんですか?」
森「自分で描いて楽しむようの絵です」
編集「誰かに見せたりしないの?」
森「見たいならかまいませんけど」
編集「ぜひ見たい」
森「いいです、けれども、ちょっと待って下さい」
(ゴソゴソ)
編集「何やってるの」
森「見せられる自分絵と、見せられない自分絵を分けてます」

というわけで、毎日のあまたの落書きのうち、他人には見せられない用のヤツは、さらなる魔窟へと隠されてしまいました。

どう見ても「落書き」と呼ぶには、しっかりすぎるほどしっかりした絵の数々がそこにはあり、1枚めくるたびに驚いたものです。

さて、本日発売された『SCRIBBLES』1巻は、過去に作った小冊子の1から4までに収録されたものを本にしたものです。小冊子5から7まで、プラスいくらか新しめの落書きについては、2月に発売される『SCRIBBLES』2巻に収録されます。

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最後に、B6判とワイド版、ふたつの判型を出すことについて。
漫画家は、紙の上で描いた絵を、他人に楽しんでもらおうと思うとき、なるべくなら自分が描いた大きさで絵を楽しんでもらいたいと思っています。雑誌掲載時の漫画は、開くとB4サイズまで大きく開き、視界を覆います。読者は作品の世界に没頭できる。
漫画家が描いた線を美しく楽しんでもらいたい、だからオフセット印刷で雑誌を刷りたいし、キャラクターやお話を楽しみながら絵の良さにも感動して欲しい。
けれども、B6判のコミックスサイズは、収納に都合がよく、読みたいときに気軽に取り出してパパッと読むことが出来、なんならふとんのよこに置いて寝るまえに何度も楽しむこともカンタンです。双方に利点がある。
ならば、両方出してみよう、ということになりました。

みんなにも読んでほしいですか?

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