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いつから

「いつからここ住んでんの」
「3年前」
「へー、穏やかでいいところだね」
「まあね」
「お茶、どうぞ」
「お構いなく」とくすくす笑いながらズズと茶を啜り「あちっ」と舌を出した。
「猫舌なんだ」
「そうだよ、知ってるでしょ」
「言われてみればそうだったかも」
そうだ、高校生の時一緒に焼肉に行った。彼女は熱々の肉を念入りに冷ましてから食べていた。
「井上はいつまでこっちにいるの」
「んー、決めてない」
「決めてないって、宿は?」
「いやー、予約できなくて、ここ意外と人気なんだって知らなかった」
「まあそうだね」
「でさ」
察した。
「いいよ、部屋余ってるし」
「ありがとうございます」井上は深々と頭を下げ、「お礼は、これで?」と肩を出した。
「こちらからお断りです」
「ちぇー」と口を尖らせた彼女はやはり高校時代のままだった。

生活費になります。食費。育ち盛りゆえ。。