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ゴーストワールド

※ネタバレを含みます

12月初旬 夜
平日の夜に映画館に行くことはレアなので、いつもと違う雰囲気だった。
サラリーマン、主婦層の人もいれば、シーモアのようなおじさん、イーニドとレベッカのような女の子二人組がいた。


卒業式の後、帽子を踏んで中指を立てる。なのに、卒業式後のパーティーに悪態をつきながら参加する姿は、成人式に行く私みたいだ。
自分たちは進路が決まっていないのに、俳優養成所に行く子を馬鹿にする。
自分たちもしっかりダサい。

二人がいたずらをして出会うシーモア。
シーモアって、See moreみたいで良いですね。

憧れて、好きになる。
学校の、しかも数学や物理の先生が魅力的に見えるように。
最初は好きを貫く尊敬や憧れだったのに、いざ恋人ができてしまうのはなんか違う。

恋は人をダサくする。よくわからない骨董品やジーンズが現れるのは、イーニドからしたら最悪だけど、私はこの映画で言うダサい幸せを悪いとは思わない、けど自分の精神状況によってはとてもイライラします(こっちが本音ですね)。
なんなら、自分がつまらないことを弁えているように見えます。

ダサくても、失われた世界でも、社会に適合できた方が手っ取り早く幸せになれる、それではいけないのかな、と、今日の私は言っております。日によります。

JK時代、みんな学校帰りタピオカ飲み過ぎだろ、と思っていたけど、やってみたらとっても楽しい日だった、そういうことを思い出しました。



事後のシーモアの気持ち悪さ。私も、シーモアが魅力的に見えていたけど、上裸を見たら一気にきもちわるい…と思ってしまった。これが10代女子のリアルなので、シーモアに非はないのだけど、でもやっぱり若い女の子はやめた方がいいです。



ベンチのおじさんのように、バスに乗ったイーニド。
パンフを読むと、そのまま街を出ていく派の人が多いような気がしたけど、私はそのうち戻ってくるような気がした。
これは、私が東京住みだからかな。

イーニドはずっとおしゃれな服を着ていてほしいけど、それは私たちにできない憧れだから。
そして、コンビニの三節棍おじさんは、ずっとあのコンビニに通ってほしい。

21歳 女より

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