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台湾から日本帰国 その2 自宅隔離中

帰宅日 第0日 MYSOSにて居場所登録ボタン押下。何も連絡なし。


第一日 何も連絡なし。
第二日 朝10時ごろオペレーター(以下OP)よりMySOSアプリにてビデオ通話にて居場所確認と説明。ならびに私からも質問をする。
内容は「ビデオ通話はランダムに一方的にかかってくると聞いている。折返し通話ができないというのは本当か」
OP「本当です」
私「では出られなかった場合はどうしたら良いのか」
OP「出られない場合は、でなくても大丈夫です。トイレ行っていたりとか仕事でネット会議をしていたりしているときは」
私「では散歩はしてもよいのか」
OP「近所に散歩へ行くのは問題ない。ただし公共交通機関は使用禁止。人と接触しないように。食料を買いに行くのもOKです」
私「では散歩している時、自宅隔離の場所を外れている場合も位置情報やビデオ通話にでるべきか」
OP「出られるときは必ずでてください」
たいへん合理的な答えであった。良心ある大人として満足できる回答であった。ちゃんとやろうと思った。
第三日から第14日
ルーチンとしては、
1.1日三回の位置情報送信。


MySOSアプリから「位置情報を送信してください。」とスマホが鳴り響く。アプリを起動し画面から「位置情報送信」ボタンを押下する。時間はランダムだが8時ごろから19時ごろまで。深夜早朝に連絡がくることはなかった。
2.AIビデオ通話



MySOSアプリから一日一回。まずスマホが鳴り響き数分後にビデオ通話をすることを知らせてくる。こちらが身構え、数分たつと隔離確認センターから無言ビデオ電話がかかってきて、30秒間自分を写し続け自撮りするよう画面にメッセージがでてくる。このAIビデオ通話は、事前連絡がありインターバルがあるので多少心の余裕がある。しかし先方は何も声を出さず自分だけ30秒を映し続けるのは長い。最初は真面目に画面の枠に入れて静止していたが、途中からはピースしてみたりグワングアンとしたり遊んでいた。私は背景が白壁に決めていたので部屋にいるかどうかどうやってチェックするのだろうね。同時にGPS位置情報を送信しているようだ。またかかってくる時間には法則性が有る。毎日だいたい30分繰り下がっていった。だからかかってくる時間が予測でき準備ができるようになった。


3.人間ビデオ通話
MySOSアプリから不定期。これは暴力的アプリだ。突然前触れもなくかかってくる。先方は姿を見せず声だけ。こちらは生身の私生活を身構えることもできずに晒すことになる。結局、二週間の隔離中に五回あった。一方的にこちらの生の姿と生の部屋を見せることになる。屈辱的なアプリなのだ。二回目に噛み付いてしまった。相手のオペレーターに質問したらあまりに答えが稚拙でマニュアルの棒読みをしたからだ。
私「先日、自宅にいるにもかかわらず位置情報を送信したら、隔離位置から外にでています。すぐに戻ってください、というメッセージが出た。そちらには問題行動として記録されているか?」
OP「はい、記録されています」
私「確かに自宅にいたのだ。折返しの電話もできないし、これはどうなるのだ?」
OP「上司に相談します」しばらくして「アプリのバグ、問題です。もうしわけございません、修正しておきます」
私「私が申告しなければ問題者として記録に残っていたわけだよね?そもそも何回異常行動があったらどういう罰則があるんですか」
OP「それはお答えできません」
私「それなら前回、外に散歩をして良いといったが、どの範囲なら良いのか。教えてほしい。」
OP「上司にも聞きましたがわかりません。自分の管轄保健所に聞いてください。」
まあ、えんえんとこんな状態が続いたから、ついに、プチッと切れて、
私「先程から上司、保健所と何回もその繰り返しで、結果禁忌行動と罰則が何もわからない。上司を出してください」と優しくお願いした。
OP「では『上席』と相談してきます」ということでついに『上席』が登場。ちなみらここまで15分、この後は30分。相手は腰の低い丁寧な人であったことを付け加えておく。先方も録画しているはずだから、こちらも全部録音した。まとめるとこんな感じになる。
私「前回のOPは出られないときは出なくても良い、散歩OKといったが本当か」
上席「ダメです。前回のOPを叱っておきます」
私「えっ・・?ほなご飯も買いにいっちゃだめなの?彼女を叱らないでください。とても誠実にわかりやすく説明してくれました」
上席「それはしかたがないです。しかし人との接触は避けてください」
私「極端な話、自家用車でキャンピング移動隔離したら問題ですか」
上席「行程を事前に届けていただければ問題ありません」
私「そもそも折返しはできないし、電話に出られなかったら問題行動者として記録されるし、何が問題でどの範囲なら外に出ても良いのか、何回応答しなかったら違反行動になり、どうなったら罰則適用されるのか。明確におしえてもらえませんか」
上席「今回のコロナ関係の法律上の問題で明確にお答えできないのです」
私「上席も判断が苦しいことはわかりました。政治的にも法整備ができていないので現場が混乱していると考えてもよろしいでしょうか」
上席「お答えできません…。」

上席は、現在わかっていることを真摯にお応えいただいたと思う。今考えると、めんどくさい隔離者で申し訳ないと思う。一方で、現在わかっていることは、全受信に一回も答えないとカタカナ名前と位置、出発国が晒されるということ。隔離期間中全部で80回程度のチェックにたった一回でも出ていれば問題ないということである。なんともグレーでいい加減なことか。
4.健康内容質問


MySOSアプリ画面から毎朝11時ごろまでに。答えないと催促メッセージががくる。熱がないか、身体に変化がないか答えるのみ。

こうして14日間の自宅隔離が終了した。台湾で二回経験した自宅隔離と比べると天地の差で楽だった。日本ではすでに二回の自主隔離を経験したが、それよりは監視がきつくなっている。しかし監視体制を作っているというポーズだけで何も運用と規則がない。これじゃだめだ。やるならやる、やっていいことを決める。破ったら罰金・罰則を作る。ずるい人だけが得する仕組みは、気持ちよくない。

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