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藝大を卒業して5年経って思ったこと【#春から藝大 の人へ】

こんにちは、藝大卒画家のあおいうにです。私はTwitterをよくするのですが、ある日こんなツイートが軽くバズりました。

この話はツイキャスでもしたのですが、noteでもまとめてみたいと思います。

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学内展に安住するな外で展示しろ

学内展に向けて一つのクオリティ上げることも確かに大事だけど、やっぱり外部でも展示をして荒波に揉まれるべきだと思います。
学外展示は人との関わりの密接さ、関わる規模、求められるコミュニケーション能力や責任感が桁違い。
最初はコマーシャルではなく、お金を出して貸しギャラリーを借りることも恥ずかしいことではありませんよ。
学業もバイトも創作活動も頑張って色々経験してください。
 

単位とるためだけの制作するな
どんなクソみたいな課題でも自分なりの解釈で答えろ

あーまじで、単位とるためだけの制作とかクソで虚しいですね。
じゃあ美大入るなよと。
芸大のカリキュラムはたしかに教育という枠組みの中でやるけど、学生みんなが将来アーティストになるためのことを考えて作られてる。
どれも無駄なことなんてない。
しっかり学んで吸収して自分のものにして、表現を強くしてください。
全ての授業を全力で取り組んでください。

展示と画集見ろ

これはすごく大事なこと。
感性とは今まで見たことの蓄積で磨かれるから、展示と画集だけはたくさん見に行って欲しいです。
たまにろくでもない展示もあるけど、「これダメだな」と感じることもまた勉強。
何故だめなのか、を考えること。
いい作品はどんどん真似すること。模倣に模倣を重ねていくことでオリジナリティは生まれるから。
模倣を恥じてはいけないと思います。

芸大生や教授とばかり馴れ合うな

自分はこれを結構大事にして学生生活していましたね。
井の中の蛙にならないこと。
同じ様な境遇の人間とだけ馴れ合ってもいいことない。共感しか得られない。
そんなヤワでどーするんだと。
絶対に外の刺激をいっぱい受けたほうが表現が強くなります。

1年のうちに卒業単位全部取れ

芸大ならとれます。後から楽になります。

教職は潰しが効くので取れ

これ、自分は後悔してることですね!
絶対とるべき。とって損はないです。
でも教員って、金目的だけでなく、適性があり、好きで、向いてる人になって欲しいなと思います。
子供の人生を良くも悪くも一気に変えてしまう存在だから、責任重大。

就活しなくても生きてはいける

生きてはいける、生きては。
自分は就活せずに卒業後すぐにギャラリーに所属して、バイトとかしながら生きてます。
詳しくは「貧困家庭の子供はアーティストとして生きていけるか」をご覧ください。


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石膏デッサンは描けたほうがいい

物の見方の特訓になる!あと、予備校講師になるには石膏教えられないと厳しいですよね。
すべての絵画の基礎だから。
抽象画描くにしても、抽象画ってそもそも具象や写実を崩したものだからデッサンできないと厳しいです。
トーンの幅、キワの処理、タッチによる対比表現など色々なことを学べます。

美術解剖学はやったほうがいい

人物を資料や実物見ずに正確なデッサンで描けないといけないシーンもあります。
絶対に理解しておいた方が便利。
いきなり描いて!って言われた時とか。
あと、夢に見たあのポーズ描きたいとか。

近現代美術史はやったほうがいい

これ!今自分は必死でやっています。自分の中でかなり繋がりました。
美術史の流れはちゃんと理解しておかないと、新しいもの生み出せませんからね。
美術史を知らないと理解できない作品、生み出せない作品もあります。
やっていて損はないです。

美学はやったほうがいい

美学も難しけど最近かじっています!おすすめの本とかあれば教えてほしいです。
大学で使ってて捨てた教科書とか買い直したいぐらい。

大学院は行ったほうがいい
留学はしたほうがいい

学部卒だとめちゃくちゃコンプレックスのかたまりになります。
美術系って学部卒だと相手にされないシーンありますからね。
みんな院に進んでいくのに、何故か当時の自分は色々あって行かなかったんですね……。
本当に後悔しています。

勉強はできるうちにしたほうがいい

これに尽きます。学びは人として大事。
みんながんばってください!

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