初めての日記


子供の頃から物語が好きだった。記憶では幼稚園に入る前から、小学生の間にディズニー映画とジブリ映画に出会い、そこから私はかなりファンタジーな性格になったと思う。

小学校高学年から中学校、高校とミステリー小説にどっぷり嵌った。といってもこれ知ってる?って言われても読んでないものの方が多い。私は気に入ったものを何度も読み返す人間で、片っ端から手を伸ばす性格では無いので、基本は東野圭吾一択。

分かりやすいのにまた読みたくなる、色々な媒体で見たくなるし、ドラマで見たのに小説を買ってしまう。東野圭吾になりたかった。伏線回収や被害者側、犯人側の心情や動機まで多方面からの心を書いてしまう力に惚れ込んでいた。

中学の頃、少女漫画好きの友達の家に初めて行った時の記憶はかなり鮮明に残っていて、あの本棚とこれこそ女の子の部屋!というあの空間は今でもよく思い出す。
私はりぼん派だったので彼女とは気が合った。(彼女はちゃおもマーガレットもなかよしも網羅していたけど…)放課後いつも彼女の家に遊びに行ってマンガを読んでいた。漫画家にその時は憧れたし、なんでも取り敢えず憧れてみる、がモットーだったのかも……。

いつもクリエイティブな仕事(自分の意思で何かを作ったり創造する仕事)にしか興味を持たなかった。
教師や医療系の仕事、警察官とか公務員とか、
私には絶対無理だと思った。箱の中にピンで打たれた蝶々の標本にはなりたくないと思っていた。それはその職業が悪いのではなく、私が不適合であるだけ。

そして17歳の頃、矢沢あいに出会った。
本当の所はその5年前に矢沢あいを知っていたけど、私の人生にかなり影響をしたのは17歳なのでここではその年齢にしておく。12歳の頃にパラダイスキスの漫画を読んだ。なんで読んだのかは覚えてないけど、読んだのは事実。その後に、パラダイスキスは映画として再び目にすることになった。その頃は映画のパンフレットはすごく高く感じた(お小遣い制度ではなかった)ので、友達が買っていて悔し過ぎた。

言葉に出来ないし、簡単に語れない作品達であり、絶対に大切にしたい作品なのでここには綴らないけど、私の夢だ、と分かりやすく私は人生で初めて感動した。

その後、17歳になりその後の進路を決めないといけない時が来た。私は進学校的な所に居たので周りは全員大学進学が当たり前だった。祖父母が教師なので、私も四年制大学に入るのはもう回避できない人生のルートであると思っていた。
でも、そんな時に再度私は矢沢あいに出会ってしまう。パラダイスキスを読み返し、ご近所物語に出会う。そしてNANAも読んでしまう。

私はやってしまったと思った。近所にあるレンタルショップ(後にそこで私はバイトする事になる)の更新はがきのせいだ。漫画5冊無料。借りてしまった。
全然追い課金して借りてしまった。そのせいで、私の中にあったクリエイティブなお仕事への憧れが爆発してしまい、服飾の専門学校に行きたいと親に懇願した。めちゃくちゃ揉めた。でも私は譲りたくなかった。

紆余曲折を経て、無事に、でも無いけど服飾の専門学校に通うことが出来た。全然良い学校じゃないことに後々気づき絶望しますけど。その学校には1ミリも感謝したくないけど、在学中にはグランプリを取ったり成績もA+ばかりだったのでまあ自己満足は出来て、卒業した。

その間に、授業でキャッチーなブランドを作ることになり、現在私の本職となっている真夜中倶楽部というハンドメイドブランドが出来た。
それもこれも、18歳から20歳の私に感謝したい。

今はすごく恵まれた状況にあると思う、おみくじは毎年大吉が1発で出ないけど、裕福な家庭で育てて貰ったし、就職は蹴ったけど自分のしたかった仕事を今は出来ているし、すごく素敵な恋人もいる。

来年凶を引かないように、毎日大切に生きようと思う。

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