<絵には「自分」が出ちゃう話>
まだ私が漫画を本気で目指すようになる前から、何年も続けさせていただいている絵仕事がある。
小さな冊子の小さな挿画を、年に1、2枚。
見本があって、冊子の編集スタッフの方がほぼ趣味で描かれていたという過去の挿画を参考にすることになっている。
ゆるキャラのようなシンプルなかわいいイラストを、なるべく似せつつ新しい情景や場面を描き起こす。
数年前、その絵を描かれていたスタッフの方が退職されるときに、ご本人のご意向で「代役」として、共通の知人を通じてご依頼いただいた。
模写するために元絵のオリジナルキャラの絵をじーーーと見つめていると、1本1本の線にこめられた、何かとても大切な、深いものを感じる。
うまく言語化できないのがもどかしいけど「線1本にも魂は宿る」みたいなことをふっと思う。
(残念ながら、自分の絵にはそういうものを感じることはないのだけども)
(他人様の描いた絵の線は、サっと描いた線でも素敵に見える現象、なんなんやろ)
それにしても、線が数本で完成してしまうようなとてもシンプルな小さな絵なのに。
どんなに似せようと頑張っても、やっぱりどこか似ない。
どこかに自分の何かが出てしまう。
私の絵の雰囲気がでてしまう。
なんというか・・・、
元の絵のゆるキャラより、ちょっと能天気そうで、ちょっとうるさそうで、ちょっとガサツな雰囲気が、滲み出ている(ような気がする🤣)
似せられなくて申し訳なく思うのだけど、ご本人も他のスタッフのみなさんも、暖かく「新しいバージョン」として受け入れてくださって、感謝している。
絵ってふしぎ。
どんな絵でも、ラクガキでも模写でも、「自分」は出てしまう……ような気がする。
それもまた、絵というものの魅力なのかもしれないなぁ、とかそんなことを考えた。
(つまんない日記を読ませてごめんなさい!見てくれてありがとうございます🙏)
(タイトル画像はとくに関係ないです)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?