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オンラインで野草を食べてみた

僕の友人には、自然体験や野外教育の仕事をしている友人が多いです。なかでも愛媛県今治市に住む菊間彰さん(通称:マロ)は、釣り仲間、キャンプ仲間でもあり、親しくさせてもらっています。一般社団法人をかしやという、自然体験事務所を経営している野外の達人ですね。コロナの影響で、自然体験イベントなども軒並み中止となってしまったようなので「オンラインで何かできないか?」と相談したところ「そのへんの野草を採って食う」イベントはどうか?という話になりました。

さっそくブログやFacebookでイベントページを立ち上げて、参加者をつのります。すると、東京、長野、兵庫、徳島、愛媛、福岡などの地域から、参加したい!という方が集まりました。なかには親子4人で参加して下さった方も。このオンライン・イベントは夏至の6月21日(日)の朝10時に開始。簡単な自己紹介のあと、マロから「野草の魅力」や「野草のみつけ方」のレクチャーをしていただきました。野草というのは、山に入ってとる山菜とは違って、家の庭や、公園や遊歩道にも生えているような、「そのへんの雑草」たち。なんと、マロは、小学生のころ学級会活動で皆に呼びかけて「そのへんの野草を食べよう」という会をやってきたほどの筋金入りです。野草の魅力とは、やはりその個性にあります。もちろんアクもあるのですが、調理法しだいでは美味しく食べられる。やせた土にはぺんぺん草が生え、肥えた土にはハコベが生えるなど、そこにいる野草を見るだけで、土の栄養状態がわかったりもするそうです。
また、よく間違って食べてしまう毒のある野草についてもレクチャーしてもらいました。題して「毒セブン」。身近にあって、よく間違って食べてしまいがちな7種類の毒草をしっかり頭にいれたところで、さっそく野草を取りに出かけます。

オンラインのイベントだと、ずっと画面に向っているので、どうしても姿勢が固まりがち。外に出られるのは気持ちいいですね。それぞれの庭や、近所の道に出て「これはどうかな?」「食べられる?」と思いながら、めいめい野草を採ってきました。画面ごしに採ってきた野草をマロに見せると「スギナはお茶にしてもいい」「セイタカアワダチソウはアクがあるから天ぷらで」「それは詳しい種類は分からないけどシソ科だからおひたしでどうかな」など、つぎつぎと調理法を教えてくれます。

皆、収穫した野草をキッチンに持ち込んで、調理を開始しました。つくっては食べて、どんどん食レポをするのです。「セイタカアワダチソウの天ぷらがこんなに美味しいとは!」「スギナはお茶にしたらクセがないことがわかった」「ドクダミは揚げると色は抜けるがニオイが抜けないので苦手」「ツツジの花は、湯がいてもきれいな色が残るのでサラダのトッピングによさそう」「クズの先っぽを丸めて天ぷらにしたら、スティック感覚で子どもに大好評!」などの歓声が聞こえてきました。野草は、調理法によっては美味しくたべられることがわかって参加者も皆、大満足。主催者としては、オンラインで「採って食べる」というイベントが開催可能だということがわかったことも、大きな収穫でした。みなさんの地域でも開催したい場合は、いつでもお問い合わせ下さーい。オンラインなので全国どこでも登場できますよ。

ぜひ皆さんも、そのへんの野草を「食べられるかな?」と思って見てはいかがでしょうか? 身近な自然に食欲と愛着が湧いてきそうです。

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