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人生後半だからこそのロマンス詐欺 (体験談)

50歳を過ぎた。 無謀な年寄りの恋だと笑われるかもしれない。でも、多くの人が勇気が持てずに悩んでいるかもしれない。 だったらこれを読んで勇気を持ってくれたらいいと思う。。。

離婚して早くも10年以上過ぎ、一人で生きていく自信を失いつつあったそんな時、自称オーストラリア人がお友達リクエストに上がってきた。 facebookの私の投稿に賛同した返事があり、その後にリクエストだった。そんなこともあるだろうとは思う。そこから1か月後にはすっかり恋人気分に舞い上がっていた。 会ってもいないのに?電話さえもしていないのに?よくできた甘いポエムを添えて夢の中でささやいてくるようだった。 まさに夢を見ていたとしか言いようがないだろう。 

彼は自分は日本語が話せると豪語していた。そのため日本語でやり取りをしていたが、時々おかしな日本語だったのは翻訳機を使っているからだとすぐにわかるような文章だった。 小さな骨が喉に引っかかった時のような感覚を感じたが頭の中でこの恋を逃したくないために都合の良い理由を作り上げ、魂からのメッセージに蓋をした。半年後には派遣先の契約満期を期に日本へ来ると待っててほしいと、その時は娘も日本へ行かせるから会ってくれるよねとまで熱の入れようにハンドブレーキも外れて気持ちのスピードは上がる一方だった。風邪を引いたみたいだと言えば祈りの言葉を、疲れたと言えば愛の歌を送ってくる毎日だった。。知らない間にブレーキどころではなくアクセルを踏んで恋の暴走族になっていた。

1か月過ぎた頃から雲行きが怪しくなってきた。 お金の話がちらりほらりとするようになった。イギリスに預けている銀行から口座の移動をしたほうがいいとアドバイスを受けたという話しだったと思う。口座を移動するのに妻になる君のいる日本の口座へ移動させたいとせがまれ、”妻”という言葉に蛇ににらまれた蛙のようにNOと言えなくなっていた。 しかし・・・

お金を払う事は自分にはできないと断ることはしたが手数料なんてかかるわけないと彼は言う。そして銀行からメッセージのやり取りが始まった。 そこで私はこの銀行に疑問を持ったのだった。銀行がメールのやり取りにgmailを使うだろうか?結局銀行では私はまだ他人だということで手数料がかかると言ってきた。財産はこれだけあるのでこの金額を移動するにはこれだけの手数料がかかるというメールを受け取りひっくり帰りそうになった。。6千万ほどの財産を他人に公開していること。仮にそれが当たり前の世の中であったとしても手数料が250万と言う。どんな計算なのかしらないが、いきなり滝つぼに落とされたようにショックという湖でおぼれかけた。

私はそんな金額は払えない。と突っぱねたのは当然だったが、なんと銀行は手数料の値下げを提案してきた。あり得るか?銀行が手数料を個人的に値下げするのか?

私は意味もなく悩み苦しんだ。心と思考がばらばらの答えを出している。舞い上がっていた自分が情けなくなんとも説明ができない苦しみに泣き叫びたい気分なのに声も涙もでなかった。



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