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アート業界、復活してた

フランシス・ベーコンの、アイスキュロスのオレスティアにインスピレーションを得た3枚組の油彩画が、8400万ドル(約90億円)ほどで落札されてた(Sotheby's  2020年6月29日付ブルームバーグ記事)。

「ギリシャ神話に立ち返って、自らの人間としての強迫観念を表現した」(アンドリュー・シンクレアの言)ベーコンらしい本作品であるが、抽象度が高くて美しく、また、ノルウエーの著名アートコレクター アストラップの所蔵という"好ましい作品"だったこともあり、予想された6000万~8000万ドルを上回る価格での落札となった。

5月に開催されるはずだった半期ごとのセールをコロナ禍で延期していたアート業界は、好調なスタートに満足しているとのこと。

ベーコンは、2013年、ルシアン・フロイドを描いた3連の習作が1億4000万ドルで落札され、当時のアート・オークション最高値を更新した。
こちらの1969年作の3部作は、ベーコンの特徴であるトリプティックで、しかもモデルも著名人であるため(ベーコンの友人でもある画家で、精神分析医ジークムント・フロイドの孫)、高額となったのだろう。

ベーコンが好きで、また、彼の作品がアートおよび貨幣を再定義していることを確認できるから、これらのようなニュースは嬉しい。

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