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データ可視化の本10冊

データ分析の参考となる本のQiita記事

https://qiita.com/aokikenichi/items/ae4df263f591e47528a6

があまりに長大になってしまったので文野別に推奨本をまとめたいと思います。この記事ではデータ可視化についてご紹介いたします。

Pythonでのデータ可視化入門

データ分析者のためのPythonデータビジュアライゼーション入門

棒グラフ、ヒストグラム、散布図など代表的なものから地図情報、ワードクラウド、インフォグラフィックスの触りまで、Pythonによるコード例付きで分かりやすいです。Pythonでデータ可視化をするならばまず手に取りたい1冊です。

Rでのデータ可視化入門

実践Data Scienceシリーズ データ分析のためのデータ可視化入門

Rのggplot2、tidyverseによる統一感のある記述で分かりやすい図表が描けます。単に関数の使い方だけでなく可視化の注意点なども豊富です。

本書は『Data Visualization: A Practical Introduction』の和訳です。可視化なら英語でも分かるだろうと私は原書で読みましたが、英語の練習にもよいかと思います。コード例はRで結果はグラフなので英語がわからない点も大きな問題はないです。

また原書の方は全文がWebで公開されています。 https://socviz.co/


Pythonでのデータ可視化応用編

Python インタラクティブ・データビジュアライゼーション入門 ―Plotly/Dashによるデータ可視化とWebアプリ構築―

パラメータなどをユーザーが変更して、それに応じて結果が変わる動的なグラフ表示を可能にするPlotly/Dashの解説本です。

Plotlyのデモは以下で見られます。

本格的なユーザーインターフェースを作るのは大変ですが、個人やチーム内での閲覧用、大規模システムを作るためのモックアップという使い方であれば威力を発揮します。

Rでのデータ可視化応用編

同様にRでも動的なグラフが可能です。Shinyというライブラリでデモは下記です。

残念ながら私はShinyの本を読んだことがないのですが、一応下記のような本があるようです。


ビジネスユーザーにデータ可視化でどう魅せるか

上記の本はグラフをどう作るかというライブラリの使い方ですが、以下の本は受け取り手に伝えるためにはどう可視化したらいいかという見せ方の本です。

データ視覚化のデザイン

著者はTableauのコンサルティングがご専門のようですが広くデータ分析での可視化にもそのまま適用できる本かと思います。データ分析に詳しくないユーザーや顧客に分析結果をどう提示するかに悩んでいる方には必読と思います。

作図をしているとついつい情報を詰め込みがちになるのは誰しも経験のあるところではないでしょうか。本書にある「詰め込むな削れ」は痛いところを突かれたと思う方も多いのではないでしょうか。

前述の関数紹介がメインの本と異なり目次も、魅せ方を意識した内容です。

第1章 データ視覚化「キモのキモ」
第2章 これだけでグッとプロっぽくなるコツ
第3章 目的に応じたチャートの選択
第4章 事例で学ぶーダッシュボード作成過程思考キャプションー
第5章 本当に組織に根付かせるために


複雑なデータをどう表現するか

情報可視化入門:人の視覚とデータの表現方法

本書も言語を問わずどうデータを表現するかの本ですが、前著はビジネスユーザーにどう魅せるかに重きを置いているのに対し、本書は複雑な構造のデータをどう見せるかの道具箱といったところでしょうか。目次にそれが現れています。

第1章 情報可視化の概観
第2章 視覚の性質
第3章 色
第4章 データ
第5章 値の表現手法
第6章 関係の表現手法
第7章 視覚的表現
第8章 多変量量的データの表現手法
第9章 多変量質的データの表現手法
第10章 集合の表現手法
第11章 ネットワークの表現手法
第12章 階層データの表現手法
第13章 地理データの表現手法
第14章 時刻データの表現手法
第15章 動的データの表現手法

出版社のサイトに少し試し読みがあります。


番外編1:データ可視化の歴史

データ視覚化の人類史 グラフの発明から時間と空間の可視化まで

帯文「折れ線グラフや棒グラフはいつどのように生まれたのか」が示す通り、様々な可視化手法やグラフがいつどのように誰が何の目的を持って生み出したのかの歴史書です。

表紙にもある、ナイチンゲールの有名な「鶏頭図」(もし、看護婦の母とだけご認識の方がいたら大きな誤りですよ彼女はデータ分析結果を如何に相手に伝えるかに悩み画期的な可視化をしたデータサイエンティストのはしりでもあります!)やコレラから人々を救った図、単に簡単な散布図にもドラマがあります。

直接データ可視化に役立つものではありませんが、可視化して人に伝えることに対してヒントがあるかもしれません。


番外編2:マーケティングでのデータ可視化

デジノグラフィ インサイト発見のためのビッグデータ分析

 本書は直接データ可視化についての本ではありません。従来のインタビューによる人々の行動観察であるエスノグラフィを博報堂生活研究所が拡張して、データにより行動観察をしようというデジノグラフィを開発し、それを解説した本です。

そのデジのグラフィの結果を顧客に示すために、いわゆるインフォグラフィックスの範疇にあたると思いますが、面白い図示をしています。博報堂生活研究所のデジノグラフィのサイトに例示がたくさんあります。

https://seikatsusoken.jp/diginography/

主にマーケティング系でのデータ可視化を行っている人には得るものが多い本かと思います。

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