夏、足掻き、秋
先日、ひさしぶりにヘッドホンを外して仕事からの帰り道を歩いたら、セミの鳴き声だらけで、夏休みの音がした。
っていう下書きが残っていた。
あっという間に9月に入り、その瞬間から、セミから秋の虫にバトンタッチしてしまった感じがすごい。朝家を出たときもなんとか耳をすましてセミの声を拾おうとするけれど、その頑張りも虚しく、聞こえてくるのはリリリリリリ・・のほうだ。
毎年、夏の終わりは足掻いてしまう。
日差しが強ければ率先して肌を出し、アイスを食べながら歩き、夏の曲を聴き、最終的には 大学生の夏休みだって8~9月だし9月も夏にちがいない と納得しておわる。
最近、疲れ気味の心にひさしぶりにスピッツの会いに行くよが響くな~・・と思っていたけれど、夏の曲だからだったのかもしれない。
今年も残暑が厳しいというし、たしかにまだまだ暑い。それに社会人だって9月まで夏休みがとれる。
でも、虫の声の件もそうだし、日中の日差しの和らぎや夜風の涼しさからは、確実に秋の気配を感じる。一昨日なんかも意図せず二軒目で熱燗を身体に沁み渡らせてしまった。
毎年見送っているはずだけど、圧倒的な存在感を放つ、大好きな季節が過ぎていってしまうことに、心がざわざわしてしまう。
ミツメのFly me to the marsは、高円寺で一人暮らしを始めた夏、まだがらんとした部屋でよく流していたので、そのときの空気感をいまでも思い出してしまう曲。
夏の余韻と記憶に囚われてしまうわたしは、まだしばらくTシャツとサンダルで歩き回り、喫茶店ではクリームソーダを飲むのでしょう。
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